イエドロの落語 其の壱 公演情報 イエドロの落語 其の壱 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★★

    お見事!!
    三つの噺を一本のストーリーにまとめたのも見事だが、それぞれの噺が単なるエピソードではなく、ちゃんと独立した短編としても成立していて実にお見事!
    演者お二人の息、粋、勢いが登場人物をいきいきとさせる。特に「ジョーキゲン」しか知らなかっためぐみさんの表情の豊かさに釘付け!時には艶っぽく… ストレートな当て振りは感心するばかり。また急遽合わせたという映像とのコラボもバッチリで、ひとつの作品としての完成度の高さに感服!堪能させていただきました。欲を言えばアフタートークをオールナイトでやって頂きたかったです(笑)
    其のニ、其の参、大いに期待しております!

  • 満足度★★★★★

    面白かった。
    さひがしジュンペイさんとわかばやしめぐみさんの魅力、満載で面白かった。お二人の、豊かな表情、視線、間(ま)、たっぷり堪能できて、大満足。

    それぞれ出来上がった3作品の古典落語の魅力を活かし、アレンジの仕方も面白かった。
    その3作品別の角度から、一つのストーリー、新たな展開へと導いたラストには、「うるっ」と涙が浮かびました。物語コ-ディネ-タ-、おぼんろ主宰 末原拓馬の手腕も光ってました。

    ぜひ次回作も、観たいです。ただ、もう少し大きな会場だと有り難いかな。

    ネタバレBOX

    わかばやしめぐみさんの魅せる、無邪気さ、女の哀れや強かさ、どこを切り取っても、魅力的でした。

    誠実さ滲み出る男の純真さ、脆さの見せ隠れ、こぼれ出る感が絶妙でした、さひがしジュンペイさん。

    『あんたがた、どっこさ~♪、ひごさぁ~ひご、どこっさぁ♪』を二人で唄う。
    声を出すのが、もったいないと『さ~』のみ合わせて、他の部分は歌わない。それが又、ぴったり!合い、すっごく面白かったです。

    おぼんろ主宰 末原拓馬を迎え、アフタートークショーも面白かった。
    おぼんろ公演では、どこか影を持った役が多かった、さひがしさんの、やんちゃぶり、意外でしたが、笑っちゃいました。
    そんな、さひがしさんをたしなめつつ、見守るような、めぐちゃんの女らしさもとても魅力的でした。
    時には、意見が合わない事もあると思うが、それ以上に信頼できる、<真の仲間>の3人が、とても清々しく、素晴らしい作品を創り出せる理由が解り、今後も期待です。
  • 満足度★★★★

    粋なふたり
    おぼんろのメンバーでもある
    さひがしジュンペイさんとわかばやしめぐみさんのユニットで、
    そのスタートはおぼんろよりずっと古い。
    落語の有名な演目という明確な元ネタを3つ合わせた構成と、
    濃い色合いの芝居が超個性的。
    二人とも洗練された端正な顔を躊躇なく崩して芝居するところが素晴らしい。
    “始末の唄”最高♪

    ネタバレBOX

    「始末の極意」
    始末=節約の大家に教えを請う者が、
    「扇子の半分を5年使い、次の5年は残りの半分を使えば10年もつ」と言うと
    大家は、「自分は孫子の代まで伝える。扇子を動かさずに顔を動かす」と答える。

    「品川心中」
    品川の女郎お染は、季節の行事にかける金が無いので後輩から馬鹿にされる。
    悔しまぎれに死のうと決め、どうせ死ぬなら心中しようと相手を金蔵に決める。
    純朴な金蔵と一緒に桟橋へ行き、ためらう金蔵を突き落とした時、
    店の若い者が「金が出来た」と知らせに来て止められ、お染は思い直して店へ戻る。
    一方金蔵も、遠浅だったため死にそびれていた…。

    「転宅」
    お妾さんにお金を渡して旦那が帰って行くのを聞きつけ、泥棒が忍び込む。
    ところが鉢合わせした妾のお梅から
    「自分は元泥棒、あの旦那には愛想が尽きたから一緒に逃げて」と誘われる。
    その気になった泥棒は、妻となるお梅に今日の売上(?)を巻き上げられた上
    二階にいる用心棒を怖れて、明日また来る約束をして帰る。
    約束通り泥棒が翌日行ってみると、お梅は引っ越しした後で
    近所中の人が間抜けな泥棒を待ちうけていた。

    3つの古典落語をつないで“お染金蔵”の二人が
    心の隙間を埋めるまでの旅路を辿る。
    この構成にイエドロ独自のエピソードとパフォーマンスを挿入するところが面白い。
    声がもったいないからと、端折ってところどころ発声せずに歌う“始末の唄”が最高!

    また「品川心中」と「転宅」の段では、
    わかばやしめぐみさんが仕掛ける側になって
    あの魅力的な口跡と表情で大いに魅せられた。
    白塗りって一度素顔を隠しているのに、逆に豊かな表情が際立つから不思議だ。
    心中の相手に選ばれてしまった男も、金を巻き上げられる泥棒も
    その人の良さが表情からにじみ出る。
    拍子木の音でメリハリをつけた演出も息がぴたりと合って芝居っぽさ全開。

    江戸っ子の口調を気持ちよく再現して落語好きには大変楽しかった。
    噺家が創る“粋な世界”を芝居仕立てにするのはとても難しいことだ。
    本当に大好きで深く研究し工夫したのだなあと思う。

    両親も私も大ファンだったので、古今亭志ん朝師匠の独演会には何度も行った。
    師匠が亡くなった時「葬儀に行くから会社休む」と言って周囲に説得されたのも懐かしい。

    ひとつ難点は会場の狭さ。
    あのスペースにあの人数、あの椅子、傾斜が無いから難しいのだろうけれど
    やっぱりちょっとキツイなあ。
    末原拓馬さんが細やかに気を使って下さっていたが
    もう少し観る側の快適さも考慮していただけると嬉しい。
    「其の弐」も楽しみにしてるからさ♪
    私の好きな「野ざらし」とかいい女も出て来るし、どうでしょうか?
  • 満足度★★★★

    機動力増
    古典落語3編をアレンジしイントロとアウトロを付けて1つのストーリーに仕立てる新手法により全体的なまとまりが出てきた感じ。
    二人芝居となり以前より身軽になったことから地方も含めて、イベントの出し物や老人ホーム慰問など、いろんな所での公演が可能なのではないか?とも思う。

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