満足度★★★★
レディース
タイマン張ったらダチ。不良少年が、知らない町に行くと、エリアで名の知られた不良とタイマンを張る。無論、素手ゴロが基本だ。このタイマンで互いにキタナイ手を使わず、徹底的にやりあって、良い根性してる、と認め合えば以降ダチになるのだ。こうやってダチになっておけば、それ以降、互いにそれまでの仲間を紹介しあったりするので、余計な喧嘩はしなくて済むのである。一種の経済合理性だし、その為の喧嘩である。
バブルムラマツ氏のシナリオは少年ジャンプ風のノリで知られるが、浮いた感じは無い。あくまで、人間に焦点をあてて、頗るつきの温かい目で書かれているからだろう。今作でも、その点は変わらない。直球勝負の良さと言ったらよいだろうか。
今作は、レディース暴走族の話である。このシナリオ・演出が、演じている役者個々人にキチンと伝わって良い舞台になっている。座長が、劇団旗揚げの4年前にムラマツ氏に執筆依頼して初演シナリオを書いて貰った。残念なのは、これだけの舞台を作れる“東京SavannaT’s”が今作で、休演してしまうことである。
満足度★★★★
スッキリ!
物語は、分かりやすく、面白く、腑におちた。
お芝居を見終わって、スッキリと爽快な気持ちになった。
女優陣は、それぞれ個性が生きている。
特に、藤本かな子さんが、“総長”としての生きざまを見せ、輝きを放っていた。
感想
柄谷行人が「新しい哲学」という作品の中で、次のように述べている。「一般に人間の自己回復の欲求は幻想的にしか実現されない、少くとも僕らの短い生涯のことを考えるなら。宗教や芸術の根拠はそこにあり、(後略)」劇団 東京SaVanna T's の「夜明けとともに目が覚める」(作・演出 バブルムラマツ)が4年ぶりに再演された。あくまで一般人としての鑑賞であるが、改めて演劇(文学)の持つ不思議な力を感じた。それは簡単に言うと、社会的弱者の持つ人間らしさ、そして真実を、圧倒的な形で見せてくれる力である。私たちの生活、社会、世界は日々非人間化している。肉体としての人間を回復させるのは医学であり医療であるだろう。そして精神としての人間を回復させる数少ないものの一つが、演劇であれ文学であれ音楽であれ絵画であれ、この種の芸術なのだろうと思われた一日だった。
満足度★★★★
最後なのがもったいない
とにかく台本が面白かった
出ている役者も表情豊かに演じていてとても引き込まれた
今回で活動休止らしいが是非ともまたやっていただきたい