満足度★★★
うん
よくわかんなかったけど、面白かった。(酷い感想)
もうあの舞台設計で、ああいうことをちゃんと一つ一つ着実にやった、ってことでこの上演は成功なんだろうなあ、って印象。
表現されること自体や表現の手順自体は最近よくある「例の」奴っぽいなあ、とか思っちゃったけど、その手際の良さ、鋭さは気持ちよかった。
満足度★★
舞台芸術の新潮流の一つを観る
バストリオは、メンバーが遊園地再生事業団(宮沢章夫氏の
演劇ユニット)に客演したり、参加していて気になってました。
この間の『ユリイカ』の特集で、佐々木敦氏がナカゴーや
ブルーノプロデュースらと一緒に注目の劇団としていたのが
今回の鑑賞に直接つながった形です。そうか、こういうのが
最先端を行く「演劇」「舞台芸術」の一つなんだ、と、腑に落ちる
部分がありました。
満足度★★★★
自然な不自然さによる開放感
太宰治の未完の遺作『グッド・バイ』と、出演者が稽古期間中に書いた日記をコラージュした作品で、別れや死を感じさせる内容ながらも開放的な雰囲気があり、心地良かったです。
水の入ったペットボトルを持った4人の女性が入ってきて、日記を読むところから始まり、次第に太宰の『グッド・バイ』の話が断片的に挿入され、太宰の入水心中と出演者達が富士の樹海に行ったエピソードとを関連させたりと、太宰の『グッド・バイ』あるいは太宰自身と日記をさりげなく関連させていたのが良かったです。
終盤で突然異質なシーンがあった後に、それまで会場内に散らばるばかりだった紙が最後に飛行機となって外に出ていく様子がとても美しかったです。
日記を助詞を飛ばしながら読んだり、台詞の最後の音をハミングで伸ばしたり、奇妙な動作をしたりと、リアリズム的ではないものの、確固とした様式性があるわけでもない演技が絶妙で、不自然なのに自然に感じられました。
口に含んだ水を吹き出したり、ある容器から他の容器に水を移し替えたりと多様な水の使い方が印象的でした。
開場の内部と外部を隔てるサッシを開け放ち、外の風や音が入り込むオープンな空間の使い方と、ドラマ的な流れがない作品の構成が良く合っていて、心地良い雰囲気を生み出して魅力的でした。お酒を飲みながら鑑賞出来るスタイルだったのも開放感を増すのに一役買っていました。
屋外で演技をする時に隣の客に被ってしまって見えにくい位置にいることが度々あったのが残念でした。