evkk 演出:外輪能隆
黒い舞台面には白い紙が均等に176枚置かれている。紙の枚数を数えてしまうほど退屈な芝居だった。すべての登場人物の台詞を男女2人の役者が語る。だから、この劇を知らない人間にはまったく意味が分からない。意図としては、兵士と兵士が残してきたフィアンセを軸にして作品を再構築したつもりなのかもしれないが、それは演出家だけが分かっている一人よがりの設定に過ぎない。この演出家はそもそも前衛というものを履き違えているのではないか。作品を何となく分かりにくくして、何となく意味ありげに作れば、観客を騙せると思っているのかもしれないが、このような前衛もどきの手法を使っても、劇はまったく生きては来なかった。
個人的には楽しめた。が、
当日パンフレットもアンケートもなく、3団体の上演が続いて終わるだけ。出演者クレジットを記載した紙を用意するかどうかも各団体に委ねている模様。なんだ、この投げっぱなしな企画は。フェスティバル感が全くなくて、他の日程を観たくなる要素がプロデュースされていない。
こういう企画こそアフタートークとか、何だったらまず最初に企画意図の説明(最低でも10分くらいのがっつりしたやつ)とかが欲しかったと思います。各団体は全力で演目に挑んでもらって、それらを更に受け入れやすい環境を用意する為にアプローチをするのが企画側の命題。
少なくとも自分が観たこの組み合わせが2500円で観られるのは安価だと思います。また観たい団体もありました。でもそれは団体の力であって、「戦場のピクニック」であった事やこの企画であった事の必然性は感じませんでした。
各団体の感想はネタバレBOXへ。
満足度★★★
戦場でピクニック
戦場のピクニック。戯曲自体は拝見したことがなかったので、なんとも言えないが、1つの同じ作品が、3つの団体で見事に、全くバラバラに表現されるのは面白いな~と思った。こんなにも演出で違いが出るのかと。
何が良くて、何が悪いか。好き、嫌いがよくわかる。逆に自分ってこういう考えを持っているのか、と気づかされたり。本編の目論見と違う所で、自分は楽しめました。
満足度★
趣味でやっててください
まず
ホームページを見てもどこにどこの誰が出ているのか一回に一団体なのか三団体なのか何だか意味がわかりません。
全体的に不条理を勘違い
満足度★★★★★
gojunko、佐渡島明浩、長堀博物館
【総論】
gojunko はオーソドックス、佐渡島明浩は何と素舞台に2人だけで、そして長堀博物館は人物を増減させて内容も加徐して見せて、最初に編曲しバックも付いた完成品を聞かせ、次いでアカペラ版、最後にRe-Mix ver.で締めた、という感じが面白い。
【各論】
gojunko は所謂一般的な芝居のスタイルで、どこまでが戯曲でどこまでが演出なのか、と思っていたところに佐渡島明浩がト書きまで読むカタチで見せてくれて「あぁなるほど」と。
長堀博物館は別途そちらの公演情報へ…。