月とスイートスポット 公演情報 月とスイートスポット」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    珍しく
    いつもはそこまで感情の表れない芝居?
    が多い気がしますが、
    今回は少しウエットであり、
    主人公もはっきりしていたのは
    ヨーロッパ企画にしては
    珍しかったのではないでしょうか?

    最近は120分芝居が多かった気がするので
    90分は「あ、もう終わりなのか」
    と少し思いましたが
    上手くまとまっていたと思います。

  • 満足度★★★

    およよ
    今までに無く、雑さを感じたのは私だけ?

  • 満足度★★★

    楽しかった~!
    設定がなんであれ、
    舞台上を『ヨーロッパ企画ワールド』に完全に染めてしまう感じがたまらなく好きです。
    ★は、4に近い3。

    アフタートーク付きの回でした。(酒井さん(司会)、中川さん、土佐さん、加藤啓さん、そして上田さん)
    アフタートークまで、たっぷり楽しませてもらいました!

    ネタバレBOX

    ヤクザとSFという、接点の全くなさそうな設定でここまでしてしまう、
    ヨーロッパ企画ってすげぇなぁと改めて。。。

    それに、毎回毎回、すごい舞台セットだなぁと。
    まさか倉庫(?)の扉が開くとは思わず、あの奥行きにおおお~と思いました。
    (それなのにまさかさらに奥があったとは!)

    冒頭の暗転後、加藤啓さんの遺体が人形であることにしばらく気付かず、
    やられた~!と思いました(笑)。

    ソエジマ(諏訪さん)の、ハワイの下りは可笑しくてたまりませんでした。
    あ、チェン(石田さん)は、存在自体がずるい感じ(笑)。こちらも可笑しかった!

    ラストのアイス食べるシーンで、タグチ(土佐さん)がピノの箱を開けられず、
    (ビニールの、切り口の端が見つけられなかったらしい)
    オオサワ(中川さん)に、「開けてくれ」的なことを言って渡し、開けてもらっていたのですが、
    アフタートークで、あれはハプニングだったと聞きびっくり。
    タグチの性格的に、そういう設定もありかなと、自然に思えて観ていたので。
    (公演始まって以来、初めてのハプニングだったと土佐さんが言っていました)

    最後は、終わってみればやや夢オチ的な、
    結局タチバナ(加藤啓さん)は死んでるし、カモ(永野さん)は捕まったままだし、
    タグチとミサトはどうなったのか、とか、
    気になった(解決してほしかった)部分もありましたけれど、
    それをしないことも含めて、ヨーロッパ企画らしさかな、と思いました。
  • 満足度★★★★

    いやあ~楽しかったです
    オフビートなSF舞台設定とコント的ツッコミありきで成立する会話劇が凄くバランス良く絶妙だと思いました。これ以上やると、設定が飲み込みづらいし、ツッコミがうざくなり、冷めてしまうところだった思いますが良い塩梅でした。
    相変わらず劇団員たちは楽しげな丁々発止で、客演陣も含めたグルーブ感はたまらなかったです。

  • 八連鎖からのまどろみ、まどろみ〜ん
    ヤンキーやヤクザが機敏に動き回ってるだけでファイヤーアイスストームな心地よさ、懇切丁寧に導いてくれる異論理ワールドの煙を吸って、いざ跳びたて漢のプライドと欲望の道へ!
    ヨーロッパ企画は見終わった後思い切り拍手したくなる劇団ランキング上位濃厚であろう、複雑さをわかりやすくカタルシスに運んでくれる、ゼルダ的ハテナと発見楽しさオンパレード。
    この劇構造どうすんだ?てのとこのボスどうやって倒すんだ?が似ている感じ。
    ボスの造形が楽しいのも同じ。
    いっぱい笑えて楽しかった!
    みなしご最高!

    ネタバレBOX

    コメディとしてすごい面白かったので、それだけで満足なのですが、感じた事。



    体を刺されたり撃たれたりで倒れているヤクザ三人。
    無事な舎弟に向かって命令をする。
    「いますぐ救急車を呼べ」「いや、救急車では身元がバレるから呼ぶな」
    「音小さめで呼べばいいだろ」「車体の白さで見つかるだろ」

    結局ドラッグストアに行かせることになるが
    「マツキヨに行け」「いや杉薬局のほうがいい」
    「杉薬局は24時間営業じゃないかもしれないだろ」「いやそれでも絶対杉薬局だ」

    スイートスポットという、使うと過去が見えるらしいドラッグ。
    実際に使い見事過去が現れる。しかし幻のはずが使用者以外のみんなにも見えたり、触れ合えたり、使用者がその場からいなくなってもまだ存在してたり、そんな未来いやだ!変えてやる!などと、時空間が様々入り交じりすっちゃかめっちゃかに。

    そんな中でも人々は、時には人生に関わる大切なことで、時にはどうでもいい細かいことで、口喧嘩をすぐにおっ始める。


    次々と執拗に繰り返される口喧嘩のやり取り。
    端から見るとどうでもいい喧嘩でも、そこには一人一人の欲望やプライドや想いや信念が詰まっている、のであろう、大した意味がなくとも。
    は?なにそれ?と無茶苦茶な現象を目の当たりにし、なおかつ追われてていつ死ぬかわからない、未来の自分は既に死んでいる、好きな人と人生を添い遂げることができない、それぞれにとってわりと絶望的な状況でも、そこで行われるのは口喧嘩を介する特定の誰かとの積極的なコミュニケーション。

    そして色々あって記憶忘却剤をまかれ、過去が見える前の序盤のシーンに戻る。

    そのシーンで、二人は壁に寄り添い、ピノと雪見大福をお互いに分け合う量で喧嘩をする。
    いつ死ぬかわからない状況で、子供のような、中学生のあの頃のような喧嘩をする。
    それが、すごく悲しく、微笑ましく、羨ましく見えて来る。
    決して死にそうでやばくて苛々して喧嘩している訳ではなく、
    二人の思い出と共に積み重なって来た関係性があって、それがいつまでも続く喧嘩と同じようにどこまでも続いていくような、死に際ですら崩れない些細すぎるやり取りが、余りにも完成されているように、世界が完結しているように、それ自体が幻かのように心をかすめてくる。
    議論的には終わりの無い立ち止まったぶつかり合いなのだけど、関係性的にはどんどん歩んで進んでいくぶつかり合い。
    そんな素敵な無駄なやり取りのまどろみの時間に、羨望と癒しを貰いながら、温かく家に帰れました。
  • 面白かった~!
    ヨーロッパ企画さんは初見でしたが楽しかったです。
    ふだんとはちょっと違う設定だったようですが、会話のテンポと間が絶妙でツボにきましたね。この状況でそれはないでしょう、という展開の会話がおかしい。役者さんたちがみなさん個性的ではまっていました。作・演出が劇団にいるという強みでしょうね。楽しみな劇団が増えてうれしいです。

    前知識なくご覧になることをおススメします。

  • 満足度★★★★★

    ヨーロッパ企画っぽくないけど、ヨーロッパ企画っぽい
    「えっ?」って少し思った。
    今までは、どんな世界、どんな時代にいても、そこの「ごく普通の青年」を等身大の自分たちで演じていたが、今回演じるのは「普通の青年」ではなかった。
    と、いろいろ書くとネタバレになりそう、なのでネタバレをどうぞ。

    ネタバレBOX

    オープニングで手負いのヤクザたちが舞台のデットエンドに現れてくる。
    1人は撃たれ、1人は刺され、1人は背中を切りつけられ、もう1人は特になんともない。

    最初からヨーロッパ企画らしからぬ、血の臭いがする。

    救急車を呼ぶ呼ばないから、マツキヨ、スギ薬局のくだり、そのあたりにはヨーロッパ企画っぽいところがうかがえたのだが、なんか様子が変。

    てっきり、「なーんちゃって」的な展開になるのかと思っていたら、まったくならず、片言の日本語を話す香港マフィアまで登場してくる。

    ヨーロッパ企画と言えば、ドラゴンが出てきたり、超能力が使えたり、人魚が出てきたり、土の巨人が動いたりと、どんな状況下にあっても、「日常」というものを、若者のぐだぐだしゃべりで見せてきたと思う。そのユルイ会話が楽しい舞台だった。

    しかし、今回は少しだけ違う。
    いつもだったら、ヤクザという設定であったとしても、ヤクザがぐだぐだしゃべっていて、という展開だったろうし、結局、誰もヤクザでなかったりしそうなものなのに、ヤクザだし、抗争で仲間の1人は死んでしまうし、という「えっ?」と思う展開になってくる。

    もちろん「ヨーロッパ企画らしさ」は随所にあり、未来からやって来る男は、いつもの場違いな、変な空気とともにやって来る。ぐだぐだしゃべりはあまり得意ではない(失礼)酒井善史さんのキャラにいかにもマッチした役だ。

    また、「結構大変なことになっている」のに、全体的にそーでもない雰囲気というのは、まさにヨーロッパ企画らしい。未来から来た男に対して、敵味方の変な一体感とかも。

    そして、ラストにも驚かされた。ぐだぐだした感じで終わるのかと思いきや、任侠映画(ヤクザ映画というよりは任侠)さながらの、情感たっぷりな、ラストだ。
    結構、グッと来てしまうラスト。
    こんなラストは、今までヨーロッパ企画にはなかったものではないかと思う。
    最後の最後になっても、雪見だいふくの1個はピノの3個に相当するとかしないとか、の台詞もいい。

    これって、たぶん、「ヤクザ」(たち)を主人公に設定したことから起こったことではないかと思う。詳しくは知らないが、ヨーロッパ企画は、エチュードを重ねていって作品にするようだ。
    だから、今までは、どんな世界、どんな時代にいても、その場においての「ごく普通の青年」を「今の自分たちの延長」で演じていたので、彼らは、どんな設定であったとしても自分たちの等身大な姿をそこに投影できたのではないだろうか。そして、ぐだぐだしゃべりで、「日常」が表現できていた。

    しかし、今回演じるのは「普通の青年」ではなかった。「ヤクザ」だったのだ。したがって、見たことも聞いたこともなく、ましてや体験したこともない「ヤクザ」というモノを彼らが思い描いたものが、今回の舞台の上にいたヤクザだったのだろう。

    したがって、その中で彼らが共有・共感した「ヤクザ」というモノ(世界)を演じるにあたって、彼らヤクザたちの行く末というのは、決して明るくなく、さらに、任侠というかキッズリターンというか、そういう「情感」的なところに行き着くということを選んでしまったのではないかと思うのだ。

    つまり、それが彼らの頭の中での、バーチャルな「ヤクザ」の姿だったということではないだろうか。ヤクザものだから、こんな「感傷的」な感じにラストを結んだ、ということだ。

    それは、今回うまくいっているように思える。
    結局のところ、空間が歪んで(2段階も!)というSFちっくな展開で、結構面白かったし。

    彼らが演じ、演出する人々というのは、彼らの頭の中にしかない。
    したがって、今後、こういう「日常の延長線にない役柄」が主人公になったときには、また違ったヨーロッパ企画が見られるのではないかと思う。それはそれで楽しみだ。
  • 満足度★★★

    久しぶりに観劇
    変わらずな面白さ、進化もしてないんですけどね
    最初はヤクザもの?と少々驚きながらも新境地を期待したんですが
    SFもので驚きながらも「それは置いといて」ノリノリな人物達
    まぁ、面白いとは思いますが会話がクドイ所もあるので
    気軽に見るににはいいかもね。
    本多の30年間の舞台フライヤーが全部展示してますので
    そちらもいいかな

  • 満足度★★★★

    バタバタと笑わせながら、結局切ないSFヤクザもの。
    「自分が輝いていた昔が見れる」という新種のドラッグ「スイートスポット」。
    中国マフィアに追われ、瀕死の状態たチンピラは、死を目前にして
    自らその薬を使って、一番良かった昔を見ようとしたが、
    実際には幻覚が見えるのではなくて……

    私には、SFっぽい特殊な環境における淡々としたゆる~い日常…
    というイメージがあるヨーロッパ企画ですが、今回は、
    ヤクザ+ドラッグ+タイムスリップ=ペーソス?ノスタルジー?

    ドタバタやセリフの繰り返しが可笑しくて、それに加えてSF的展開も面白い。
    クライマックスでは、さらにエスカレートしたり、いきなりドラえもんのような
    ベタな”人物”と設定までもが登場し、笑いに拍車をかける。

    バタバタと笑わせながら、結局切なくて、なかなか良くできた作品だったと思う。
    しかし、もう少し長く、この作品世界を味わっていたかった。(上演時間約1時間30分)

    前回公演は観れなかったが、タイムスリップ物は作りやすいのかも。
    ヨーロッパ企画の有名な傑作「サマータイムマシンブルース」しかり。

    ※アフタートークでは小芝居的宣伝?まであって、さすがヨーロッパ企画は
    ファンサービス満点。
    でも、「ヨーロッパ通信」より、普通のパンフもほしいな (^^;)>

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