進化とみなしていいでしょう 公演情報 進化とみなしていいでしょう」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-20件 / 28件中
  • 満足度★★★

    レッドシアター=クロムモリブデン
    「節電 ボーダー トルネード」以来のクロムモリブデン。

    相変わらずのカッコ良さ。クロムモリブデンという劇団にしかないあの統一感。劇団力。最近ではレッドシアター=クロムモリブデンという印象が強く残る様になってきている。作品構成、舞台美術、音響、照明、どれもクロムモリブデンによる一級品だ。動き、テンポのリズムが気持ち良い。

    ただ前作でも書いたのだが、話を無理矢理分かりにくくし過ぎている気がしてならない。もっともっとドストレートな作品を観てみたいものだ。実力に関してはもう疑う余地もないので、クロムがレッドシアターで観せるド直球作品をいつか観させてもらいたい。

    あと音楽。前作はDEVO押し。今回はクラフトワーク押し。カッコいいのだが、前作で味を占めた感は拭えない。繰り返しの部分の演出が前作とほぼ同じなので、もう少し何か違う観せ方をしてくれたら、、、というわがままなお願い。そのままでも十分過ぎるくらいカッコいいのは間違いないのだが。

    森下亮さん&幸田尚子さんのデュオプレイはやはり最強。気持ちがよい。あと初見のゆにばさん、強烈。何者なのだろうか、あの人は。久保貫太郎さんは今回ちょっとやり過ぎた感じが・・・

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    素晴らしいいつもの音響。どこまでが現実でどこからが作り物なのか。客席を煙に巻く物語、素敵です。役者さんも相変わらずなハチャメチャぶり。文句無しです。終演後の満腹感に浸りました。

  • 満足度★★★★

    フル活動
    観劇中、頭と感覚をフルに使った。音楽も良い!売ってたDVD買えばよかった。

  • 満足度★★

    うーん
    役者の動きは面白かったが、内容はオイラに合わなかったのか、余り入ってこなかった。

  • 満足度★★★★★

    混沌に作品を沈めない表現の洗練
    初日と大楽という、ちょっと偏った観劇にはなってしまいましたが、
    どちらの舞台も圧倒的でした。

    明確で奥行きと踏み出しをもった作り手の表現と、力むことなく厚く、それを支える役者たちの力量に舌を巻きました

    ネタバレBOX

    プロットはそんなに複雑なものではないのですが、
    そこに織り込まれたニュアンスの重なり方に
    互いに互いを引き立て、
    あるいは埋もれさせ、
    閉塞させていくような要素があって。

    少年の紡ぐ物語の態、
    その物語が歩み始める中で
    次第に少年のまわりの様々なものの質感が
    表れ始める。

    警察のロジックが、その言葉づかいでエッジを醸しつつ
    鮮やかに切り出されたり、
    文学の芸術性と、表現で世界を変える力と
    大衆への煽動や迎合の肌触りが
    したたかに透かし出されたり、
    心理カウンセラーが患者から導き出すものや
    制御するものから、さらに制御しえないものまでが浮かび上がったり。
    クレインの壺の表と裏を行き来するように
    エピソードたちが互いを裏打ちするなかで
    物語は広がり、重なりあい、交じり合って、
    でも混濁することなく、それぞれのエピソードの閉塞や
    その中でのキャラクターたちのあがきを浮かび上がらせていく。

    時事ネタというわけでもないのだろうけれど、
    フィーチャーされたあの宗教団体の逃亡犯が
    少年に導かれた文学表現のなかで色を変えていく姿に
    なにかスイッチが入ったような心持ちになって、
    そうすると、舞台上に表される表現の一切れずつが
    観る側にいくつものニュアンスを貫き始める。

    そこには、かつてのような、
    たとえば「世間」といった価値観の醸成はなく、
    それぞれの広がりが、交わり、時には絡まり織り上り
    互いにどこかどんつきに向かって歩いていくような
    感覚があって。
    その肌触りに違和感がなく、
    物語というか劇場の外側の「今」にしなやかに重なり息を呑む。

    終盤、キャラクターたちがかぶった
    獣の仮面の容姿や表情の、
    それぞれが自らを貫くごとに生まれた
    澱の重なりのようなものの醜悪さと観る側を浸潤していく力に驚愕。
    そして、その仮面を脱ぎ捨て自らの表情を取り戻す
    それぞれの晴れやかな表情に、
    作り手が描こうとした「進化」の質感を
    焼き付けられるように感じて。

    初日を観て、舞台に巻き込まれていく中で、
    自らのリアルな時間が身を委ねている感覚に
    新たな俯瞰が生まれて衝撃を受けたのですが、
    楽日には、さらにそこから無意識に踏み出している
    自らの感覚への気づきがあって。
    終盤、張りぼてっぽい獣の仮面が舞台の世界に置かれ、
    さらには外される。
    作品をすべて凝縮したようなその表現の洗練に
    目を見張り肌が粟立ったことでした。
  • 満足度★★★★★

    スマ〜イル!
    何度もリピートしてしまいました

    なぜか2回目観たら泣いた!

    でもスマ〜イル!

  • 満足度★★★★★

    Standing Ovation
    (2回目)
    本気でStanding Ovationがしたくなった。

    観ている最中に、自然に心が震えて・涙が出てきた。
    芝居として進化しすぎ。

    セリフ、動き、音楽、照明、そして役者さん全体がなにか束になって
    押し寄せてくる感じが強烈だった。

    進化前CDを聴いても、それを思い出す。

    こういう作品に出逢えるから、観劇がやめられない。

    ネタバレBOX

    スマーイル!、のところで泣けた。

    明日困るのに今困っているのはなぜ?のところは本当に秀逸

    しかし、正直、これを観たら、ほかの大部分の芝居がちゃっちく見えるかもしれない。
    脚本と、それを体現している芝居(これは役者さんの力もそうだが、相当な稽古も)はそうは見当たらない。
  • 満足度★★★★★

    クロムが見せる進化
    クロムモリブデン、2回目。
    飛び込みで観れて、すごいものを観たという感覚。

    ネタバレBOX

    前回の「節電ボーダートルネード」でもそうだが、
    クロムの作品を完全に理解するのは無理だと思った。

    それでも断片的に分かるものや、観た人が個々に
    感じるものが無限に存在するように思えるところが凄い。
    それに音響や舞台装置など、とにかく全てが洗練されている。

    五輪熱が冷めぬ中、開幕の少し前に、
    10数年ぶりに世間を騒がせた
    あのオウムの逃亡犯事件がモチーフなのだろう。

    現実と虚構が行ったり来たり、
    どちらなのか、どちらでもないのか。

    世田谷症候群とか、コミュニケーションなどに
    何かしら障害がある人を色んな病名で呼ぶが、
    何にでも病名をつけて納得させようとする、
    現実に対する皮肉のようにも思えた。

    ある意味、コミュニケーションの欠如も
    進化と一つとみなしていいのかな。

    幸田さんはあんなに長身で足が長く美人なのに
    なぜ観ているだけで可笑しさを感じるのか。
    あのビビッドな刑事の衣装のせいか?

    久保さんの時事ネタ、五輪ネタを絡めた
    アドリブの(ような?)台詞回しが面白い。

    武子さんの身体能力の高さは、観るたびに感嘆する。

    これだけのボリュームを80分にまとめられる
    脚本の青木さんの手腕が凄い。
  • 満足度★★★★

    見た。
    序破急的な展開が心地よかった。

    ネタバレBOX

     進化とは、環境に順応していくこととすれば、コミュニケーション能力の欠如した登場人物は、精神的な進化といえるってことだろう。進化に対応できていない少年と少女は精神を病んでいるのだなあ。「進化のいくつく先は自滅」といわれるが、たしかに自滅しそうな進化形態ではあるよなあ。

     
  • 満足度★★★★

    M.C.エッシャー的世界
    多重の入れ子構造が複数存在し、いつの間にか「ソコはどこ?アナタは誰?」な迷宮に誘い込まれているのが快感。
    その感覚はM.C.エッシャー(←大好きなのだ)の「画廊(Print Gallery)」「描く手(Drawing Hands)」や内と外を区別できない「クラインの壷」にも似て?

  • 満足度★★★★

    演劇的進化
    ここ数年見たクロムの中で一番突き抜けていたように感じました。
    演出の飛ばし方がすごくて、物語を追っていても、否応なく感覚でとらえないといけない瞬間がやってくる。
    その瞬間は混乱するのですが、それは「分からなくなった」という不快なものではなくて、想像力をかきたてられる心地良いものでした。
    ラストの演出にはもう脱帽。混沌の果てに希望を感じました。

  • 満足度★★★★

    なんか泣けた
    決して感動ものなんかじゃないはずなのに、何故かちょっと泣けるくらい心に響いてきた。どのキャラクターにはまるかは人によるだろうが、僕の場合は空気の読めない警官二人。わかるー。

  • 満足度★★★★

    クロム スタイル
    メモ。(↓)劇団メンバーに対して:またそのキャラできますか・・・。(↑)昇華。

    ネタバレBOX

    メモ。佐藤みゆき さんの、お弁当買ってきた(前半モード)の声が、松たか子さんに、意図的にされてるのかと思うほ、どそっくり。
    終盤、椅子に掛けての自白のクロスは、音楽にのせてるわけではないけど、まるでミュージカルのよう。甘美にすら聞こえる。ただ、ふたりの声をともに聞けていたわけではなくて、何を言っているのか聞けたのは佐藤みゆきさんの方のみ。あのシーン、さくっと創れたのだろうか。→名演出。
  • 満足度★★★★★

    うんうん、進化とみなすしかないかもね
    クロムモリブデン、「不躾なQ友」から、欠かさず拝見していますが、とにかく、いつも感心するのは、作演の青木さんの頭脳明晰さ!

    ジャンル分けすれば、不条理劇的なのかもしれないけれど、全く意味不明な部分はなく、何度も観てて頷く箇所が満載。だけど、私の平凡な頭では、これをうまく解説したり、論評したりは難しい…。

    何だか、曰く言い難い興奮と、同感をない交ぜにした、感情が湧きあがり、見せられている世界は、とんでもないのに、舞台に懐かしい同胞感を抱いて、ニコニコしつつ、席を立つ。クロムを観ると、常に同じ反応をしてしまいます。

    作演の青木さんの超人ぶりもさることながら、この演出に応えられる役者陣の表現力がまた凄い。たぶん、私は、もうこの劇団の中毒患者なのかも。

    まだ、この毒を知らない家族に、過去の公演のDVDを買って行きたくなりましたが、冷静な親心が、自制して、諦めて帰って来ました。
    本当は、家族にも、クロム中毒になってほしかったけど…。

    ネタバレBOX

    いつもそうだけど、最初の内は、関係性も、描かれている世界も、半分、意味不明で、今回の作品は、それ程でないかもと思うのですが、あれよあれよと言う間に、この世界の住人になれてしまうのが凄いなと、青木さんの才にただただ圧倒されてしまいます。

    今回も、奥田ワレタさんの魅力炸裂!もちろん、彼女だけでなく、それぞれのキャスティングが絶妙で、人物が登場する度、掛け声掛けたくなりました。

    偽村上先生の、「作家は人は殺さない。あ、でも、殺してる作家もいる」という意味の台詞に、やけに心が反応してしまった私。

    あの笑気ガス、最高!!まさにエンタメ性炸裂しまくり。爽快感!!
    みゆきさんが、客席に向けて発砲した時、吸いたくなってしまいました。
    目に見える輪っかの煙煙が妙に可愛く感じました。

    自首した、逃亡カップルの、「世の中変わった」の台詞が、何故か、胸に響いて切なくなったり…。あのカップルが、私には、一番まともな人間に見えました。

    草壁さんが、犯人を、独自の判断で射撃してしまうところは、痛快でさえあって、あーこういう刑事がいれば、グリコ森永の犯人も捕まって、今の時代もずいぶん、住み易くなっていたかもなんて、変な妄想までしてしまったり、私自身も、舞台を楽しみつつ、頭の中で、自分の物語を考えてしまいました。

    そうそう、昔と違って、今の人って、他人を騙すのがうまくなったのね。それは、ある意味進化なのかも。騙されてるって知らずに一生を終える人がすごく多い気がする。反面、自分を騙すのは、苦手な人が増えてるかも。

    杉並症候群とか、世田谷症候群とか、荒川症候群とか、実在しない病名が、まことしやかに語られるけれど、実際世間に流通してる病名と大差なくて、どこまでがリアルで、どこからが虚構なのか、判別できない。そういう舞台的表現自体が、今の世の中を見事に活写していて、恐れ入るばかりです。
  • 満足度★★★★★

    今、ここにあるのは、進化なのか病なのか
    治すべきか受け入れるべきか。
    いくつもの「軸」が舞台の上で交錯し、ラストになだれ込む。
    ああ、カタルシス!!

    ネタバレBOX

    脚本がうまい。
    オウム逃亡犯と匿った女性を思い出させるような2人、感情を表現できなかったり、相手の気持ちを慮ることができない病、虚構と現実、そんなエレメンツがきれいにはまっていく。

    この物語は、自分の頭の中の出来事であるという、秋男と弓の2人が登場するのだが、この登場のさせ方がうまいのだ。
    最初に秋男を登場させ、秋男が日記として書き始めた小説の中に出てくるのが、弓である、と観客に思わせるのだ。弓の登場も、最初は秋男との関係がわからないまま、その端緒が徐々に見えて来る。
    そして、弓が「自分の頭の中の出来事だ」と主張するあたりから、観客の確信はぐらついてくる。
    演劇ならではの仕掛けだ。

    これには参った。どっちがどうなのか? と思い始め、舞台を観る。

    そんなこととは関係なしに、彼らの頭の中のストーリーはさらに進む。
    進んだところで、オウム逃亡犯を彷彿とさせる2人がぐいぐいと飛び出してくる。

    そうした展開に、さらに今ここにある「病巣」をクローズアップしてくる。

    例えば、「他人との関係」、あるいはそれを「病」として「安心」すること。
    感情を表すことがうまくできなかったり、相手の蚊持ちをくみ取ることができなかったりということは、「病」であるという。
    「病」というのは、「病名」が付いてから生まれるものである、という。それまで(同様の症状があったとしても)存在しなかった「病気」が、「名前」が付くことによって出来ていく不思議さ。
    逆に言えば、すべての人がなんらかの障害を抱えていて、それにそれぞれに名前が付けられていく。
    「病気だ」ということで、本人も周囲も「安心」できる。
    「居場所」が確保されたと言っていい。社会の一員になれた、というのは言い過ぎか。

    この舞台の世界では、23区ごとの「症候群」があるらしい。
    そして、それらは、相手の気持ちが読めないので、会話が成立しないため、相手にアプローチして聞き出すという行為が必要になることから、逆に「進化とみなしていい」らしいのだ。
    ここはこの舞台のひとつのキーとなる(タイトルにもなってるしね)。

    「物語を作っていくこと(虚構を語ること)」で、その病を治していくというところも面白い。ニセ村上春樹というニセモノが、秋男を救っていく。その秋男だって、弓の生み出した虚構なのかもしれないという面白さ。

    また、サリン事件の逃亡者たちを彷彿とさせる男女は、自らを隠すために、感情を押し殺して生活してきたが、徐々に感動できるDVDを借りてくるようになってきて、「普通」の生活に戻っていくという、「症候群」な人々との対比。
    そして、彼らが、世の中に感じる違和感。

    さらに、今の「病」を「治そう」とする秋男に対して、今の「病」を受け入れて、仕事に活かしていく警官の2人。それを少し後悔している上司。さらにそれが「進化」と言われた弓。

    このような、いくつもの対比させる軸が、舞台の上に交錯し、展開していくストーリーと細かい世界観に翻弄されて、本当に面白い。

    秋男と弓のどちらの物語なのか、と思いつつも、ラスト間近では、逃亡犯2人がクローズアップされる。これには「ここか」、そして「やられたか」と思った。

    秋男を演じた奥田ワレタさんの壊れてしまいそうな存在感が、徐々に大きくなっていくさま、弓を演じた渡邊とかげさんの存在感、そして、ニセ村上春樹を演じた久保貫太郎さんの、まくし立てる胡散臭さは最高だった。警官を演じた、幸田尚子さんと、森下亮さんの、キレのいい訛り台詞と演技もよかった。2人の上司を演じた手塚けだまさんの苦み走った(ように見せようとしている)演技はツボだった。

    オウムからオリンピックまでを、どんどん盛り込んでいく面白さ。
    「お寿司とビザの無気力試合」は名台詞!
    あと「やれやれ」も(笑)。

    それと、毎回思うのだが、今回も、衣装のPOPさ、そして音楽の使い方、さらにシンプルだが効果的なセットの設計、これらが素晴らしい。
    久々に聞いたクラフトワークが心地良く響いてたし。

    そう言えば、村上春樹は『アンダーグラウンド』とオウムに接点があるのだが、ここから登場人物に村上春樹を選んだのかな?

    そして、ラストである。
    「本当に進化なのか?」の答えがラストに、大音量の音楽とともに、ショッキングな形で観客を襲う。
    ビンビンと響く、大音量の音楽に騙されつつも(笑)、突き抜けるラスト。

    この、意識の「ジャンプ率」の高さにバンザイだ!
  • 満足度★★★★

    進化とみなしていいのか
    パーフェクト。意味深長な表現や演出が随所にあって、それが観終わってからいくら考えても分からないし多分本を読んでも分からないだろう。でもそんなことを理解できずとももちろん十二分に楽しめる。ラストがとにかく凄くてカッコよくてグッときてなんか得体の知れない熱いものが体内をこみあがった。

  • 満足度★★★★★

    ざわつく
    キャラクターの濃さに笑い、ダンス、パフォーマンスに痺れ、そうこうしているうちに段々と深みに誘い込まれていくような感じになっていく。

    あいつら、おれの頭のなかで、芝居続けてるんじゃないか!?



  • 満足度★★★★★

    わからなくてもいいと いう事 を 前提として 見てくださいね 
    観終わって お家に帰って来て 
    この 舞台の説明の文章を読んで、また はー ってな
    思いましたが。
    なんでだか 圧倒されまして 
    なんでだか 私も 泣きそうになりました。

  • 満足度★★★★

    ひしめく狂気が快感
    今年の本公演は今回だけだそうです。気になった方はお見逃しなく

  • 満足度★★★★

    音楽に合わせたポージングのカタルシス!カッコイイ!気持ちいい!小説の世界と脳内と現実が入り乱れ・・・進化とみなしていいでしょうか?
    リピートしたくなる!
    千秋楽まで、まだまだ日がありますね。

    ネタバレBOX

    少年は、医者から勧められた日記に小説を書き始めた。
    その登場人物は、「感動しない病気」の夫と、彼を養う妻の若い夫婦と、アパートの管理人。
    母親は、少年の小説のために、有名小説家にアドバイスを求めると、
    小説の筋は、若夫婦は逃亡者であり、秘密を知る管理人を襲い逃げるという凶悪な方向に変わっていく。

    また、神経科治療中の女性患者の脳内では、刑事たちが連続殺人事件を捜査している。
    しかし新任刑事たちは、「感情が読み取れない」症候群を患っており、捜査は遅々として進まない。
    事件が解決しないと、女性患者の病気は治らないのだ。

    やがて、小説と脳内の空想と現実の世界の事件と人物が、クロスオーバーし始め、新たな事件が発生する。
    これが進化というものだろうか…。

    デフォルメしたカラフルな衣装とメイク、
    舞台装置は極めてシンプル。事務所のパーテーションで四角柱を作ったような台?柱?が数本。
    そのてっぺんから役者は上半身を出したりひっこめたり、その柱の間を道のように走ったり…。
    それぞれのエピソードの間を、音楽に合わせたダンス・パフォーマンスでつないでいく。

    描かれる題材は目新しくない(精神病、連続殺人、小説が現実化…)けれど、
    とってもポップでスタイリッシュ、スピーディーにすすむ。

    そしてクライマックスでは、役者全員で音楽に合わせて、ダンス・パフォーマンス、何度もポージング。
    このカタルシス!
    カッコイイ!
    気持ちいい!

    リピートしたくなる!
    千秋楽まで、まだまだ日がありますね。

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