満足度★★★★★
骨太な熱血ドラマ
研修医が困難を乗り越えながら成長していく熱血ドラマ。
六行会ホールという広い舞台だが、敢えてシンプルなセットにし、その立ち振る舞いには 「動」 「静」 のメリハリを効かせた素晴らしい演出だった。
照明は薄暗く、台詞を言う役者ヘライトを当てることで観客の目を集める。
それゆえ役者の演技の善し悪しが舞台の出来・不出来に直結する。
本公演は、人間の尊厳を内容とした重厚な脚本であるが、それを見事に表現していた。
満足度★★★★
ハングリー精神が欲しい
原作は、「モーニング」誌上に連載された佐藤 秀峰氏のコミックだが、今作は、その5巻から7巻~がん患者編~である。原作を読まれた方も多いとは思うが、念の為、若干、この原作のアウトラインを示しておいた方が良かろう。主人公は、理科Ⅲ類、京都大学医学部、大阪大学医学部等に匹敵する永禄大学医学部出身の研修医、斉藤 英二郎が、日本の医療制度、システムの壁、法、倫理などと臨床現場の矛盾に悩みつつ、有り得べき医療を求めて、悩み、上部とぶつかりながら、自らも成長し、医療制度そのものをも変えてゆく「成長」の物語である。(因みに、今作の医学的状況は、原作の発表された2003年当時を基本にしている)追記後送
満足度★★★
テーマの深さ/大きさはともかくまずはお芝居で観客を引きつけてほしい…
斉藤先生が暴走(斉藤節)してからが
「ブラックジャックによろしく」、
という感じでした。
ガンとの戦いについて、抗癌剤その他による辛く苦しい延命治療
(寛解(完全治癒)はない)か、
あるいは辛い延命治療ではなく残りの人生を
どれだけ有意義に過ごせるかを考える、
というクォリティオブライフの観点、
そしてそもそも「ガン告知」を本人にするかどうか、
という重いテーマについては考えさせられるものがありました。
(人の2人に1人がガンにかかり3人に1人はガンで死ぬ、という事実からも)