宇宙へのマーチ 公演情報 宇宙へのマーチ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    単調な感じが・・・
    とても真面目に作られており、ストーリーもよく、よく出来た作品だと思います。

    ただ、全体的に単調な感じが、いまひとつ入り込めず、ちょっと消化不良に・・・

    あまり、私好みではなかった。

  • 満足度★★★★

    千秋楽観劇
    真面目に面白いストーリーである。爆笑する可笑しさというのはないが,細かい笑いは散りばめられ,とても楽しく観劇できた。そして,楽しいだけでなく浪漫も意地も感じられ,また,演劇的にも登場人物の個性が演じられており,満足できるものであったと思う。この劇団,また観たいなぁ。次回作が楽しみである。

  • 満足度★★★★★

    マジッ!
    うわぁーっ!そこまでやるかって。本気度が伝わってきました。

    ネタバレBOX

    最終試験に残った13人の中から火星探検に行く宇宙飛行士4人を選択する閉鎖実験試験の様子を描いた話。

    アメリカのベテラン宇宙飛行士が組織側の人間として試験に潜入していて、彼のアドバイスも参考に選出されたのは、選出順については私の想像を加味してですが、カナダの戦闘機乗り、糸川博士の孫、辞退した美人物理学者に代わってホモのイタリア人、世話焼き主婦の4人でした。

    計画自体がお金持ちの癌治療の気分を紛らせるための気まぐれだったようで、一悶着起きるのかと期待していましたが何も無く、火星行きは無事に実行され、めでたしめでたし、あれっでした。

    そうなのですが、私が感心したのはストーリーよりもイタリア人がテーブルに噴きこぼれたコーラをチューチューしたときに見せた芝居にかける本気度に関してでした。カナダの戦闘機乗りがその後テーブルに僅かに残ったコーラをチューチューしたときにはさらにカンパニー全体の本気度を確信しました。

    日焼けマシーンで顔が縞模様になった女性の面白さも特筆ものでした。
  • 満足度★★★★

    施設が一瞬で・・・に!
    時折出てくる現代社会を突っつく台詞はタッタタらしい。
    しかしながら、2年間の施設内生活での話がいまひとつインパクトがなく伝わってこなかったのは残念!
    舞台セットの転換は、やっぱりやってくれました期待通り!

    ネタバレBOX

    選ばれた13人の自己紹介と司会者、記者のやり取りは面白い。
    さらに、ほぼ毎日新聞、読み切り新聞、ワシントンポテトは私には大受け!
    後で明かされる出鱈目な選び方、唯一の宇宙飛行士は4人を選ぶための審査員であったなどのオチはいい。
    驚きました!
    ”閉鎖環境施設”が一瞬で”火星”に変わるとは・・・お見事!

  • 満足度★★★

    真面目なテーマ
    予告編の感じより、予想外に真面目な奥深いテーマの宇宙ものでした。
    脚本は面白いと感じたのですが、演出面なのか笑いの部分がいまひとつ中途半端だったように思いました。
    宇宙ステーションでの生活模擬テストを受ける13人も個性的ではありましたが、約100分の舞台の中では人数も多いせいか、いまひとつ個々の内面を見るまでには至らず、感情移入できませんでした。


  • 満足度★★★★

    捻り、イロニーがあれば。
    まず、舞台セット(仕掛け)は素晴らしい。そしてキャストのキャラクターを意識した演技は安定感があって安心して観ていられる。
    脚本は、あまり捻りが感じられず、小じんまりとまとまったようで、本来の劇団のカラーが出ていないように思う。
    宇宙開発が政府主導ではなく、民間企業の共同出資で行われるという現実感、そこに隠された思惑がチラつく。
    公演はコミカル仕立てだが、その底流には、閉鎖的状況下における人間のエゴ、民族的問題を意識した描写が見え隠れする。この硬派的な投げかけをコミカルに軽く流すと言うイロニーが弱かったようだ。

    この記載は、いつもレベルの高い公演をしている劇団への期待の表れである。

  • 満足度★★★★

    面白真面目
     宇宙開発は、現在我々ヒトが、直面する謎の最大のものの一つだろう。あとは深海と脳だろうか? 何れにせよ、地球上の生命を簡単に滅ぼしてしまうだけの技術を持ってしまった我々の将来と地球上の生命が掛かり、また、インセンティブの面でも多くの人を引き付けてやまないジャンルであると同時に、軍事利用が最も懸念されるジャンルでもある。歴史的にみれば、軍事の副産物としてその莫大な研究開発費が賄われてきた。そのことが、いかに大きな弊害を齎すか。シナリオを書いた岡田氏は、良くご存じだからこそ、国家と軍事を離れたプロジェクトとして描いているのだ。この視点は、宇宙開発の実体を知らないからではなく、良く知っているからこその願いなのである。面白真面目に面白い路線での作劇と観た。(追記2014.11.5)

    ネタバレBOX


     今作、シナリオ的には遊び要素を絞っている。科学的に正しいと考えられていることを余り崩せないし、岡田氏は、宇宙に関する本も書いている方だから、非科学的なことは書けない。この点が、喜劇としては足枷になった点は否めない。喜劇の難しさは、こういう点にもある。タッタタ探検組合は、喜劇の劇団で自分が最も好きな劇団の一つであるし、レベルも高い。これ程の劇団でも、ヒリヒリするような際どい笑いを満載することは至難の業である。だが、無論、そういう時には、他の面で工夫がある。今回は、舞台美術が、その部分を受け持った。兎に角、大道具、小道具に至るまで、舞台美術が素晴らしい。限られたスペースで同じ物をまるで別の物に見立ててしっくりくる。例えば火星に作られた基地をシュミレートする基地で、椅子として用いられていた物が、宇宙での無重力を表す場面では、カプセルのジェットノズルとして機能する場面などだ。後で、述べるが、ラストシーンも凄い。
     また、シリアスなレベルでは、イスラエルの特殊部隊出身のメンバーが、喧嘩の仲裁に入って発する科白「お前は、命乞いして泣き叫ぶ女、子供を殺したことがあるか?」と現実にイスラエル兵士や特殊部隊が行っている国家テロを描いてもいる。宇宙開発が、軍主導である以上、当然、こういう人物が、実際には、選抜メンバーに入ってくる可能性は大だろう。だが、喜劇であるから、ランダムに選ばれたことになっている。それにしても、兵士は、まだましである。国際法にも違反し、人道的にも許されない入植者がパレスチナ人に対して行っているテロは、軍より非道である。そして、イスラエルのプロパガンダとテロ国家アメリカの支援により、どんなに相応しくとも、パレスチナ人が選ばれないであろうことを、今作は、メンバーに入れないことで示したと自分は解釈した。
     ちょっと政治的になり過ぎたと言う読者も居るであろう。だが、世界人民の意志でなく、国家イデオロギーに洗脳された国民の意志で宇宙開発が為されるならば、人類などという夢想でしか成り立ちえない幻想の共同体が瓦解するのは日の目を見るより明らかである。其処には軍事の敵対があり、我々は何時でも核武装出来るからである。実際、被爆覚悟であれば、臨界量のウランなりプルトニウムなりを入手できれば、原爆は、大学の原子物理専攻の学生レベルで原理的には作れるだろう。あとは連鎖反応を起こす為の起爆力確保と核物質を閉じ込めておく容器の問題だけなのだから。今時、先進国でこれが出来ない国は無い。そして、これを世界中がやり始めたら、どんな馬鹿でも、世界の終わりを間近に実感するであろう。だが、そんな時には既に手遅れであることも確かであろう。
     宇宙開発は、以上のような前提で行われている。アメリカは、既にレーガン時代に宇宙空間からレーザーを用いての軍事攻撃を考えていた。予算の関係もあって実現こそしなかったものの、今、宇宙物を演じる深い意味はこのような軍事的宇宙開発の危険に対して警告する意味があるのだ。観客には、其処をしっかり受け取って欲しいのである。
     演劇の話に戻る。
     ラストシーンでの屋台崩しである。これは見事、劇場のキャパを最大限に活かし、尚且つ臨場感と共に観客に今作のスケールの大きさを感じさせる。
     最後に、もう一度言っておく。今作のメッセージが“国家と軍事を離れたプロジェクト”として提起されているのだということの意味を!!

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