実演鑑賞
満足度★★★
稲垣浩監督、三船敏郎主演『日本誕生』の人形劇ヴァージョン。「古事記」「日本書紀」の舞台となるのは宮崎県、島根県、兵庫県の淡路島と脈絡がない。鳥取県、奈良県、広島県、和歌山県、新潟県、福島県、鹿児島県・・・と更に広がる。奈良時代、天武天皇が日本の成り立ちの歴史をまとめるべく稗田阿礼(ひえだのあれ)に命じて各地の伝承を集めさせた。太安万侶(おおのやすまろ)がそれを編纂したものが「古事記」。同様に舎人親王(とねりしんのう)が編纂したものが「日本書紀」とされる。
まあいつ見ても無茶苦茶な歴史。聖書やギリシア神話の影響を受けたのか?作者の思惑を知りたい。ギルガメシュ叙事詩か?集合的無意識か?
人間が演じるのは天照大御神(アマテラスオオミカミ)を青井美文(みふみ)さんが演るのみ。
神木優氏は弁士として開幕からラストまで怒濤のしゃべくりで大活躍。一応、首から人形の身体を下げている。痩せた小島聡、パンサー尾形風味。よくぞこれだけの長台詞を頭に入れたものだ。凄い仕事振り。Respect!
この訳の分からない日本の歴史を「まあそういうもんだよね」と納得させる力技。人形劇の魅力はそこにある。宮崎県の政治的思惑を感じなくもないが普通に面白かった。7000円は高いが是非観に行って頂きたい。