どこをみている 公演情報 どこをみている」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    ボンボン
    面白い。70分。

    ネタバレBOX

    バイトな二瓶翔輔が店長にサービス残業して罰則っておかしいだろとキレ、田内康介とともにバイトを辞めるが、田内がどんどんからんでくるから嘘つくけど、どんどん深入りされていく。しまいに田内の妹(横山更紗)もやってきて、みんなで車で実家?に行こうとして雨の中道に迷う。そして二瓶は更に嘘を吐こうと決意する…。

    異色な作風で面白い。日常でもある、ちょっと流すか的な些細でどーでもいい嘘が次第に大げさに膨らんでいく。店長にキレた勇敢な二瓶がどんどん嫌なヤツになっていき、ウザい田内がその鋭い洞察力をどんどん発揮していく。素舞台の少人数劇(ほぼ二人芝居)で話もシンプルながら、しっかり引きこんでくれるパワーがある。
    まったくしゃべらないクール美人な田内の妹は、しゃべんないだけあって存在感を示すのが難しかったと思う。

    ラスト、館を見つけここを実家と嘘を吐こうと「もう一勝負」と燃える二瓶の笑顔でエンドでよかったかなと。ワクワク感的に最高潮だった。
    何気にチラシデザイン好き。
  • 満足度★★★★

    イライラ系
    あんなの嫌だ。

    ネタバレBOX

    嘘をついても言い訳しても、嘘だと白状してもそれに乗っかってまとわりついてくる男とつきまとわれた男の話。イライラ系不条理劇という感じでした。

    追い詰められて自殺を図るような、死にきれなかったら今度は殺害を企てようとするような終盤の展開は面白かったですが、文字による説明でなく、会話で進めてほしかったと思いました。

    一幕物とは言え、辞めた居酒屋の衣装のまま押し通すのも如何なものかと思います。
  • 満足度★★★★

    劇団初見。現実味に乏しいキャラ付けがなされたある人物をどう見るかが評価の分かれ目?/70分弱
    熟年の作・演出家が色んな役でチョコチョコ出てくるほか、女優も一名登場するが、ベースは青年二名による会話劇。

    一方の青年に現実味を欠いたキャラ付けがなされているため、“よくあるシチュエーション”が“ありえないシチュエーション”へと化けていく本作は、一種の不条理劇と言えるだろう。

    この“実社会にはまずいないタイプの青年”が壁となり、劇世界にどっぷりとはハマれなかったが、テロップと音楽を効果的に使った演出などにより、最後までなんとかかんとか興味は持続。
    結末の切れ味も良く、それなりに楽しめた70分弱でした。

    ネタバレBOX

    二人の青年の一人である「男2」の受難の劇。

    大して親しくもない「男1」にひょんな事から付きまとわれる羽目になった「男2」は、その場しのぎの嘘をつき続けて「男1」をまこうとするが、ネガティブな嘘を真に受けて心配顔で付いて来る「男1」を振り切れず、最後、絶体絶命の窮地に追い込まれてしまう。

    その場しのぎの嘘で相手をまこうとするのは“よくあるシチュエーション”だが、嘘の通じない相手に地の果てまで付きまとわれるのは“ありえないシチュエーション”であり、そこまで追ってくる人物もまた現実味に乏しく、ゆえに私は本作を「不条理劇」と呼んだ次第。

    常軌を逸した「男1」が「男2」の下手な嘘を真に受け続ける姿勢の裏に何か“深いワケ”があり、それが最後に明かされる展開なら、作品に“人間ドラマ”の趣が加わって、私はこの芝居をより楽しめたかもしれない。

    もちろん、「男1」が「男2」を信じ続けるワケが最後まで不明なところに本作の醍醐味を感じる方もおられようが、私はワケが明かされる結末を期待した。

    すでに述べた通り、現行の結末もこれはこれで良いのですが。

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