満足度★★
なんだかなー
たぶんKAATで手に入れたチラシを見たのだと思う。
パイプオルガンのコンサートで、「横浜フランス月間2012」の一環に行われ、フランスのコンテンポラリーダンスも見られると。
「オルガン、舞踏、映像による新たな表現の試み」なんていうコピーで。
満足度★★
ダンスが少なく期待外れ
オルガンとダンスと映像・照明のコラボレーションを謳った公演でしたが、想像していたのと異なり、あまり満足感が得られませんでした。
チラシやネット上では演奏する7曲のどの曲を踊るのか明記されていなくて全曲踊るものかと思っていたのですが、踊ったのは3曲だけで他は演奏と照明のみでした。また出演はトマ・デュシャトレ・カンパニーとなっていたのですが、踊ったのはセヴリンヌ・ルフェーブルさん1人でした。
始めの3曲は演奏のみで、4曲目のブルックナーの『アダージョ(交響曲大7番第2楽章)』でダンスが入り、ワインレッドのワンピースで歩いてはためらうような動きが繰り返されました。
休憩を挟んで後半の部ではフランクの『ファンタジー』で黒のワンピースとハイヒール姿で現れ、体に指を這わせて長さを測るような動き、体の回りに物体が漂っているような描写の動き、女らしさを強調した典型的なポーズの動きという3つの要素を交互に繰り返す振付で、具体的な物語はないもののドラマ性が感じられるダンスでした。
最後のヴィエルヌの『オルガン交響曲だ第3番』では曲調に合わせて、夢遊病のように歩き回ったり、激しい動きがありましたが、メリハリがなくて平板に感じました。
演奏はミスタッチがかなりあり、最後2曲までは音楽的な流れも停滞気味だったのが残念でした。ブルックナーの曲で一番盛り上がる部分をカットして演奏していた意図が分かりませんでした。選曲も地味過ぎる気がしました。
オルガンのパイプ部分にプロジェクターで色を照らしていたのは美しかったのですが、変化に乏しく途中で飽きてしまいました。
客席もガラガラで、興味深い企画なのに内容も制作も上手く行っていないように思いました。