満足度★★★★
予想外の感触の作品
青木豪の脚本をいのうえひでのりが演出する3人芝居。元々はユニット「おにぎり」に書き下ろしたものを改訂したのだそうだが、役者の雰囲気が全く違っているので、オリジナルが想像できない。死んだ母が残したクローンと住むことになった男を堤真一、母の若い頃にそっくりのクローンを麻生久美子、クローンを造り管理する会社の田中哲司という配役が絶妙である。ちょっとダメな感じの堤と、感情があるんだかないんだかの麻生、仕事熱心なようでいて裏に何かありそうな田中が作り上げる物語は、近未来の日本の有り様を提示しているようにも見えて、円形の独特の舞台感とも合わせて、不思議な感触の作品になっていた。舞台経験が少ないはずの麻生は、初舞台でもそうだったが、そうとは思わせない実に見事な存在感である。
満足度★★★
分からない方が幸せな事もある?
円形劇場での作品なので独特な雰囲気ですね。母と子を題材にした内容だが、クローンになってからの人格が別になるところがエグイ感じがします。生きていて楽しい幸せとは何かと思ってしまった。
満足度★★★
見ました
震災2ヶ月前に上演された、おにぎり(村木仁、池谷のぶえ、市川しんペーの各氏)の前作『断食』と多少リンクしている部分はあるが「色」と、生と死と性、環境と記憶の人間模様が見られた近未来話。
作家青木さんと演出のいのうえさんは前作と同じだが、役者の変わった今回は変態成分多め、その下ネタの多さに閉口もあったが、壮絶さはこちらの方が大きいと思った。
新感線初期の、いのうえさんがつかさんの舞台をやっていた時ってこんな感じの舞台だったのかも。
上演直前にある曲がほぼ一曲流れる、観劇後で思ったが、舞台の内容にイメージした選曲だった。
堤さんの発汗量の多さに驚く、最前列は汗被り席状態。ただ、最後の場面は一部の座席からは死角になるので残念な思いを味わう堤さんファンもいるかも。つい先日ご結婚されたが、まだ独身のままだったらちょっとシャレにならない(笑えるけど)劇中の台詞も聞かれたりする。
約110分。
随所に見応えもあったし深く考える部分は同じで面白かったし、役者も異なる作品内容で比べても仕方ないが、個人的にはおにぎり版の「断食」の内容の方が好きだ。
満足度★★★★★
大満足、充実の1時間50分!麻生サン面白い!
出演がこの3人(特に麻生久美子サン好きです)で、脚本いのうえさん、演出青木さんという顔合わせで、
しかも私の大好きな「囲み円形舞台」の青山円形劇場!!(廃館反対!!)
間近で3人の演技が観れる!というだけでもたまらない!
話はSFありファンタジーあり親子愛、ミステリーあり、コメディあり、エロ?あり、
劇場内壁円周スクリーン映像まで投入、
大満足、充実の舞台1時間50分!
特に麻生さんのコメディエンヌぶりは大好き(「時効警察」とか)ですので、舞台で観れて良かった!
しかもエロい(失礼)けど、あっけらかんともしていて。
もう何回も観たかったんですが、結構長い間やってますけど、複数申し込んでも1回分しかチケットが取れなかったので、人気があるのでしょうね。
満足度★★★★
うどんこ病
いやはやなんともおそろしい。現実と夢と人間とクローンと母と女と…わけわからなくなってくる。でもつたわってきた。面白かった!!演出も円形劇場ならではなものが多くとても楽しめました。