満足度★★★★
上手い!
まず、時代設定が上手い。そこか!成る程。と来て、話が進んで行くのだが、なんだかグタグタで上手くまとまらない。何だ?と思っているともう一巡り謎解きが始まる。推理サスペンス時代劇。着想と構成の妙。結構無理はあるのだが納得できる。
満足度★★★★
新境地
物語を追わせるのではなく、語られる顛末が観る側に歩んできてくれるような感覚が舞台にあって。
作り手が、物語る新しい術を身につけたように感じられました。
満足度★★★★
物語とは何か
チケプレで観劇しました。
現実で起きている物語と、劇中劇である架空(であるはず)の物語がリンクしていく作りがとても素晴らしかったように思います。
男女の違いについてだけでなく、物語とは何か、現実とは何か。
舞台セットや音の使い方もとても上手く、舞台作品として本当に素晴らしく、よく出来ていたのではないでしょうか。
ただ、物語の内容自体は少し複雑にしすぎていたような気はします…。
満足度★★★★
問いかけのある
男・女の役割を入れ替えるという話をめぐって、
社会にある制度や構造のことを考えさせられた。
正直に言えば、作品としてはそれほど惹き込まれなかったが、
やはり、問いかけのある作品(作風)は素晴らしいと思う。
満足度★★★★
現代的な視点で見事に再構築された舞台作品
子育て、人材育成、ジェンダーなどの盛りだくさんのモチーフを内在させながら、女の執念、運命などドラマ性を織り込み、なぜ師匠は女性の弟子を頑なに拒否し続けたのかの謎が解き明かされてゆく物語は、現代的な視点で見事に再構築された舞台作品になっていたと思います。
満足度★★★★
もっとシンプルでも…
元の古典は「左大臣が2人の子どもの性別を『取り替えたいなあ』と思って
ほんとに取り替えちゃったらそれぞれ出世したが最後は元の性に戻った」という話。
オリジナルをストレートに舞台化しても十分センセーショナルでインパクト大なのに
それを落語界に置き換えてからの構成がちょっと“複雑にし過ぎ”の感あり。
創作落語を練る噺家が作中人物と会話しながら論理を展開することで
役者陣のキレのいい江戸弁が醸し出す“時代の空気”を中断しているように感じた。
満足度★★★★★
素晴らしかったです。
昔、こちらの劇団のレドモン・・・でしたっけ?を観て大泣きした経験があったので、また観に行きました。
良かったです。
役者さん達も良かったですが、なにしろストーリーがいいですね、衣装もいいですし、舞台セットもよくて、で、セリフもいい・・・
って結局全部良かったです。
満足度★★★★
思弁的野心作
作・演出家の分身たる噺家が『とりかへばや物語』を翻案した新作落語を創作しながら、説明文で作・演出家の問うていることを考えていくお話。
創作落語の中身は当然ながら劇中劇として表現され、時間もそちらにより多く割かれるが、思弁的な作品ゆえ理屈っぽいやり取りが必須となり、その理屈っぽいやり取りをことごとく“噺家と作中人物の会話”、あるいは“噺家と師匠の会話”として処理しているあたりがなんとも巧い。
さらには、噺家が創作落語すなわちホラ話として書いているはずの噺がそのじつ噺家と師匠の関係に大きな影を落としているという劇構造、セリフのシンクロの効果的な活用にも唸らされたが、本作が優れているのはそれだけにとどまらない。
噺家と師匠の会話も劇中劇における会話もそれこそ落語の世界のように粋で洒脱で観る者を魅了し、のみならず性を扱う劇として避けては通れぬ色っぽい場面もじつになまめかしく演出され、危うく下腹が張りつめそうに。
しかも、落語家役を振られた役者は語り口はもとより所作においても本物と見紛うくらい役になりきっており、どれだけ役作りに心血を注いだのかと感心しきり。
これほどの傑作にもかかわらず四つ星にした訳はネタバレにて詳述する。