満足度★★★★★
地獄に生まれた詩
この公演の後、霞座は暫く冬眠に入ると言う。冬籠り前の今作、力作である。いつも思うのだが、この劇団の作品は極めて詩的である。今作も、扱われているのは、紛争地の現実なので頗る厳しい状況が描かれ乍ら、同時に適度な抽象度を保ちあまつさえ詩のテイストを具えている所にこの劇団の特徴と良さがあるように思う。言い換えれば追求すべきものを追求し振り返らないという潔さを持っているということだろうか。恰も己の宿命を知る者のように。
満足度★★★★★
濃密な会話劇
衣装や小道具が抽象的でしたが、役者の息づかいがダイレクトに感じられ、迫力のあるステージでした。スピーカーの調子が良くなかったのが唯一のマイナスでしたが、それを差し引いても、見応え十分の秀作。
満足度★★★★★
霞座、そして一橋純平、顕在。
カフェ公演でこんなに重厚な演劇を観られるとは思いませんでした。45分間、命を削って臨む役者さん二人。その情動にいつのまにか光景が時代を超え、空気までもが静かに人が狂う戦地のものに変わったかのよう。観る人を微動だにさせない霞座、顕在。休眠は本当に勿体ないです。