走るおじさん 公演情報 走るおじさん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★

    久しぶりに観劇
    久し振りにあひるなんちゃら見たが、変わらずあひるなんちゃらだった(笑)日替わりゲスト?はびっくりしたが、シュールな笑い満載で、面白かった。

  • 満足度★★★

    凝った構成が裏目に出ていた印象/約70分
     8人の登場人物は3グループに分けられ、個々のグループのやり取りを順繰りに見せる形で劇は進行。
     グループ相互のカラミがあまりないのは意図的なものだろうが、そのために全人物が揃い踏みせず、爆発的な盛り上がりのないまま劇は終了。
     最大の見せ場というべき終盤も、同じ広場にいる設定の3グループが部分的にしか交わらないのでやり取りが活発化しない。
     劇団の作風からしてわざと不発に終わらせたのかもしれないが、普通に考えるなら、あそこは盛り上げるべき場面だろう。

     グループ同士を全面的には交わらせないストイックな構成が裏目に出ていた印象は否めない。

     ために、オモシロが散発的なものにとどまり、全体としての見応えに乏しい劇になってしまっている。

     おじさんが走る理由がイマイチなのも面白さを殺いでいた。

    ネタバレBOX

    「走ると時間がゆっくり流れる気がする」
     これが、おじさんが走ることに目覚めた理由。
     走る理由がもっと上手く設定されていれば、劇はより面白くなったと思えてならない。

     上述の「最大の見せ場」というのは、働きもせず短距離走の練習に打ち込むおじさんをその娘が殴りに行くシーン。
     殴打場面は直接的には描かれず、2人を取り巻く人々が“実況的会話”によって様子を伝えるのみ。
     ここは全キャストを勢揃いさせ、揉み合う2人を他の者が止めようとしてひと騒ぎになるドタバタ的シーンにしたほうが会場は沸いたのでは?

     さらに言うなら、おじさんが走り始めた動機に娘への愛が絡んでいたと最後に判る展開にしても良かったか?
     本作はあひるなんちゃらにしては笑いが薄い分、ホロリとさせて幕を下ろすのもアリだったと思う。
     事実、あひるなんちゃらにはちょっぴり感動を誘って終わる話が過去にもあったはず。
  • 満足度★★★★★

    おじさんはなぜ走るのか。
    笑顔でいられる駄弁芝居。

    ネタバレBOX

    公園で走るおじさん(根津茂尚)。

    彼の走る理由を探ろうとする警察官の末弟(澤唯)。
    付き合わされる数学者の妹(石澤美和)。
    走る父を快く思わない娘(松本みゆき)。
    彼を応援する友人(園田裕樹)。
    アイディアだしに公園に来ては
    走るおじさんを気にする人々(篠本美帆、志水衿子、堀靖明)。

    とにかく緩い世界観が好き。

    走るっていうのが(マラソン)だと思ってたら、
    よくよく見ていくと短距離(100m)ではないかと。
    10秒00が日本記録とかまさに。

    よく見たらスプリンター駄弁芝居って書いてあるじゃないか。
    ランナーじゃないし。

    色んなタイプのボケとツッコミがいて、
    かといって観る方は力を抜いて笑っていられるのがいい。

    娘が父をボコボコに殴り飛ばすというのも、
    光景が描写されないにしても、
    なぜか牧歌的に思えてしまう不思議。

    主宰の関村さんの前説から、
    あひるなんちゃらの世界観は始まっているように思える。
    今回(千秋楽の公演)は、本編の最後の台詞を発表するという
    革命を起こしていた。
  • 満足度★★★★

    あひるなんちゃら初観劇。
    千秋楽を観劇。登場人物たちの予測不能&ズレまくった会話と行動が楽しかった。舞台セットも、芝生が敷かれた以外ほぼ素舞台のだだっ広いスペースの真ん中に、ぽつんとベンチが一つあるだけ。せっかくの広い舞台を"敢えて無駄に使ってます感"も逆に新鮮。

    70分という上演時間も丁度良い感じだったし、全体的に自分好みの芝居だった。

  • 満足度★★★★

    駄弁芝居
    まさに言い得て妙。上手い役者、決して上手いとは言えない役者、そして不思議な間を持つ役者・・・それぞれの使いどころが巧く、とても楽しく観た。

    ネタバレBOX

    駅前劇場の使い方も面白かったが、最近の4〜5作品観ている中では少し間延びして眠い部分があったようにも思う。でもまぁ、2000円でこのキャストとクオリティでおまけまで貰えたのだから、文句は言うまい。
  • 満足度★★★★★

    何もわからないのだけれど
    テンポがよくて、笑っちゃう。
    言葉の選び方がおかしくて、笑っちゃう。

    それでいいのが、あひるなんちゃら。
    今回も楽しませていただきました。

  • 満足度★★★★★

    たまらない魅力がある!
    駅前劇場は結構行ってる方だと思いますが、ステージがあんなに広いとは思いませんでした。青々とした公園の芝生の表現だったと思います。好物にしてます。最近、女性キャスト(若手 客演)のセレクトが好みというか、趣味が近い?過去公演音声、販売していただきました。存分に楽しんでいます。ごくごく強いて言えば、フライヤーの字が小さい。Loftでライト付き虫眼鏡購入して見ています。では、また!

  • 満足度★★★★

    いつもながら
    ゆったりした雰囲気、楽しいなあ、愉快だなあ、好きだなあ、よかったなあ。

  • 満足度★★★★★

    素数美学
    面白い。70分。

    ネタバレBOX

    走るおじさん(根津茂尚)…仕事しないで公園で走ってるおじさん。バツイチ。
    妹(石澤美和)…数学者。素数を愛する。
    弟(澤唯)…警官(事務)。本音は兄の走りをやめさせたい。既婚。
    娘(松本みゆき)…大学生。父に代わり学費や生活費のためバイトする。父をボコボオにした。
    見てる人A(志水衿子)、B(篠本美帆)、C(堀靖明)…おじさんを見てる人たち。なんかクリエイトな仕事をしてるっぽい。
    友達(園田裕樹)…夜勤とコピーバンドをやってる人。おじさんに感動している。
    弟の妻(?????)…ワンシーンだけ出演。おじさんの手紙の愛読者。

    公園で走るおじさんをとりまく人々とおじさんらの駄弁劇。立ち上がりからいい感じに笑えた。短くて面白いいい舞台だった。

    石澤のストップウォッチ1秒止め演技が最高に面白い。モーションから表情、それだけで面白い。1秒止めはできないほうが面白いという、ちょっと哲学っぽい要素があるのがまたいいね。石澤の素数美学も後押しして、いい役柄だった。
    あと、友達の勘所のつかめない感動屋具合も良かった。AとBがバンドマンに見られてると勘ぐっときながら、スーツな友達の、唐突なバンドやってんだ発言は笑えた。
  • 満足度★★★★

    これはもう、あひるなんちゃら版『長距離ランナーの孤独』ではないか
    ……なわけはなく、いつもの「なんちゃら調」。
    というか、「完成度の高い」「なんちゃら調」。

    70分で、前売2000円。
    お得だ。
    面白いもんね。

    ネタバレBOX

    「たっぷり笑って、後に何も残らないコメディです」的なキャッチフレーズの舞台作品を散見することがある。
    しかし、多くの場合、それは言い訳の類であって、「何も残らない」どころか、「どこで笑うんだ」という怒りだけが残ることがある。

    あひるなんちゃらは、そう謳っているわけではないが、びっくりするぐらい「何も」「ない」。
    教訓どころか、主人公の成長も、謎の解明も、オチみたいなものすらない。

    潔い。

    しかし、「笑い」はある。
    あとには「面白かった」という記憶と、役者のうまさが刻まれる。

    あひるなんちゃらの舞台は、とにかくすべての「間」がいい。
    この舞台に関して言えば、そこが大きなキーポイントになっている。

    特に「間」を意識した作品ではないだろうか。
    その完成度はとても高い。
    「完成度の高いなんちゃら芝居」と言ってもいい。

    彼らの舞台にしては珍しく、観客席の通路を使う。
    観客席後方には走るおじさんが走っているグラウンドがあるという設定。

    そこに向かっての芝居は、グラウンドで起こっているだろう出来事に対するリアクションだったり、そこへ向かったり、そこから来たりする時間も「間」である。

    グラウンドを見ていて発する台詞のタイミングもとてもいいのだ。
    観客の呼吸と合うというか。

    走るおじさんの妹(石津美和さん)と弟(澤唯さん)のやり取りは、絶品だ。
    観客は笑いのスタートラインで、笑いのきっかけを待っているのだが、それに気持ち良くいい合図を出してくれる。

    単に2人の間がいいだけでなく、笑いのタイミングの「間」もうまいから、いい感じで笑えるのだ。
    脚本もいいのだろうが、やはり役者がいいのだろう。

    走るおじさんの友だち(園田裕樹さん)は、特に間を意識した演出になっている。自分の中で間をつくるのだが、その外し加減がなかなか良くて、「変な」感の醸し出し方がいいのだ。

    見ている人(志水衿子さん)は、変な人だと思っていたのだが、どうやら同僚(篠本美帆さん)と単に赤いおじさん(堀靖明さん)をからかっていて、暇つぶしのようなことをしているのではないか、と思わせるところが、変すぎなくていい。

    見ている人の中にいる、赤いおじさん(堀靖明さん、前も赤いジャージを着ていたことがあったように思うが、彼のイメージカラーは「赤」なのだろうか)は、いつもながら、気持ちいいタイミングで、気持ち良く突っ込んでくれる。さすが! うまい。

    タイトルになっている「走るおじさん」を演じる根津茂尚さんは、やっぱりうまい。
    出番は少ないのに、きちんと「普通」のおじさんを、「普通」に演じている。
    エキセントリックが支配しがちになってしまう、こういう作品にあって、その、淡々さがとてもいい味になているのだ。

    笑いを取りに行こうとして、前のめりにならないところが、あひるなんちゃらの良さでもある。
    なので、根津茂尚さん同様に、おじさんの娘役の松本みゆきさんも、落ち着き具合がなかなかいいのだ。

    しかし、登場人物たちについて、いろいろ疑問が生まれてくるので、それがストーリーの後半に行くにつれて、徐々に見えてくるものと思っていたら、ぼんやりとわかることもあるのだが、ほとんど明らかになってこない。

    走るおじさんを「いつも走っている、変なおじさんがいるなー」と、見ている人たちが、彼のことを何も知らずに(断片的にわかることもあるが)、見ているように、また、逆に彼らのことを、「バンドやってる人たちかな」ぐらいの感じで見ている、走るおじさん側のように、観客も、それを「見ているだけ」ということなのだろう。

    積極的にかかわっていくことをしない、距離感がある。
    各々のグループ内では、それぞれ濃厚な人間関係があるのかもしれない。
    しかし、「見ているだけ」の我々にはわからない。
    「他人のことなんて、何もわからない」のだ。
    というテーマがこの作品にあるわけもないとは思うのだが、そういう寂しさも感じた。

    走るおじさんの娘は、おじさんを殴ることで、何かが始まったか、変わったかして、おじさんも、何かが少しだけ起きたか起きなかったかして、おじさんの友だちも、走るおじさんきっかけでなさそうだけど、就職なんかして、見ている人たちは、何かのアイデアが生まれたり生まれなかったりして、ぐらいの変化は起きていて、それが「何なのか」は、やっぱり当人にしかわからないことであって、「見ている人」の観客は、「見ている」だけしかできないということなのだろう。

    観客も人も、結局は常に「見ているだけ」なのだから。

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