SOU-双・相・想-2 公演情報 SOU-双・相・想-2」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    演出に工夫が欲しい(雨のち晴れ)
     雨が降っていた。店を始めてから妹、晴美も手伝ってくれている。だって、それは、彼女の願いだったから。両親を亡くした後、兄の着物の裾を必死に掴んで耐えていた妹の願いだったから。雑誌に紹介されて、店内に入り切れない客は列を為した。

    ネタバレBOX

     今は、閑古鳥の鳴く味の良い食堂。アルバイトは売れないバンドを続けている二人。一年の時からレギュラーだった店長、陽介が野球部に居た時から弟のように可愛がってくれた先輩、上野。奥さんの雅美は妹を自分の本当の妹のように可愛がってくれ、妹も姉のように慕っていた。
     両親亡き後、陽介は、晴美の面倒を見た。妹を引き取る話もあった。自分一人っきりになるのが怖かったのかも知れない。然し、兄の服の裾を一所懸命に掴んでいたあの日の妹のことを兄は決して忘れない。それで、妹と一緒に暮らすことにした。高校を出たての兄、12歳の妹。父母が生きていた頃には、のんべんだらりと暮らしていた兄。父母の経営する食堂を、学校から帰るとよく手伝っていた妹。そんな妹のたった一度のお願い。
     妹が亡くなっていたことが明らかになる最後のどんでん返しは、面白いが、そこへ至る過程が平板に感じられた。毎回、少しずつ異なる雨の日の店の描き方にエッジが効いていないのが原因だろう。妹が死んだ後、雨の日に限って現れ、あの日と同じように、また買い物をしに出て行くことを、観客に追体験させるというコンセプトは分かるのだが、演劇的には、その度毎の一々を描くのではなく、全く同じシーンを2度描き、3度目でズレを演じた方が、観客への訴求力はあるのではないだろうか?
  • 満足度★★

    みゆき食堂
    グリーンフェスタで大賞になったラビット番長の井保三兎。
    井保の本はいつでも安定している。特別奇抜なことをやるわけではない。
    (安定しているだけでもすごいと評価しています)

    本と演出があっていない。

    ネタバレBOX

    身内にアルツハイマーの人間がいる分、役者、演出に不満が残る。
    介護経験があるならわかる台詞が多くあるのだが響かない。



    井保三兎に演出は無理でも出演させるべきだった。

    「天召し」は役者として、演出家として稀有な才能を見せてくれた。

    作家としてはいつでも合格点を取る。それに付加価値をつけてくれるのは井保本人だ。

    「天召し」より良かった芝居がないので余計そう思うのかもしれませんがw

    次回は井保演出か、出演で見たい企画。

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