満足度★★★★
ベテランのワザ光る
遅くなりましたが観ました。前回の少女仮面よりも話がずっと分かりやすく、人情味溢れる楽しさ、明快さがある運びで良かったです。長時間でしたが、こういう味を出していって欲しいと思います。以下
満足度★★★★
あたたまりました
この劇団は、ほとんど「外れ」がないので、安心して観ていられます。
今回は山本周五郎の「さぶ」
すでに本で読んだものだということもあり、余裕を持って池袋に向かいました。
無償の愛。損得を考えずに、愛情を注ぐという生き様が、山本作品には貫かれて
いるのですが、私もそんなテーマにすこぶる弱く、何度も涙腺が弛んでしまいました。
2時間25分という長い時間であったにもかかわらず、1度も「睡魔」に襲われる
ことがなかったのは、原作が優れていたことだけでなく、脚本も、そして役者さん
の熱演があってのものでしょう。
私の両親の生き方が、「自分と同じくらいに(時としては自分以上に)他人を大切に
する」といったものだっただけに、今は亡き父と、年老いた母と対話しているような
心持ちで、劇を観ていました。
1人1人、人生の重さには軽重の違いはないものだ
明日からがんばって生きよう
人に優しくすることを後押しされた
そんな気持ちにさせてくれる劇。
寒い帰り道も、心は温かいままでした。
満足度★★★★★
確かなトップレベル
金襴の布切れを盗んだという無実の罪で栄二が人足寄場に送られた場面が舞台の殆どでした。ヤケになり、自分の殻に閉じこもろうとする栄二を支える人足たちや、栄二を慕い精神的に支えるさぶとおすえ。まるで映画を観ているような感覚になりました。役者さんたちのきっちりとした秀逸な演技力に見せられた素晴らしい舞台でした。
客席は超満員で、階段と最前列に補助席が出ていましたが、それでも収まらないほどの繁盛ぶり。
「さぶ」の原作者・山本周五郎の描く人情の世界を堪能しました。
満足度★★★★★
あっという間の2時間半でした
満席の上に階段席まで使用してました。
客層は高齢な方々多かったのですが、
自分含めて眠気に誘われてる方はいないようでした。
それだけすごい舞台でありました!
(次はどうなると気になって気になって)
基本の人情に加えて、ミステリーにアクションなどの見せ場も盛り込み。
エンターティメント性が高かったー!
また舞台も板場を主体に、戸板を立てて引き戸や部屋にしたり、
揺らしたり、斜めに立てたりと工夫の見事な舞台美術でありました。
冒頭での役者さんの台詞カミが、
やや目立ったので星は一つ減らそうかとも思ったのですが。
舞台の〆かたなどがツボにはまって決まっていたので減点は無し!
満足度★★★★
手堅さ
終盤、畳み込むような追い込みで緊張感を増した上、思い掛けない真犯人にシナリオと演出の良さを感じたが、無論これだけでは終わらない。真犯人の告白を聞いて許し、却って寄せ場へ送られたことを感謝する辺りの収め方、何事にも間に合わない‘さぶ’の帰宅タイミングを間の悪さで笑わせて観客を送りだす所等も、流石に王道を弁えているのだが、このような職人芸が安定感を齎してしまった。芝居は、スリリングであって欲しい。