満足度★★★★★
愛知京都演劇プロジェクト「Bungakuコンプレックス・羅生門」観ました
愛知と京都の共同企画、愛知・ニノキノコスター構成・演出『地獄変』に続いての上演です。
京都の映像作家・演出家である村川拓也さんによる構成・演出『羅生門』。
知名度が高い作品を原作に、というのがミソ。
【書かれた文章→発音&ゼスチャー→受け手がコメント→翻訳して表記】
異文化間のコミュニケーションの齟齬が、期せずして過去-現代や異文化の共通の課題を観客に意識させる。
名作を介しての相互理解の、ひとつの可能性。
愛知組とは全くアプローチの違う舞台。趣旨を理解できなかった観客もいた模様(慣れてない観客のために、最初に↑上のような説明が必要だったかも)。
演劇に見えない人も多いだろうけど、いまその場で身体を伴う演劇でしかできない事。
このまま、利賀やF/Tでも上演できそうな、問題提起性の高い舞台。
今回の愛知京都演劇プロジェクトは、共通のテーマを与えられながら全くアプローチの違う舞台が続けて観られるという、今までにない趣向に。
今週末には京都芸術センターで上演、行ける方は必ず行くと、濃厚な体験ができます!
満足度★★★★★
愛知京都演劇プロジェクト「Bungakuコンプレックス・地獄変」観ました
愛知と京都の共同企画も、今年で三年目。
今回は、芥川竜之介作品から原作を選び、先行した舞台美術を使って構成・演出した愛知・京都の演出家の二作品を連続上演。
まずは、愛知の暴れん坊劇団オレンヂスタの作・演出家ニノキノコスターによる『地獄変』。
芸術と人間とのさまざまな向き合いを、激しくエンターテインメントに。
支配者⇔表現者、体制⇔反体制、秩序⇔混沌、アイドル⇔パンクw
先行した舞台美術を効果的に生かす。牛車がああなるとは…地獄の釜。序盤での置き方も、挟み舞台ならではの効果。
役者も素敵、存在感だらけw
良秀の野生的イメージ、 大殿の支持される体制者が垣間見せる一分の闇、2人の間にいる娘の社会からの逸脱や聖性、僧都の黒子っぽい存在、使用人たちのチームプレイも、芝居全体の空気を支える。
まだ至らぬところはあるし好き嫌いも分かれるだろうけど、魅力的な役者陣が熱量高く燃焼しきる、まさに「熱い名古屋」の舞台です!
今週末には京都で公演!京都・村川拓也作品と共に、ぜひ!
続いて、作・演出 村川拓也『羅生門』へ (続く)