法王庁の避妊法 [公演終了いたしました。ご来場ありがとうございました!] 公演情報 法王庁の避妊法 [公演終了いたしました。ご来場ありがとうございました!]」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 満足度★★★★★

    荻野先生に本当に会えた気がしました
    劇団☆東京SaVannaT’s さんのお芝居見るのは初めてだったので、観劇前は「どんなお芝居かな、楽しみだな」と思ってたのですが、観劇後は「うううう、本物の荻野先生に会ってしまった、えらいこっちゃ、うわーん」となってしまいました。

    ネタバレBOX

    今回のお芝居で感動したのは、多分に個人的な感情も影響してます。

    私は不妊治療で娘を授かっており、今回のお芝居を見て、荻野先生の偉業を礎に発展した不妊治療のおかげで、娘が生まれたんだということがよくわかりました。

    それは、今回の脚本が名戯曲だということでしょうが、それを実際に演じたのを見て感動をうけたというのは、劇団☆東京SaVannaT’s さんが非凡な演出と演技をしていたからだと思うのです。

    特に荻野先生が排卵の周期を突き止めたシーンでは、感動で涙が出ました。あのシーンは、役者さんが荻野先生や他の登場人物を演じているのだと頭ではわかっていても、本物の荻野先生がそこにいるように感じ、大変な感謝の念が湧きました。

    今でもそのシーンを思い出すだけで、泣いてしまいそうです。こんなことは、今まで見たお芝居の中ではなかったことですので、現状、「劇団☆東京SaVannaT’sさんが上演した、法王庁の避妊法」が、僕にとって今までで一番いいお芝居だと思っています。

    また役者さんがとても魅力的で、それぞれの役者さんのファンにもなりました。僕は演技の事はよくわかりませんが一人ずつ寸評を書かせていただきます。


    千頭和直樹さん
    荻野先生そのものだと思いました。大変真摯な演技だったと思います

    松本英明さん
    荻野先生との掛け合いが素晴らしかったです。安心して見られました

    大寄正典さん
    難しい役をよく演じられてました。動きに特徴があって楽しかったです

    廣岡篤さん
    廣岡君はまったくもって面白いなと感心しました。いやほんとに面白い

    松浦姫さん
    綺麗なルックスで見とれてしまいました。セリフ回しが上手だと思いました

    藤本かな子さん
    実に自然に、明るい農家の若奥さんを演じられてて、感心しましたよ

    柳瀬英理子さん
    個人的に一番目を奪われました。うまく言えませんが、上手だなぁと思います

    岩田美奈子さん
    前半のシーンをよくリードされてたと思います。死んじゃうシーンで泣きました


    そういうわけで、劇団☆東京SaVannaT’s さんの次回公演はもちろん見に行きますが、それ以外の、役者さんが個人的に出演されるお芝居なども、可能であればなるべく今後、見に行きたいと思います。

    どうもいいお芝居を、ありがとうございました!
  • 劇団 SaVannaT's について
    小林秀雄が初期の作品「手帳Ⅱ」の中で、サン・テグジュペリの次の言葉を引用している。「人間の幸福は、自由の裡にはない、義務の容認の裡にある。」
    より正確に言えば、アンドレ・ジッドがこの言葉を引用しながら、この言葉自体に逆説的なものはない、個人主義というものの極限にこの真理を発見するということ、その事こそ逆説的なのだ、と述べているくだりを、小林秀雄が引用している。
    この少々ややこしい話を紹介した理由は、劇団 東京SaVannaT's の劇を鑑賞するたびに(今回のは特に)、上に引用の言葉が私の脳裏をよぎるからだ。私事で大変恐縮だが、東京歯科大学で20年余り教員(英語)をしていて、最大の不思議の一つが、なぜこの大学から芸術的才能たちが開花するのだろう、というものであった。芸術的才能の開花には、おそらく芸術学部、文学部等にあふれているであろう「自由」が絶対的に必要なのではあるまいか。彼女ら、彼らの才能開花の秘密は、もしかしたら、歯科大学の課する多くの「義務」の(個人的)「容認」と、この容認を源とする(個人的)「幸福」(感)にあるのだろうか、などと考えてしまうのである。
    この不思議は、私の中でついに解明されずに終るだろう。しかし願わくば、これらの開花した才能たちが、多くの方々の感性に触れずに終ることのないよう、祈るばかりの気持ちである。

  • 満足度★★★★

    初日観劇
    面白かったー

    時代考証考えた台詞や衣装頑張っていました

    小道具とかの使い方や配置は良いのに、
    舞台セットがいまひとつだったような感じ受けました。

    なかなか日本人では表立って話さない内容の話を、
    上手に見せてくれていました(^^)。

    ネタバレBOX

    女性の排卵周期からの妊娠・避妊をコントロールできる、
    名前は一度は聞いたことあるでしょう、という。
    「オギノ式」の発見の話でした。

    実話を上手に演じていて、飽きることの無い話の進め方でした。

    しかし荻野夫婦の夜の営み暴露論文ともいえるのに、
    当時の女性の地位向上・権利の保護の為に
    発表するDrの志に感動できました。

    役者さん頑張っていましたねー(^^)
    当時のウーマンリブの代表をしていた看護婦さんがカッコよかった。
    着物姿の荻野Drの奥様の嫁・姑戦争や、
    リアルな当時の女性の位置(跡継ぎを世に出すための道具扱い)が、
    台詞ながらも過酷だったんだなぁと感じさせられました。

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