約1時間50分。13年間に渡るダム反対運動を描く。三池炭鉱、足尾銅山、成田空港、辺野古…等が次々と思い浮かぶ。「土地収用法は現代の赤紙ぞ」「公共事業は理に叶い、法に叶い、情に叶うものでなければ」。胸に刺さる言葉が沢山。主導者役は村井國夫さん、妻役は藤田弓子さん。奥深い演技で70代の役人物をチャーミングに見せて下さる。ベテラン俳優の存在そのものに感謝の涙。アングラ風の演出でスケール大きく。
満足度★★★
群衆が見えるようでした
チラシに惹かれて観劇候補には入れていたものの、気が付けば千秋楽当日。もう席は無いだろうと諦めかけていたところ、出演者の滝沢花野さんの「当日券ございます。」というツイートを見て急遽劇場へ。こういう情報は本当に助かります。
当日券はE列で、意外と前方の席で喜んだのも束の間、シアターウエストの客席はE列までは雛壇が無いので、前の人の座高次第では非常に観にくいのでした。
主人公の室原がなぜあそこまでにダム建設に反対したのかは、本作を観ただけでは解りませんでしたが、主演の村井國夫さん、藤田弓子さんの、声を荒げるのではなく、内側から染み出るように伝えてくる演技力は素晴らしいの一言でした。
他の三人の役者さんたちも、一人複数役がこれ程までに違和感無く、自然に感じられた作品は初めてでした。
出演者が五人しかいないにもかかわらず、まるで群衆が見えるかのようでした。できればこの脚本で、多数の役者を使った表現も観てみたいとは思いました。
満足度★★★★
役者の力
東憲司さんが松下竜一の原作をどう舞台化するのか、とても注目していた。
その点では少しものたりなかった。
結末がわかっている物語に対して、それでも観客を惹きつけるドラマツルギーがあるようには感じられなかったからだ。
ただ、役者たちの演技はとても重みがあった。
その点は本当に素晴らしかった。
満足度★★★★
藤田弓子さんが可愛い
「女」というもの、なんか切ないなぁ、夫のことを支えて、支え続けて、それが生きがいなんだよね。3人のアンサンブルがすごく良かった。場によって3人なのに群衆としてみえました。
満足度★★★★
観てきました
砦観てきました
カゴシマジローさん直前の降板というハプニング
出演者5名の1名で大変だったと思います
大島渚監督のドキュメンタリーも残っていますが、5名より桟敷童子の舞台のように沢山でていたほうが向いている舞台なのにセット お話だと思いました。
5人の演技力はとても良かったです
満足度★★★★★
近年最高の作品!傑作!!
ダム建設反対運動の実話演劇だとのこと。
第一に、村井さん、藤田さんのおふたり。絶品の演技!集中の仕方、表現の確かさ、客席への情報の伝達力。素晴らしい。
叫ぶことがエネルギーだと勘違いしている昨今の若い俳優たちはお二人の確かな技術を観て勉強するべきだ。
藤田さんのちょっとした所作での夫に対する心情表現、女としての色気は今や誰も表現できない境地である。(しかし、山田五十鈴や淡島さん並みの所作をいつ弓子さんは取り入れだしたのだろう…?記憶にない)
村井さんの自在な強弱のコントロールの確かさ。情に溢れた役作り。失礼千万だが、こんなに上手い役者だったかな…?と最敬礼。
そのお二人の確かな演者にサポートされた本も非常に良い!
無駄な物をすべてそぎ落とした感のある力強い進行は観る側を鷲掴みにして離さない。
ダムの建設を題材にしての、民主主義への警笛、官主導の行政の危うさ、土地に生きる者の覚悟…非常に明快に現代立法府への疑問を投げかけてくれる。
こんな本当に完成された舞台を観ずして何で演劇を語れようか!!!
客席が満員ではなかった事に淋しさ痛感した。
演劇が好きだという諸氏!必見の作品を見逃すこと無きよう!!!!