幻想時代劇 『阿弖流為-ATERUI-』 公演情報 幻想時代劇 『阿弖流為-ATERUI-』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    男性を演じる男優さんと、女性を演じる女優さんと、
    男性を演じる女優さんが、皆さん宝塚ばりのキメキメメイクで登場され…

    一部のコメディリリーフ役柄の方を除きとにかく皆さん美男美女揃い!

    衣装や小道具も細かい所まで凝っていて豪華だし、ダンスも殺陣も本格的で、

    前のめりで見入ってしまいました。







    少々狭い劇場でしたが、狭さを逆手に取ったような、客席の通路を

    縦横に花道代わりに使われる凝った演出で、たびたび後ろを振り向きながら

    観劇。滅多にないスタイルでした。




    一幕は所々に笑える場面が挿入されていて、なにか少女マンガの舞台化

    作品を観ているような気分でしたが、二幕は一気に盛り上がり、大団円。




    主役アテルイの最期で紙吹雪に続いて白い鳥の羽根が舞い降りて来たのに

    驚いていたら、続けて客席全体に大量の紙吹雪が落ちて来ました。




    「お身体に付いた紙吹雪を落とされてからご退場下さい(ちょっとうろ覚え)」

    のアナウンスも初体験でとにかく新鮮でした。




    東方守護さんの次の公演はチケット買って観ようという気になりました。

    ありがとうございました!

  • 満足度★★★★★

    阿弖流為

     一般的に自分は英雄が嫌いである。Baudelaireではないが、英雄とは、自らの精神を大衆的次元に引き下げた者に過ぎないという彼の定義に賛同するからである。
     だが、何事にも例外はあるというではないか? 

    ネタバレBOX


    その例外のうち、阿弖流為は自分の最も好きなアイヌの英雄であるが、その武勇の誉れ、知略に富んだ闘いぶり、語り伝えられた謀殺による最後など、何をとっても悲劇の英雄の名に相応しい。その悲劇の英雄をピュアな形で頗る美しく舞台化して見せた東方守護の手並みに拍手を送りたい。
    劇中何度も神子(みこ)という呼称が出てくるが、そう呼ばれるに値する高潔、優しさ、知、強さ、純粋性を持ったキャラクターである。と同時に唐から渡って来て坂上 田村麻呂に取り立てられることで不遇から脱した陰陽師のエボシのスパイという役目、即ち仕事として果たすべき役割と人として持つべき心に、魂を引き裂かれる有り様が哀れである。
    By theway,振り返ってみれば、ネイティブアメリカンの自然観とアイヌの自然観は実に良く似ている。共に自然を友とし、自然の懐深く入り込んで生活していた彼らの人生観は、現代のエコロジーを遥か昔に先取りしていた。風や星、森や川の性質を良く知り、地の利にも長けた彼らは、シャモや命を救ってやった白人に母なる大地を奪われ、殺され、凌辱されて来た。居留地のネイティブアメリカンの悲惨な生活は、良いインディアンとは、死んだインディアンだと嘯く下司白人共、パレスチナ人をそう呼ぶ、イスラエルのシオニストの論理にそっくりなのも、我らシャモの末裔は意識しておくべきことだろう。
    残念乍ら既に純粋なアイヌは滅びたが、それでも何度も多くの心あるシャモの末裔によってこの英雄が描かれ、語り継がれるのは、アメリカの阿保なWASPや、F1人災のようなケアレス重大事故を起こしてさえ、唯、湯を沸かす為に、地球上の全生命を危機に晒すという言語道断の決定を下す唾棄すべき下司共が今も為政者として、この植民地に君臨するからである。
    従って阿弖流為とは、今後もシャモが汚さ、狡さ、差別者という非人間性を発揮するなら、その事実を映す鏡として、生まれ変わっては羽ばたいて欲しい不死鳥の如き英雄である。自分が阿弖流為好きで下司なシャモ嫌いなのは、以上の理由によるのかも知れない。無論、アイヌに対する差別意識は、沖縄に対する差別意識と同根であり、裕仁はこの差別に則って沖縄を見捨てていたのだという事実を重く受け止めねばならない。こういった事実を受け入れることが出来ないとすれば、其の時こそ、我らはシャモの末裔の一人として心底己を恥じる必要があるのである。
    今作で阿弖流為の最後は、寄ってたかって襲い掛かるシャモに血祭りに挙げられる訳だが、彼の死に臨んで天井から羽毛が舞い落ちるのは、無論、偶然ではない。シャモは寄ってたかって崇高な神を殺したのである。
  • 満足度★★★★

    千秋楽観劇です
    幻想時代劇と冠した通りの舞台表現でしたと感想♪

    様式美を感じさせる衣装や芝居が間近で楽しめた2幕約2時間半(休憩10分)の作品でありました

    ネタバレBOX

    アテルイ側の衣装は赤が基本で、男が黒いブーツ(?)で女性が赤。
    対する大和勢力は黒が基本で将軍田村麻呂は感じがダースベイダーのような位置づけに思えたデス。(恰幅良く見栄えしました(^^)

    笑い処もあり楽しくはされていたが、笑いはヤヤ滑ったかしら・・・・。
    (スカウターの猪頭数とか、被り物の説明タイムなどなど・・。)
    また、時代背景の説明や場所の説明は舞台背後の壁に映像が映されて判りやすかった。

    1度は敗れて散り散りになった東北部族をまとめた象徴としての”アテルイ”が、大和側の物量作戦にて殲滅を避ける為に首を差し出し(まぁ将軍との一騎打ちでの敗北ですが)負けるという史実に即したファンタジー時代絵巻でした。ファンタジーな分いろいろとリアルさとか細やかさには欠けるかなぁとも思われたのですが、楽しみどころは宝塚のような感じですので。それは上手に再現できていたなぁと思えました。
  • 満足度★★★★

    凄かったね
    ラストシーンの紙吹雪である。ステージのみならず,客席にまで,しかもあんなに大量に降らせるとは・・・圧巻だった。服やバックの中にまで入ってしまい,終演後,すべて落とすのが大変だったくらい^^;さて,本題の芝居内容であるが,前作の「観てきた!」でも書いた記憶があるが,東方守護の芝居には男はいらないと思う。みな,十分魅力的で男役も張れるので,敢えて男を入れる必要性はなく,また,艶やかな舞台を作り上げるという東方守護の魅力も削がれるのではないか。あと,遊びも悪くはないが,遊びを削り,休憩なしの2時間弱の芝居にした方が,東方守護の世界や凛々しさを貫けたのではないだろうか。もちろん,この芝居も悪くはなく,十分楽しめるものであったが,この劇団の絢爛のイメージを高めるためには,そうあって欲しいという戯言である。次回作を期待します。

  • 満足度★★★★

    原点に戻って!
    舞台衣装の素晴らしさは本当に大劇場の商業演劇に匹敵する。
    殺陣、歌、ダンス、照明も美しい。
    ラストも煌びやかで劇的な演出は印象深い。
    男性交えての芝居も良いのだが、
    東方守護の女性たちは皆魅力的なので次回はぜひとも女性だけの芝居を期待する。

    ネタバレBOX

    椿烏丸さんの声、仕草カッコイイです!
    素顔が見たいですが、まったくわかりません(笑)!
  • 満足度★★★★

    魅せる芝居
    宝塚歌劇または劇団四季の公演のようなイメージである。もちろんそんな大掛かりな観せ方になっていないが、その雰囲気である(と言っても、両劇団公演もそんなに多くは観ていないが)。華やかで魅せる公演という印象である。途中休憩を含み3時間弱は少し長いような気もする。


    ネタバレBOX

    全体的に華麗、妖艶という表現が相応しいと思う。しかし内容は、表層的には8世紀末期における戦記として観せる。その当時の歴史の一端を知るには面白かった。

    良かったところ...
    史実にフィクションを交え、エンターテインメントとして観せる。その展開・構成は遊びの部分も多くあるが、その物語の大きな流れはしっかり捉えている。だからこそ、最後まで飽きることなく楽しめる。些細なこと...小物、仕草に配慮しつつも、この劇団・公演の魅力である壮大、雄大というスケール感は大切にしてほしい。多くの劇団がある中で、独創性を持って活動することが、他の劇団との選別になる。没個性にならないように!
    華麗さ...群舞が魅力の一つ。その動作(演技も含め)には人の情も見える。

    気になるところ...
    遊びに見えるシーン…被り物の役者、戦場になっている地域・場所を示す映像(スライド)などは、物語の展開と雰囲気を損なう(飽きさせない配慮であれば無用)。違和感なく展開させた方が良かった。
    魅せる芝居であるが、やはりその衣裳は華やか過ぎたと思う。少なくとも土着民は、自然・土地等と一体となっている雰囲気が無かったのが残念だ。その対立(土着・朝廷)の象徴としてほしかった。

    物語の進展・構成を重視し観せる内容にしても、劇団の持っている魅力になんら変わらないと思う。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    “プチ宝塚(?)”
    千秋楽を観劇。

    “阿弖流為”を題材とした、ミュージカル、書籍、映像から歌舞伎まで数多いが、“阿弖流為”はそれだけ魅力ある題材といえるのだろう。

    さて、今回の“東方守護”による“阿弖流為”だが、
    予備知識のない人にも充分楽しめる、ストーリーがわかりやすい作品になっていたと思う。

    “阿弖流為”、“陰陽師エボシ”を女性が演じることによって、
    何ともいえぬ人物像を醸し出し、“プチ宝塚(?)”といった感じで魅入ってしまった。

    “田村麻呂”を演じた“椿誠之助”さんの迫力ある芝居もとてもいい。


    ネタバレBOX

    今回の座席設定、ほとんど傾斜がなく、後ろのほうに座った観客は、舞台に座ってのシーンはほとんど見えなかったんじゃないかな。

    座ってのシーンが多いときは、“D倉庫”や、“吉祥寺シアター”みたいに座席の傾斜がきつい劇場のほうがいいんじゃないでしょうかね。
  • 満足度★★★★★

    感動しました。
    胸が熱くなる素晴らしい舞台でした。殺人、歌、ダンスがうまく調和し、魅了されました。

    ネタバレBOX

    田村麻呂、あてるい、えぼし、個性がよく出ていました。緊張感のある見応えのある内容でしたが、ところどころで出てくる笑いを誘う場面が、ほどよいリラックス感を与えてくれます。時代劇となると話の筋がつかみにくい印象ですが、とてもわかりやすかったです。話の中に引きこまれて、話の中に完全に入りこめた感じがします。
  • 満足度★★★

    まさに幻想!
    東方守護の舞台を初めて観て、迫力に圧倒されました。

    アテルイについての知識がなくても大丈夫なように
    分かりやすく作られていたので、
    難しいストーリーでしたが、楽しめました。

    ただ、舞台の位置が低く、
    演者さんの動きが見えないところがあったのが残念です。
    せっかくのダイナミックな演技なのに。。。

    次回の公演も、楽しみにしています!

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