満足度★★★
ちょっとどっちつかず
ミステリーコメディとの事であったが、ちょっとどっちつかずな感じだったかな。また物語的に、ネットの怖さを描きたかったのか、追い込まれる心理的変化を描きたかったのか、主人公の描写が足らない感じかして、ちょっとそこら辺も見えづらかったかな。
結局推定容疑者プログラムて何だったの、何のためにだったのだったし。同時に他展開を考えるのは試みとして面白いと思うが、ちょっと考え過ぎてるのかな?(他で補完が必要な感じかなと言ったらいいのかな)
心の隙間を埋めた相棒
「推定容疑者」は、それ自体、仮説である。
「平均顔プログラム」が作成され、輪郭や 目鼻立ちが近しい市民を「推定容疑者」なるレッテルに指定すれば、暮らしに支障がでる。
市民ではなく、政治家の「平均顔」を作成し、訴えている政策を政治グループごとにジャンル化できないか、この研究を進める機関がある以上、「空想」の域を超越したテーマだろう。
その「ひらめき」を、自転車のハブのように多岐にわたりディテールする集団が、まさしく この劇団である。
演劇のみならず、電子小説化、電子漫画化、ネット配信の映像化、音楽配信を 順次、公開する予定らしい。
このメディア戦略は、上記の「推定容疑者」なる「ひらめき」に依存しており、実はハブの全部品が錆び付いていたため、1メートルも走行できなかったということに なりかねない。
「推定容疑者」という単語が、魅惑が、リアリティが、観客の心を掴めるか。それがキーである。
追記あり
満足度★★★★
サブタイトルなるほど。
推定容疑者になってしまってから後の展開は
笑えないというか笑ってられないというか。
近いようなことが起きかねないご時世ですよね。
ちょっと長いかな、というシーンがあったり
ちょっと人数多過ぎたかな、という印象もありました。
登場人数絞って、それぞれがどう推定容疑者を追い込んだか、
そもそも推定容疑者という作られた存在自体をどう思うか、
などを掘り下げてみても面白かったかもしれません。
サイドストーリーも楽しめそうで、多角展開する試みは興味ありますね。
満足度★★★
芝居はまずまずだが客席担当者は最低
冒頭のハイテンションぶりや笑いをとろうとしての空回り、一部で音楽が過剰、クライマックスがやや唐突、など残念なところも少なからずあったが、秀逸な表現もあり、基本部分はなかなかで、電動夏子安置システムの道井さんが好演、ということで、結論としては満足。
ただ、定刻を5分以上過ぎても中央付近の観易い2席(「関係者席」の表示あり)を空けたままにして、他のお客さん2名を通路の座布団席に座らせたスタッフは最低!
エンターテイメントに携わる者としての良識を疑う。
そんなこんなで秋に予定されている第2回公演に行くかについては全くの白紙状態。
※ なお、満足度は非常識な客席スタッフの件を除いた本編のみのもの
満足度★★★★
時代・畜人国の今
テーマとしてネット苛めの問題を扱い、障害者、弱者の問題を取り上げている点に作者の意識の高さを感じる。何でもそこそこできてしまい、恵まれていることの有り難さを知らない者達の残虐性を表した幾つかの科白や、罪の無い者を痴漢犯罪者に仕立て上げる狡猾とエゴイスティックな発想などを舞台化している点でも評価できる。(追記2014.4.20)
なにかしらもやもやするような
小説・漫画・映画・演劇・音楽のあらゆるジャンルを連動して物語を紡ぎだしてゆくということがあるので(それに、私の観劇体験の未熟さがさらに加わり)、この舞台の観劇だけではその物語の全体像はやはり見えてこないのでしょうか。