栄え 公演情報 栄え」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
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  • 満足度★★★★★

    とにかく楽しめる!
    思い込みかもしれませんが,桜井さんの土俵は,個性的なキャストが集まって,ちょっと『アテ書き』できたときのほうが自分的に好みって感じ。友松さんは『リーガルハイ』などでもお見かけして,何だかうれしくなったりしました。楽しめる1作で,私好みになりつつあり,うれしかった!

  • 満足度★★★★★

    音楽Pと学生2人のやり取りが可笑し♪
     かなり異色の学園もの。作・演出の櫻井さんはこのところシリアス味の強いテレビドラマやラジオドラマをたくさん書いていて、おのずからバランスを取ろうとするのか、いつも以上にギャグ満載、バカパワー炸裂の一作でした。
     もちろん、いつもながらにドラマとしての骨格も磐石で、“未来は変えられるのか?”という王道ゆえに扱い方が類型化しやすいテーマを“物事に簡単に白黒つけない”この劇団ならではのスタンスで演劇化しており飽きさせない。
     上の問いかけに対する答えがややネガティブ寄りな点も、感動的なんだか間抜けなんだかよく分からない結末もこの劇団らしくて良かった。
     多々ある笑い所の中では“未来の敏腕音楽プロデューサー”と学生2人のやり取りがバカバカしくってイチ押し!!
     しかし、ギャグ抜きでも充分鑑賞に耐えそうな良質なドラマに無数のギャグがちりばめられたこんな劇を平日昼割2500円で観られたのはお得すぎる♪
     天晴れ、MCR!!

    ネタバレBOX

     伊達香苗さんのむっちりした学ラン男装姿にグッときてしまった男性客は私だけなのだろうか…。
  • 満足度★★★★★

    これ、好きなやつだ
    櫻井智也さんの書くものって、どこか冷めたところを感じる。
    どんなに熱くなっても、それを冷めて見ている「目」が必ずある。

    それが笑いを生みつつ、何らかの場所に近づいたりも、する。

    ネタバレBOX

    それがこの作品でも現れていたように思う。

    友松栄さんが演じるトモマツは、40歳を超えている。
    彼は突然、高校生の時間に戻ってきた。
    過去に戻ってやり直したいと思ったこともあったようだが、一番戻りたくない時代に戻ってきてしまったようだ。

    普通だったら、それでも20年間彼女なし、高校卒業してからずっと社会とかかわりをあまり持たず、警備員をしている40代の今から脱しようと、なんとかあがくのだろうけど、彼はクラスメイトに言われてもそれをしない。

    これには少し愕然としてしまった。
    いや、やるでしょ、普通。
    なんかするでしょ。未来の自分を変えたいとかなんとか。

    しかし、しない。
    気がついた。
    「ああ、これはMCRの舞台なのだ。櫻井さんが書いているんだ」
    と。

    トモマツくんを取り巻く2人の友だち、というか、友だちでもなかった2人の存在がいい。
    普通の舞台だと、結構いい感じの台詞を熱く語るのだけど、そこは、それ、ここだからそうはならない。

    コバヤシくん(小栗剛さん演じる)のことを一生懸命応援するホリくん(堀靖明さん演じる)だけど、自ら自分の気持ちに突っ込む「オレ、やりたいことないんだよね」「やりたくないし」の台詞に「あぁ」っと気持ちが下げられてしまう。

    トモマツくんの気持ちをかき立てようとするコバヤシくんに、ホリくんが言い放つ「オマエはだからダメなんだ」という台詞にも「あぁ」っとなる。

    トモマツくんの、すべてを諦め切っている、ダウナーな台詞の数々には、ほとんど「あぁ」っとなってしまう。

    それって、高校時代のあるある的な感じもあるのだけど、今でも結構痛い台詞だったりもするわけだ。
    ……ホントに痛く感じる人は、劇場の観客席に来てなかったりはするとは思うけど(笑)。

    台詞の面白さを堪能した。
    突っ込みとか、冷や水のかけ方とか、超一流。
    戯曲もいいけど、役者もうまい。

    どうでもいいことだけど、パイナップルにも笑った。
    こういう「身体を張る」的な笑いは入れたことなかったような気がするけど、リアクションを楽しむのではないところに力点を置いているから、面白くなる。

    友松栄さんが、いろんな人にいろいろ言われ続けながらも、下を向いたまま黙っている時間のあり方が素晴らしい。
    すぐに反応、反論してしまうところを、トモマツという人物の性格、内面をうまくトレースしたからであろう。
    このもどかしさが堪らない。

    台詞の内容、声の大きさだけを見ると、かなり熱い舞台になっているようで、実はそうではない、というところがいいのだ。

    ラストのトモマツくんの「自分こそ、ここ(闇)から連れ出してほしい」という、切実な台詞には、ぐっと来そうになったが、そこが実は彼の一番ダメなところだったということだとわかるのだ。
    それは、ダテさんとの関係で引き起こされたのだと彼は思っている。
    だからこの時代だけは戻りたくなかったのだ。

    トモマツくん、優しい人だけど、この台詞でダメな人決定となってしまう。

    しかし、演劇マジックである。
    どん詰まりに行き着いて、窮鼠猫を噛む的な、絞り出すような内面の吐露に対してには、優しい展開がある(舞台の角に位置させて、トモマツくんの状況をさりげなく説明するうまさ)。

    櫻井さんが素敵な(笑)ラストを用意してくれた。
    ダテさんとの、恥ずかしい(笑)ラストだ。

    彼はこのことがきっかけとなり、一歩を踏み出したようなのだ。
    ラストのやり取りからみると、石巻に引っ越した父親も助けたようだし(……こういうアプローチができるようになってきた、ということか)、原発に対しても何らかの行動を起こして、世間的にも名前が知られるようになったらしい。
    ……結果、結局、ハリウッドで楽しんでいるらしいのだけど。

    40代になって、たぶん彼らはほぼ何も変わっていないようだけど、何もない暗闇にいたトモマツくんの気持ち、気分は、それほど悪くはないのだろう。
    ホリくんは変わらず、コバヤシくんも、ダテそさんも、たぶん、トモマツくんがいた未来とほぼ変わらないでいるのではないかと思う。
    それでも、トモマツくんは「良かった」と言えるのではないだろうか。ハリウッドで満足げに楽しんでいるのではないだろうか。

    この舞台に、「だから今を精一杯生きよ」というメッセージはないだろう。いや、そう受け取ってもいいとは思うけど。だけど、万が一高校生に戻ったりしたら、そのときは本当の気持ちを吐露してもいいかな、ぐらいは思えるのだった。

    友松栄さん、堀靖明さん、小栗剛さんの3人はとても良かった。友松栄さんの不器用な感じ、堀靖明さんのいつもの突っ込みのうまさ、小栗剛さんの、ダメ人間になっていく男の空虚さの片鱗とか。
    本井博之さん演じる父親の、ルーズな感じが見事。ダメっぷりが最高だった。
    おがわじゅんやさんの体育教師も笑わせてくれた。
    櫻井智也さんの、肩の力が抜けているのに狂気を感じる演技は好きなのだが、冒頭の先生のドラッグ暴走で、自分もたっぷりと楽しんだのではないだろうか。「先生、ドラッグといいうドラッグはすべてやりました」「知らないドラッグがあったら教えてください」めちゃくちゃな設定が楽しい。
  • 満足度★★★

    少し薄味だった
    “イケメンを多数集めた舞台が人気らしいので、それに便乗して借金でも返してやろうか、
    と企んだ結果がそこから遠く離れた今作品“(説明文より)…うん、合ってる。
    看板に偽りなしだ。
    思いがけずSF仕立てなのだが、そのシュールさが日常の延長線上にあるのが櫻井流。
    男がしょぼい人生をやり直すには、絶対不可欠なものがあった。
    一つは友情、もう一つは男よりちょっと積極的な女の勇気。
    いつもの”切羽つまった男の捨て身の優しさ”が薄味だったような気がするのは
    展開のせいか、見せ場の台詞がイマイチ際立たなかったせいか?

    ネタバレBOX

    客入れのBGMがとても素敵で、相変わらずセンスの良さを感じさせる。
    冒頭男子校の教室では、櫻井智也先生が品行方正であるはずもなく
    つられるように生徒もそれなり。
    その生徒の中に、40歳の栄(友松栄)がいた。
    彼はある日突然、この高校生時代にタイムスリップしてしまったのだ。
    だから全てを知っている、40歳になった同級生の夢破れた姿も
    東北に巨大地震が起こることも
    そしてこれから栄に訪れる伊達(伊達香苗)との恋が哀しく終わることも…。

    事情を知った友人堀(堀靖明)と小林(小栗剛)が
    「こんな奇跡が起こったんだ、未来を変えることだって出来るはずだ!」
    と栄を励ますが、彼は「どうせ何も変わらない」と全てを諦めている。
    だが先に変わったのは友人たちの方だった、という所が感動的。

    ミュージシャンになりたいという目的を後押ししてくれる栄に感謝しつつ
    しょぼい未来を変えてみせると決意する小林。
    自分には小林のような目的が無いと、深く内省する堀。
    そして宗教法人の跡取りとしての全てを捨て、栄と共に生きると誓う伊達。
    それらに背中を押されるように人生が変わって行く栄。

    MCRの作品の中で私が断トツに好きな「貧乏が顔に出る」、
    次に好きな「俺以上の無駄はない」には究極の男の優しさがあった。
    “いちいち理由は言わないが大事なものは守る”という捨て身の優しさがあった。
    罵詈雑言の果てにじ~んと男気を感じさせる間があった。
    今回も小林と堀の心情にそれは見られたが、饒舌な台詞の中に埋もれがちだったかな。
    小林の「栄、俺に感謝して金を貸してくれ!」という見せ場のキメ台詞など、
    流れの中に埋没してもったいない気がした。
    ラスト、栄と伊達の思いがけない(笑)キスシーンはとても良かった。
    イケメンでなくても素敵なラブストーリーは成立することを見せてくれて楽しかった。

    タイムスリップしても未来は変えられない…と思いきや
    努力すれば結構変えられる、でも変わらない人もいるってところが
    櫻井さんの面白いところで好きだ。
    でも伊達や小林のその後が、ちょっと知りたかった。
    私が見落としたのかしら。

    堀靖明さんの髪の毛ぷるぷる震える力演が好きだ。
    栄の父親役本井博之さんのいーかげんな感じ、小栗さんのギターの上手さ、
    伊達香苗さんの豊かな胸が印象に残った。
  • 満足度★★★★★

    凄い面白かった
    出演者全員男+女性が一人という、
    乙女ゲーム的な設定(やったことはないが

    凄く面白かった。

    明日クラゲ掬いに行くので早寝しないと・・・後日書き足します。

    アラフォーメタボ居酒屋好き男性必見!(かもしれない気がしないでもない

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