実演鑑賞
満足度★★★★★
広田氏の私小説的物語であるそうだが、もちろんフィクションを織り交ぜているとしても、この、かなり壮絶な半生と、祖父母や両親の人生と、これから向き合わなくてはいけない「母」や「きょうだい」「きょうだいの家族」「自分の家庭」と、これから先を生きる者たちが抱えるかもしれない「血の繋がり」の呪縛等々を「舞台作品」とし世に出したことに、まず感服する。
登場人物が多く、時代が行き来するので混乱するかと思ったが、そこはさすが実力の確かな役者さん揃い。素晴らしかった。
特に相葉るかさんは、ちょっと、いやかなりエキセントリックな母親を見事に演じていて素晴らしかった。
「アマヤドリ」活動休止前最終公演とのこと。
いろいろな事情があるとは思うので、何年先になるかはわかりませんが、どうか近い将来に「活動再開記念公演」が行われることを切に願う。
実演鑑賞
満足度★★★★
家族の話、作演の私小説的な話。
時系列はやや前後はあるけど、それでもアマヤドリの作品としては、かなりわかりやすい感じで。
もう少し驚きがあるのかと構えていたら、全体的にオーソドックスで、どストレートだなって思いました。
役者や各種の基本的な質に間違いは無く。
僕は誠実だと感じたのですが、提示されたお話にどこまで共感出来るか、みたいなところかなと。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/01/25 (土) 14:00
壮大な家族の話でとても良かった。
広田さんの愛が溢れていた。
照明の演出が素敵でした。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/01/24 (金) 15:00
冒頭、主宰の広田淳一が劇団の活動休止を発表し、この公演が休止前のラストステージであると明らかにする。そのニュースを知らない人にとっては「え、何で?」となるが、休止の理由は「25年もやってきたので」ということしか分からなかった。初日の劇場はほぼ満席。ラストステージを惜しんできた人も多かった。
さて、そのステージは、広田自身が個人的に経験した家族のあれこれの物語という。妻が亡くなった直後に夫が3人の子どもを残して女を作って出奔するなど、4世代にわたる壮絶な家族関係がクロスオーバーする形で展開される。一応、客席全員に配られたチラシには人物相関図が記されているものの、家族の出来事が入り乱れるという舞台の展開もあって、どれがどの夫婦(家族)のことなのか、その家族がどうつながっているのかが非常に分かりにくい。
オムニバスのような形であちこちの家族関係を描くよりは、一つ筋を通して特定の家族の事件とその後を追った方が分かりやすいのに、と思いながら舞台を見つめた。役者たちもの演技はしっかりしているものの、いかんせん、同じような世代の役者たちが祖母や孫という世代を超えた役柄を演じ分けるのには限界がある。しっかり見ていないと理解が飛んでしまいそうになるのだが、これが結構な負担だった。
家族の群像劇はとても身近なのでいいとは思う。だが、ラストステージで「もう、しばらくは見られない」のだから、もっと練り上げて洗練されたアマヤドリを見たかった。