カルデッド 公演情報 カルデッド」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-15件 / 15件中
  • 満足度★★★★

    シビアな内容を,ちょっとライトに...
    ライトに,と言っても,濃いのがトレードマークですので,甘くはないのですが...
    小劇場おなじみの顔ぶれも入り,生死の際どい部分を,淡々と表現。
    見どころあり!

  • 満足度★★★

    ちょっと見辛い
    面白かったのは面白かったのだが、四話モノだからか、なんかいつもの濃厚・濃密さがあまり感じられなったな。なんとなくちょっと見辛かったのもあったので、それも影響してるのかな。

  • 満足度★★★★★

    25・31日と2回観させて頂きました
    自殺をテーマにしたオムニバスとお聞きしていたので、観劇後を想像しかなり覚悟して観させて頂きましたが、むしろスッキリした感すらある帰路でした。

    ネタバレBOX

    第1話『甘えない蟻』は2011年に中野ザ・ポケットで観ていたのですが最後のPCを使った演出に当時と同じ震えを感じました。私自身が東北出身なだけにこの作品には揺り動かされる部分が多々あります。

    第2話『スーサイドキャト』は事前に登場人物の名前を確認していたので途中から「もしかしたら」という想像はしていましたが、それに対する明確な答えを出さずに物語は終わっていく。そんな終盤、熊野善啓さんが虚ろな目になって自分の中の結論から目を逸らし喋るのは背筋が震えました。「ここからもう一悶着あるんだろうな」という勝手な想像を膨らまされて終わるのは、受け取るべき部分だけ受け取れたのかもしれないという満足感すらありました。

    第3話『リグラー』前は不動産業界にて働いた経験がある自分からすると、朝会議の再現度が高すぎてあの空気を思い出し胃が痛くなりました。狩野和馬さん演じる豊田課長のような激情型の上司は本当にいますし、自分もあの鈴木&松田のような立場で会議を必死にやり過ごそうとしたのでその緊張感に苦しみつつ,、本田をと2人が会話しない不自然さ・違和感を勝手に「確かに庇ったりできない空気だったな」と自己完結していたところで襲ってくる結末に震えました。
    別の方も書かれていますが、この第2・3話は『世にも奇妙な物語』的な後味を残して終わっていきましたので1・4話がより活きた気がします。

    第4話『鳥なき里に飛べ』は最後に救いがあった事に本当にホッとしました。この作品だけは明確に「自殺を選んだ人」がいませんでした。樹海に死に場所を求める入江を説得しようとする内野が自殺を完全否定できないでいる中で登場した緒方が言葉を選びつつ自殺を肯定し、最終的に入江は生きる事を選ぶという段階の踏み方が#17を形成している4作品の締めにふさわしく救いを感じました。

    最後、入江が再び登場し倉持を自分を説得しようとした内野と同じように行動している場面には涙を抑えるのに必死になりました。今度は彼が緒方や内野が行ってきた「道をずらす行為」をするんだ、頑張れ、あなたならできます!と。

    死を観る事で当たり前のように生活している中で忘れていた 生きる事 を考えるきっかけとなりました。

    ありがとうございました。次回作品も期待しております。

  • 満足度★★★

    うーん
    自殺という重いテーマでしたが、やや弱いか。もっとガツンと来て欲しかったです。私としては、物足りないという印象が残りました。

  • 満足度★★★★★

    無題773(13-201)
    20:00の回(曇)。19:00に着いたのですが受付していただけました(整理券あり)。19:30開場、対面式(入口からみて向う側、椅子席2列、いつもの客席側は3列…こちらがお勧め)、薄暗い会場、舞台には歪なカタチの大きな積み木(みたいなもの)、上手には机らしきもの、19:57前説(120分)、20:05開演〜22:09終演。幕間、これも薄暗い中、黒尽くめの男女が無言でセットを組み、一礼し、去る。4話とも強烈、当パン(スタッフの方もそう言ってました)にあるとおり「最後まで肩の力を抜かないで」みました。


    ネタバレBOX

    霧がかかったような室内、ノートPC(XPですね…)をホントに使うのは珍しい(デイスプレイが観客にみえる)と思って、操作が終わってからもチラチラみていたところ(残念ながらその瞬間は見逃しました)…やられた、これはやられた※。みえないはずの男と閉じこもる男、迷い込む者、自己保身の男、役者さんたちの良さを、積み木たちが情景で支え、ひとつひとつが手作りの味わいと冴えるタイトルコール。

    震える手、わななく唇、叩きつけられる手、覆われる目、掴みかかる手、さまよう目、突き刺す手、ひそめる声、そして合わせられる両の手、流れる涙。

    第一話、最後、ポケットからお札を取り出す必要があったのだろうか…

    ※スクリーンセーバー:「もっと甘えればよかった 幸雄」
  • 満足度★★★★

    見たことのないOFFOFF
    舞台が中心に作られ、両側に客席が。そして舞台セットと呼ぶのかどうかかなりきわどいシンプルな箱が並べられ………。劇場に入った瞬間、良い意味で混乱しました。
    この「箱」が4話通じて様々な形に変化し、また具現的ではなく抽象的な美術なため、世界観をうまく作っているのです。
    私の一番のお気に入りはリグラー2013。

    ネタバレBOX

    私の一番のお気に入りはリグラー2013。
    他の方も書いていますが「無間地獄」が気持ち悪くて良かったです。主演された役者さんのイライラと気付きもドキドキしました。

    作家として脚本を見ると、「スーサイドキャット」や「リグラー2013」は、「世にも奇妙な物語」的テレビドラマ要素を含み、斬新ではなくありがちな展開と言えますが、作品として見るとまとまっており、エンターテイメントとして楽しめました。
    「甘えない蟻」と「鳥なき里に飛べ」は戯曲的で、哲学的に描かれており、物語の出口がよくわからないように見えて実は伝えるべきテーマだけを絞って描いた戯曲ととらえることができました。
    上記2作品のテレビドラマシナリオと、戯曲的、この2パターンを描くことができる作家性に啓蒙いたしました。
    一つだけいうなれば、どの自殺も「人のせい」という視点が多く、責任の所在のやりとりというパターンに陥ってしまう部分をもう少し多面的に描いていただけたら良かったかな、と、思いました。

    2時間て……と、最初思ったのですが(笑)短編4本だったので全くそう感じませんでした。
    全編に出演されていた女優さん(蒻崎今日子さんではないかと思います)の表情やセリフに力があり、すごく引き込まれました。もっと長編で見てみたいと思いました。
  • 満足度★★★★

    一切弛緩せず緊張感抜群
    全編通じて外連味なしの直球勝負の醍醐味。一切弛緩せず緊張感抜群でグイグイくるのが個人的にはJACROWの魅力。今回も期待通り。劇中突然タイトルを演者がいうスタイルも密かに相当好き。

    ネタバレBOX

    第一話『甘えない蟻』のっけから激重。夫、弟、兄の死を自分ではない“誰かのせい”にしたい大人と、母のせいだと思っている娘、4人の思いが入り乱れてのラストシーン。劇中の進行より若干先に気付いてトリハダ立った。

    第二話『スーサイドキャト』死を受け容れられない両親の様子が重い。劇中の仕掛けは結構早い段階で読めるが、意図的に曖昧に落とされてモヤモヤするという二重の仕掛けにやられた。

    第三話『リグラー』前作『パブリックリレーションズ』でも印象的だったサラリーマンの説教シーンは今回も完成度高い。既視感がハンパない。二つの時間軸を使っているのかと思ってたら、もっとエグい設定という重さ。狩野和馬良かった。

    第四話『鳥なき里に飛べ』最後に救いのストーリー。前の三作あっての深い感動。そして救済と解放。単体では絶対に成立しない仕掛けで、分かっていてもガツンとくる。ズルいなぁと思いつつの号泣。
  • 満足度★★★★

    社会派
    自殺を扱った作品4篇。時代を見事に表現している。今、日本がかかえている小さな腫瘍、これ以上大きくならないことを望む。

  • 満足度★★★★

    構成も巧み
    自殺に関する4編オムニバス、身近な人を喪った気持ちが前面に出る2編の後にモダンホラーで気分を変えて感動系で締めくくる構成がイイ。
    しかも4編目とカーテンコールの合間の暗転を長めにして涙を拭う間を与えてくれるなんざニクいねどーも。

    ネタバレBOX

    第3話は、舞台演劇の「お約束」を巧みに利用したトリックが絶妙。ありゃ映像では表現できんわ。
    なお、第4話が気に入った方には瀧本智行監督の映画「樹の海」(2005年公開)をオススメ。相通じるモノがあります。
  • 満足度★★★

    充実のカルテデット
    開演前の舞台は、期待した舞台美術がない。はずなのに、積み木のようにして舞台美術が出来上がる。アイデアが素晴らしい。
    ライティングでの演出が絶妙でした。
    自殺というシリアスな芝居を演出する脇の技術力に感動させられました。
    役者陣の演技力に魅せられる2時間は、高品質な4つの四(死)重奏が時間を忘れて楽しませてくれるかなりお得なものでした。

    残念なのは、観客が両脇に座る対面座席は、舞台上の役者さんに集中できない瞬間が生まれる。私は、芝居の世界観に入り込んで見たいので、最前列を選んで観劇することが多いのです。
    初日は、いつもは舞台になることが多い側に設置された席に座る。
    今日は、反対側の通常の座席位置側で観劇しました。
    張り詰めた芝居で、役者の迫真の演技を目で追う先に対面の観客が視界に入ると緊張感が解かれる。
    円形劇場なんかも好きですが、本作品では2方向で観ることを活かした立ち位置を敷いた舞台ではなかった印象でした。

  • 満足度★★★★★

    「自殺」をテーマに、「あなたの物語」へ
    「自殺」というテーマに真正面から向き合った4話。
    最初と最後に、仄かに救いの見えるお話、そして
    中2話が逆に無間地獄のようなお話で、構成もよく
    時間を忘れて観ることが出来ました。

    ネタバレBOX

    各話は以下の通り。

    -----------------------------------------

    第1話「甘えない蟻 Another Ver.」

    災害の傷癒えない福島。妻子を東京に行かせ、
    一人故郷に残った男の自殺。戻ってきた母子、
    そして男の兄弟達との会話は、自然とその死の
    原因に及び、徐々に険悪なムードに…。

    第2話「スーサイドキャット」

    娘の死に自殺の疑惑を持っている両親と、
    校長、その担任との会話。子供の死は
    いじめが原因ではないかと舌鋒厳しく
    追求する両親に、教師陣はいじめの
    事実は無いと告げる。激昂した母は
    ナオミという女性への憎しみを綴った
    娘の手記を、いじめの証拠として出す。

    第3話「リグラー2013」

    ある不動産会社の一室。後輩達に比べ、
    営業成績の出せない男を徹底的に絞る
    営業課長。ある時、本社からやってきた
    人間が持ってきた、男の妻の手紙を機に
    事態は思わぬ展開へ…。

    第4話「鳥なき里に飛べ」

    樹海にやって来た、会社を倒産させ、
    胃癌で先の長くない男。ゲートキーパーの
    男に、自殺を止められるも、その決心は固い。
    そこへもう一人のゲートキーパーが、ゆっくり
    「鳥とこうもりの話」を聞かせる。

    -----------------------------------------

    第4話目は、普通にかなりいい話。明日も、ま、生きて
    みようかな、なんて思わせてくれる、ふっと肩を押して
    くれるような話ですね。人と人の連関が心地よい。

    個人的に一番好きなのは、かなりホラーがかっている
    第3話。結末の意外性と、永遠に先の見えない地獄に
    陥ってしまった営業課長の姿が恐怖を誘います。

    作・演出家が、「今の時代の空気感、今、まさにどこかで
    起こり得ていることを濃密に表現する中で、自殺という
    テーマを「社会」の問題には出来なくても、「あなた」の
    物語にはひょっとしたら出来るのではないか」ということを
    話していたけど、

    そのことを確かに証明してみせた、短編オムニバス集でした。
  • 満足度★★★★

    2日目観劇
    対面式座席、4編「自殺/死」にまつわる話。
    今は目に見えなくても必死になって探せば生きぬく道は見えてくるはず。明るさとは無縁の内容に見る方も覚悟が必要な、平日に見るのはヘヴィーで息苦しい思いをするかも。
    が、モヤの中から光明が差すように人はそれだけでは終わらない。いい結末だったと思う。
    4話ともとても意義ある話だったが、3話と4話が印象に残った。
    約2時間。

  • 満足度★★★★★

    4つ目はカタルシス
    いや〜な気分で帰宅する覚悟でいたところ、見事に裏切られました。
    4つ目の話はまさにカタルシス。
    あの自殺の名所では、実際にどんなことをやってるんだろう?
    積み木のようなセットも面白かった。美術さん(?)のアイデアには脱帽。

    ネタバレBOX

    2つ目の話では、自殺の真相は、実は部活の顧問を巡る三角関係だったのかなあ?
  • 満足度★★★★★

    美しい死重奏の響き
    圧倒されました。
    「死」が放つ、激しい光に照らされ、ただただ驚愕しました。

    けれども、美しい弦楽死重奏の響きに酔いしれた
    あっという間の2時間でした。

    「希望」が、
    意識という外界へ放つ光のエネルギーだとすれば、
    「自殺」とは、
    その何倍にも膨らむ無意識の闇を束ねて支配する
    強烈なエネルギーを有することを知りました。

    苦しみが外れないのですから!

    一人の自殺がもたらす苦しみは、
    その人を「死」に追いやった者のみならず、
    いえ、むしろそれ以上に、
    その人を深く愛する者に対して、より激しくぶつけられる
    終わることの無い、「暴力」だと感じました。

    決着が、
    行き着く場所が永遠に見当たらない闇の旅に
    突き落とされるのですから!


    でも、だからこそ、
    私はこの作品に心から感謝したい!


    外れない苦しみを持つ人こそ、
    生きるべきだと教えてくださったのですものね、

    最終話、声をかけてくださった、内野さん、緒方さん。

    ・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・~・・・

    それから、OFFOFFのスペースと雰囲気をとても良く演出された
    舞台美術にも、驚きました!

    4幕の変化をとても楽しく興味深く構成されていて、
    これは、必見です!

    人生はまるで、寄せ木細工、積み木くずし・・・
    そんなイメージが湧きました。

  • 2j時間あっちゅう間
    4つの短編。

    エピソード1が圧倒的に好き。

    次は3.

    まあ、とんでもない演出家ととんでもない役者がやりおったなという感じ、

    負けられんわい。

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