生涯 公演情報 生涯」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★

    生涯
    ポックリ往生したい舅。その息子の嫁と息子
    そんな家族の物語。


    9projectのお芝居を観るのは初めて。


    ネタバレBOX

    あと数冊しかないと言われてたパンフレットを開演前に慌てて買う。
    少し折れていて
    明らかに誰かの元へ1度渡った様子。

    売り切れて役者から回収したと言ってたから
    その中の1冊だったのでしょう。
    こういうところから早くもガッカリ。


    冒頭の岩崎祐也さんのモノローグのところで
    いきなり泣きそうになった。

    舅であるお父さんが出てきてドタバタし始めて
    急に私の心は冷めていってしまった。

    これは中屋敷さんの『飛龍伝』を観た時と似たような感覚。
    奇しくも同じつか作品。

    つかさんの作品はどうやら合わないらしい。


    台詞も物語も響くのだけど
    私がそのなかに入っていけない。

    よくポックリ死にたいと言って
    ポックリ寺にまで行ってた
    亡くなった母のことを思い出したし
    (本当にポックリ往生。私にほとんど負担なく…逝った)
    色々とわかる内容だったから
    入り込める作品なんだけど…ダメだった。


    岩崎祐也さんは思い込めて最後の長台詞も伝わった。
    丁度自分の席が視線が合うような場所で
    訴えかけられる感覚でグッときた。


    だけど…ダメだった。全体として。
    私は揺さぶられなかった。この作品。

    ぎゃんぎゃんと言い合う台詞の応酬もテンポが悪いように思ったし、
    間がなんだか合わなくて違和感。

    小川さんもこの短い公演で声を潰してらして。


    色んなところで覚悟が感じられなく…


    いのうえさん演出の熱海を近々観るのでそれでもダメなら
    つか作品が私には合わないんだろう。

    ラジオドラマの『生涯』は加藤武さんでとても良かったのだけどなぁ。

  • 満足度★★★★★

    死に際でとちってたまるかよ
    以前は地方に住んでいたため、つかこうへいとの出会いは、エッセイや小説が最初であり、その後映画であった。舞台を観たのは阿部ちゃんのモンテカルロが最初だったと思う。生涯という作品に関しては、小説のポックリソングを30年以上前に読んだのだが、未だに鮮明に記憶に残っている。やはり台詞が強烈なんでしょうね。奇しくも先日のNHKでラジオドラマが再放送されたのだが、偶然というにはあまりに出来過ぎている。つかさんの魂が呼び寄せたのではと思ってしまう。
    渡辺、小川、高野のチーム、前作も良かったが、今回はそれ以上に熱が入っていた。死に際のじーさんが元気過ぎるような気もしたが、それだけ死に際にかけているということなのでしょう。終活なんて言葉がなかった時代にこの作品、どれだけ先を見据えていたのでしょうか。つかさんの発想力にはいつもながら驚かされます。
    次回作はかけおちとのこと、1983年にNHKで見たとき、やはり強烈な記憶を残した作品です。また楽しみが増えました。

  • 満足度★★★

    秋の夜長に汗だくの熱演
    つかこうへいの初期の作品を40年ぶり再演。北区つかこうへい劇団に所属していたメンバーが結成したユニットといい、演技の実力は折り紙付き。汗ほとばしる舞台に引き込まれる。

    強烈な会話劇。狭い舞台を駆け回るようなアクションもある。40年前の上演もこんな感じだったのかどうかは分からないが、小劇場の舞台では、相当な迫力をもって迫ってくる。

    長~いせりふも多く、役者さんは大変だ。つか作品の有名どころと比べると、時代がかったところもあるせいか、ついていけない人もいるかも。上の説明文には「あえて老醜をさらす」とあるが、俳優さんが若いせいか、老醜という感じはない。むしろ、健康な成人男子のはつらつとした勢いに圧倒されてしまう。やり過ぎ感がある、とでもいうのだろうか。このあたりが違和感のあるところ。

    つか作品独特の笑いを期待してみたが、初期作品のせいだろうか。ちょっと物足りないように感じた。もっとも、主に笑いを取る作品ではないのだろうから、このあたりは筋違いの期待かも。

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