ヘイセイ・アパートメント 公演情報 ヘイセイ・アパートメント」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    ヘイセイ・アパートメント
    一軒家で上演されるお芝居で、観客は部屋を自由に移動可能。私が苦手な参加型だがとても面白かった。日常を凌駕する圧倒的なフィクションを演技で立ち上げてくれたからだと思う。約1年借りていた家での3作品目とのこと。蓄積あればこその精度ではないか。
    偶然ご一緒した方から率直な感想や鋭いご指摘を拝聴。やはり受け取り方はそれぞれ。私は初めは少々困ったけれど、若い住人たちの葛藤、対立がドラマとして厚みを増し、観客を含んだまま家が劇空間になってワクワクした。未来への憂いを戯曲にした作家の勇気にも好感

    ネタバレBOX

    「コンビニの店長が目の前でねずみに変身し、この籠の中にいる」という素っ頓狂な展開から、グンと面白くなった。
  • 満足度★★★★★

    未体験ゾーン
    初めての感覚に包まれたひと時。
    これほどまでに人の息遣いを間近に感じ見ることができたのははじめて。
    状況を飲み込み楽しめるまで少々時間を要しているうちに
    物語は進む…。
    それぞれの事情をかかえた女たちの非日常の一コマ。
    やっぱりリピートしてみないとかな…。
    前作との繋がりを匂わせるも、見てないものにとってはチョット
    辛いところもあるかな。

  • 満足度★★★★★

    マルチストーリーの妙
    この日で3回目。
    一軒家なので、1階と2階を使っているのだけど、今回は2階縛りで。1階は声や雰囲気を感じるということで。

    このお陰か、これまでの2回のなかで、観れていなかった場所、観ていなかったシーンが繋ぎ合わされていくことに…
    そうなると、5人の登場人物である彼女たちの想いが新しいカタチで伝わってくるわくるわ。そうなってくると、彼女たちへの愛おしさがますます膨らんでいき、加えて、心がキュッとなる度合いも増していくことに。。。

    この日で公演前半戦は楽日。
    後半15ステージ、発展・進化・変化・普遍、どうなっているんだろうか??

    ネタバレBOX

    ラストシーンをどこで見るか!?

    家プロジェクトの前2作品は、すべてのラストシーンが1階でした。演者さんも全員1階に居たからね。

    でも、今回の「ヘイセイ・アパートメント」は1階と2階でラストシーンが存在します。まさにマルチエンディング。

    この日はエンディングも2階で迎えたのですが、
    スカハイ解散を受け入れようと自室の壁に貼ったポスターを剥がす土田(藤井さん)に、彼女なりの精一杯で寄り添おうとする優季(山田さん)の姿は、ホロッとさせられた。心打ちますよ、絶対。。。
  • 満足度★★★★★

    こんな想像をしてみたんだけど…
    贅沢貧乏 家プロジェクト 第3弾「ヘイセイ・アパートメント」2回目。

    ちょいとお酒を飲みまして、帰りしな電車の中でいろんなコトバを反すうしていたのですが、ふいに様々な考え/想像に落ちてしまって・・・

    ※)以下ネタバレBOXでm(__)m

    ネタバレBOX

    ここからネタバレっぽく。

    僕の中で出た1つの答えとしては「この世界は2014年の市子が見ている夢の中」だったら、というもの。
    彼女自信の、26年後には子供もいるだろうし、アパートして色んな人が寄り添っていれば良いなぁ~、という気持ちが創りだしているんじゃないかって。。。

    そして我々観客は、その夢の世界を覗いているんじゃないかと。
    (映画でもあったよね『トータル・リコール』だっけか…いや、あれは「旅行の記憶を売る」か。)

    で、その夢は基本毎回同じストーリー=木下さんがアパートを出て行くところから、木下さんと優季が桃缶を食べるところまで、を繰り返す…
    (映画だと『恋はデジャヴ』的な感じ。起きても起きても同じ日を繰り返すってやつ。全然余談ですが、ビル・マーレイ好きなら『ブロークン・フラワーズ』オススメ。『ロスト・イン・トランスレーション』も捨てがたいけど。)

    まあ市子のことなので、毎回同じ夢にはならず、色んな変化=アクシデントや、各キャラクターの心理も変わってくるんだけどね笑

    かなり的外れな話をしているんだけど、
    仮に市子の深層心理があの世界を生み出しているとして思い返してみると、1つの1つの出来事の見えや感じ方も変わってくる。一番は、由梨さん演じる優季(ユキ)、の印象だけど。


    うまく書けないんだけど、
    もし「夢でしたっ!」って物語が終わっていたら……なんだけど、目の前の現実は変わらない、いやもしかしたら予期せぬ方向へ進んで行っているのかもしれない。
    26年後、福島の状況はどうなんだろう?自衛隊は国外に行っているの?などなど、突きつけられた時、どうすれば良いのか。

    ラストシーンに向け、心の中の引っかかりが徐々に重くなっていく、そんな2回目でした。
  • 満足度★★★★★

    家公演3弾めも、また進化していた!
    贅沢貧乏『ヘイセイ・アパートメント』

    第1弾『タイセキ』第2弾の『東京の下』に続く、家プロジェクトの第3弾。

    今回の出演者が5人と聞いて”多いのでわ?”と思っていたのですが、杞憂でしたね。
    前2作品までは、姉妹であったりご近所であったりと、ある意味イコールでない関係性=
    中心が居る(出来る)関係性であったのだけど、今回の『ヘイセイ・アパートメント』でにおいては、住人同士は他人なんで、(住人同士の、っていうのはあるけれど)ほぼ対等な関係性が基本。
    だからこそ、話をおっっかけることを大幅に端折っても、この物語は成立する。

    ネタバレになるので多くは書けないけど、
    どこで観るか、声や状況から、どこへ移動するのかが目の前のシーンを変えていくのだけど、それに持って行かれてしまうと、作品にホントに寄り添えていたのか?という反省が出てくる。
    1回目はどうしても動き回りたくなるし、動きまわらないと面白さが堪能できないので”ひとり民族大移動”をしたんだけどね…

    これから観る方へのヒントとしては、
    ・『タイセキ』の市村姉妹が大好きなヒトにはご褒美があります。
    ・アパートに着く前からこの世界は始まってますので周りを気にしてね。
    ・目の前だけでなく1階を忘れないこと。
    をお伝えしておきます。

    ネタバレBOX

    ここからネタバレ。

    まず、舞台のアパートの世界は2040年ですが、2040年である事の明確な説明はほぼ無かったかと。ただ、
    ・2017年の賞味期限が「生まれる前」で有ること。
    ・スカハイのポスターには、発売日が2039年・2040年になっていること。
    ・1階の共有スペースに置かれているゆで卵のパッケージの賞味期限が2045年になっていること。
    などから分かるので、世界観を自分で探していく、理解していくっていう楽しみにもなるかな。

    それから、
    これが個人的には1番のネタバレなんだけど、由梨さん演じる優季(ユキ)が『タイセキ』の姉妹の妹である、市子の娘であるということ。。。
    まず、
    今回の公演が”市村アパート見学会”であるお知らせメールから始まり、優季が「自分の親が住んでいた家をアパートにした」という発言で娘であることがわかり、最後にある部屋に通させれたのち「この部屋はもともと叔母さが使っていた」という発言で、市子の娘であることが分かるという、3段階でのネタバレ。。。
    もう、この時の自分の驚きの表情はどうだったんだろうか?と思うよ笑

    でも、
    帰り道にふっと思ったんだけど「壊しちゃえばいいじゃん」と言って家を出た市子が、あの家を守り続け、おかえり、という声が響いているのは嬉しいね。

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