満足度★★★★★
無題1681(15-370)
18:00の回(曇)。
17:20会場着、すでに列ができていて、17:30開場。
舞台に6名、1名は横たわり、立っているものは白い紙片を一枚ずつ落とす。周囲には「(知の集積)書籍」があり、その頁が崩れていく(塵と化す)ようにもみえる。
17:56前説(立夏さん、85分)、18:02開演~19:29終演。2012/3からで8作目になりました。
劇中、言葉はあらゆる方向に放たれまた届くがそれを聴くものは何処に。
いくつか余談を:
D.アダムスは「銀河ヒッチハイク・ガイド(1982年頃の文庫)」を持っていると思いますが、読んではいません。
普段は読まないのですが、開演前、当パンのあらすじに目を通します(サイトにも記載あり)。「46分18.1秒」「瓦礫」という設定には意志(3.11)が込められているように思え、「シーケル」は「SEQUEL」、「ソフィア」は「ソフィーの世界」、上手に置かれた本の中に早川書房の世界SF全集「ハックスリィ(すばらしい新世界)/オーウェル(1984)」の巻がある。
シェルターではないですがロベール・メルル「マレヴィル」は破滅後の世界と地下室(内容覚えていない...)を描いていたし、未来の歴史を綴るという様式は、光瀬さんの作品と通ずるものを感じ、その無常観に近い世界はどこまでも透明。
Wikiっていたらザミャーチンの「われら」も出てきた...持っているのは講談社文庫(入手可能なのは岩波文庫らしい)。
「わが赴くは蒼き大地(田中光二)」も人類滅亡のお話しだった。
青と白、原生代の大量の酸素供給、スノーボールアースによる大量絶滅。
「array」「null」はIT用語か?
刺激は尽きない。
満足度★★★★
“獣の仕業/立夏”流「SF」
この独特な空気を持った舞台を私なりに表現すると、
『浮遊する“光彩を放つ粒子”が
周波数の異なるいくつもの波動によって
拡散され世界を創る』といったイメージ。
それは“観る”というよりは“体感する”と言ったほうが相応しいかもしれない。
“獣の仕業/立夏”流「SF」、魅力的だ!
満足度★★★★
すばらしい様式美
闇が深く、きれい。相対した光も。
様式美が確立されており、ぶれない。濃密(かつ、どこか空虚な)空間。
鍛えられた役者。
完成度の高さに頭が下がります。
脚本の「頭いい人が書いたんだろうな」感も、個性であり説得力であると感じました。
身体表現付き叙事詩、と形容したらいいでしょうか。
ただいつも「どんなに美味しい料理でも全部同じ味付けだと飽きる」とは思う・・・のですが、じゃあ改善した方がいいのかというと、そうも思いません。この劇団さんは、立夏さんの思うままに、固定も変容もしていくのが最善なのだろうという気がします。