【耳のトンネル】満員御礼!ありがとうございました。 公演情報 【耳のトンネル】満員御礼!ありがとうございました。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 21件中
  • 20120317
    (^・ェ・^)はいけんしました

  • 満足度★★★★★

    妙ージカルの集大成と言うべき作品
    羽衣の公演はいつも歌と音楽が素敵だが、今回は全編が歌と音楽で出来上がっているような作りで、いつも以上にエンタメ的要素の強い素敵な作品に仕上がっていた。

    羽衣という劇団は従来、好きな人は大好き、合わない人は合わないという劇団なのだが、(もちろん私は大好き派だ。)今回は全ての人に楽しんでもらえる作品に仕上がってる。その分、コアな羽衣フアンは物足りないと感じてしまうかもしれない。そこら辺のさじ加減、なかなか微妙だ。

    私的には近年の羽衣の中でも1番好きである。なんと言っても糸井幸之介の素敵な歌詞がいつもは聞き取りづらいのだが、今回は全てクリアに聞き取れた。劇団の進歩を感じる。歌が上手くなっているし、また踊りがいつも以上に素晴らしかった。

    個性的な役者陣の中でクロムモリブデンから客演の幸田尚子が圧倒的な存在感を見せつけた。さすがである。

  • 満足度★★★★★

    実は(?)詩的な言葉!
     冒頭から心をつかまれた。羽衣は「妙〜ジカル」と名乗る演劇界の異端的存在ではあるけれども、これはまぎれもなく「演劇」だと思う。糸井幸之介(作詞・作曲・演出)は非常に優れたリリカルな言葉のセンスを持っているのだな、とあらためて。あけすけな男女のセックスの歌を書きながらも、細かい心情の機微を突いてくるのが素敵だった。
     今作はいつにも増して「生への肯定」に溢れていたように見えたけれども、とはいえやはり死(タナトス)の気配が根底にあってこそと感じる。あっけらかんとして生き、死んでいく人たちの業をやさしく捉えている。生殖によって子孫をつくり生き延びていくしかない人類が、何千年何万年と繰り返してきた行為だと考えると、なるほど、セックスとはつまりは永劫回帰なのだと思ったりもした。
     俳優陣の好プレーが目立ったが、特に素晴らしいと感じたのは日高啓介だ。少年の感受性のまま大人になり、楽観的に、だがたくましくキラキラと生きている自称ミュージシャン(?)を好演。28万円のエレキギターを買ってくれる母(西田夏奈子)や、うらぶれた旅館の女将(伊藤昌子)との絡みも非常に良く、糸井の描くまっすぐで詩的で、それでいて根の深い絶望を抱えているような世界観をよく体現していた。また、旗揚げ時から長年所属していた劇団ハイバイを卒業し、新たな道に踏み出した金子岳憲と、羽衣メンバーの鯉和鮎美とが、中学生に扮して初体験を果たす「ロストチェリー」の場面もしみじみと。笑えて、泣ける(しかも同じ場面で)、実にエンターテインな舞台だった。
     ぜひカップルで観てほしいとオススメしたい作品。ただし微妙な時期のカップルの場合、その恋がその夜のうちに一気に成就するか、あるいは完全に破綻してしまうかのどちらかと思われます。決め手に欠ける人は清水の舞台から飛び降りる気持ちでえいやっとどうぞ。
     ひとつだけ気になるのは、ヘテロ的な異性愛を前提にしすぎているのではないかという感じが、今回はいつも以上に気になってしまったこと。わたし自身が、夫婦別姓で全然いいし、むしろあなたの苗字になりたいとか言われても別に嬉しくないと思っちゃうタイプだからでしょうか。もっと旧来の「男/女」観では割り切れないラディカルな存在が入ってくれば、羽衣の描く世界はもっと広がっていくようにも思うし、今や仮にそうしたものが入ってきたとしても、性の悦びと哀しみにあふれた羽衣の持ち味が消えることはないはず。
      あと完全に蛇足になりますが、高橋義和による「高橋名人の冒険」のシーンが超愛らしかった。なんか、がんばれ、と応援してしまうあの感じはなんだろう……。

  • 満足度★★★★★

    人生とママをめぐる大人の旅
    羽衣といえば、汗みどろの、ちょっと粗削りな(?)パフォーマンスというイメージもあると思うのですが、今作はとても丁寧で、優しい、そう、ちょうど「ママの耳かき」的な愛らしさを持った舞台だったと思います。

    作品全体が、あるミュージシャンの男が自らの記憶を題材に作ったコンセプトアルバムを紹介する……という設定になっているのも、単なる取っ付きやすさだけでなく、羽衣が一環して取り組むテーマ「生(性)と死」「記憶(と現在地)」にマッチして効果的でした。

    ネタバレBOX

     ここでは「耳(音)」が記憶を呼び覚ます媒体になっているわけですが、なにを通じてにせよ、人間はこうして過去と現在との間を反芻しながら生きているのかもしれません。そしてその途中で、なんの前ぶれもなく、ぷつりと死んでしまう。アルバムの最後の曲を作るため、旅に出かけた主人公は、山中で足を滑らせ、いろいろあった人生をあっさりと終わらせてしまいます。最後に作った歌は「ばいばいおっぱい」。笑っちゃうけど、そんなもんです。でも、切ない。でも、愛おしい。そして、なにか意味があるようにも思いたいー。

     口当たりよくまとまりのよい作品に仕上げるのか、多少の臭みはあっても我が道を突き進むのか。それは時に矛盾もする、難しい問題です。決まった答えはないし、揺れながら進んでいくほかはない。今作はややソフトな羽衣でしたが、それはアングラと呼ばれるような表現が、決してただ粗削りの詩情を差し出すばかりではなく、もっとナイーブで丁寧で温かいものだということを示すことのできた、一つの機会でもあったのだと思います。

    「ロストチェリー」に描かれた、好きな女の子からもらったキャラメルが口の中で溶ける様子、「あれやこれや経験したことのない子供のまんまで あれやこれや経験しないまま あれもこれも経験したい」という気持ち……羽衣って青いように見せかけて、結構大人の目線を持ってるんですよね。熱情を演じながら、熱情を振り返ってみせている。だからついつい感情移入してしまうのかもしれません。


  • 満足度★★★★

    唯一無二の味
    人類の愛と情と変わらない歴史そのものをギュウギュウに詰め込んだ妙ージカル。
    オープニングの時点からオチは読めてしまっているのですが、懐かしいような、これから出会うような、愛すべき登場人物たちの人生にしみじみします。

  • 満足度★★★★★

    みに来て良かったです。
    関西を拠点に小劇場の作品をユースト放送している水曜劇場にて、過去の羽衣作品を観ました。
    スマホの小さい画面で、タダで見せてもらった分際でおこがましいですが、どうやら虜になってしまったようです。
    羽衣観る為に生き、羽衣観る為に働き、本公演は大阪からかけつける覚悟です。と誓い半年。
    生で観た舞台にとても満足でした。

    ネタバレBOX

    中でも、高橋さんの高橋名人の冒険が観れた事、YouTubeでみた動画の過去作品の名曲メドレーが観れて感激しました。
  • 満足度★★★★★

    楽しかった~♪
    過去に何作品も観てきましたが、一番好きかも♪舞台美術もきれいでした。初日を含め5回の観劇でした。千穐楽が終わってから、今でもあのメロディーと歌詞が頭に浮かびます。ステキな作品をありがとうございました!

  • 満足度★★★

    おもしろい!
    名前だけ知ってて観たことなかったけど、もっと前から観ればよかった。すげえ面白くて楽しかった。幸田さんの美人っぷりが最高。

  • 満足度★★★★

    ライブ感があって
    勢いがあって、ちょっちラジカル?

    なかなか面白かったです。

    ちなみに、年度末の仕事が山のように溜まっていたので、
    3月はもう舞台とかムリかなぁ・・とか思っていたのですが、
    この週ずっと職場に泊まり込んで(苦笑
    睡眠時間以外ぶっ通しで(カードリーダーのことも忘れ(笑)くわっと仕事してたらだいぶ終わった!(集中力わりと凄い(苦笑
    ・・・ので目真っ黒でフラフラになって劇場に行った(職場なのでネットも見てなかった)のですが、
    この日に入れたのって、わりとラッキー?だったのですかね・・(汗

    あぁ・・こんなんじゃ子猫飼っても自分の顔すぐ忘れられる・・というかグレる・・
    というかオヤジ死んでしょんぼりしてるお袋まで死んだりしたら
    乳のみ子猫抱えて僕はどうしたら・・
    ハイ、ここのところライブなんか観に行ったときの
    転換の時間中なんかボンヤリしてるときなんか
    だいたいマジメくさったカオしながら「・・・子猫」のことばかり考えております(苦笑

    この日も、メロウなときなんか
    飼いたかった子猫たちの顔が唐突にフラッシュバックして困ったもんですが、
    評価に影響することはありません(苦笑

    ただ、観劇後しばらく、
    フラッシュバックされる子猫たちの顔に
    BGM的にこの日観たミュージカル?のナンバー(高橋名人の歌など)が挿入されてきたりすることに
    多少混乱はしておりますが(苦笑

    つまり、この作品もなかなか忘れがたい作品であった、という事で良いでしょうか??(苦笑

    ・・苦笑ばっかで鬱陶しくてスマンですが(汗
    これからは(今回はちょっとフラフラなので(汗)すっきりとした文章を心がけていきます。

  • 満足度★★★

    初・羽衣
    妙ージカル、言い得て妙。「観てきた」コメントによると、今回公演は観やすい方・・・そうなのか。面白かったような、そうでないような、頭の整理がつきません。どっちもあったからか。ちなみに同行者の感想は「フルマラソンを終えた直後のように疲れた」そうで「もう観たくないとは思わないけど2年に1回程度で良い」らしいです。
    でもなんか、もう一度歌だけを聴いてみたいよーな不思議な余韻も。カネゴンの「ロストチェリー」良かったなー♪

  • 満足度★★★

    だまされた
    何だったんだろう?最後の約20分は。理解し難い。周りで渦巻く笑いとは裏腹に私の内部には怒りのようなものがこみあがる。(常連への媚びにはうんざり。)気を取り直してさあラストはいかに!と期したところで終幕。このエンディングにはただ唖然とするしかなく、ほとんど何の感慨も残らなかった。最後の二人コントとエンディングを除けばまあまあ面白くそこそこに楽しめたが、果たして「今年はこの作品一本に全力を注ぎ」「私たちの考える最も妥協なく心を揺さぶる作品作りを試み」たようにはまるで感じられない作品だった。ただの宣伝文句だったらしい。

  • 満足度★★★★

    相変わらず
    パワフルで観劇後パワーをもらえる劇団。
    羽衣らしさが存分に味わえて今回も良かった。

  • 満足度★★★★

    この劇団こそ観ないと始まらないかも?
    チラシのデザインと世間の評判で初見の劇団を選択。
    果たして良い出会いがあったのか?

    劇団・FUKAIPRODUCE羽衣の【耳のトンネル】を観劇。
    かなり荒っぽく大雑把という噂の劇団ではあったが、何かしらの衝撃を与えてくれると聞いていた劇団。
    内容は大人になった主人公が、少年時代の思い出を振り返る話をミュージカル仕立ての様な?展開で進んでいく。とてもミュージカルとは言い切れないくらい歌も踊りも下手なのだが、それが観客に迫ってくるほど攻撃的で、なおかつオリジナリティー溢れているのである。俳優さんも美男、美女不在であるのだが、そこに妙なリアリティを自分自身で反映してしまい、涙してしまう。簡単に言えばアングラミュージカルと言うべきか?それであるならば歌も踊りも下手、輝くヒロインなしでも成立してしまうのだ。そしてその短所を最大の武器にして観客を郷愁に誘っていくのである。決して商業劇場ではやれない劇団かもしれないが、劇団の持っている絶対的自信というのがゾクゾクと感じられる舞台だった。まさしくこれこそがアングラであり、衝撃を与えてくれる舞台であるのだ。
    今作は必見!

  • 満足度★★★★

    2回目の観劇
    2階席も出る大入り。同じ公演なのに、なぜか1回目よりも面白く感じた。理性のタガのはずし方に磨きがかかったか。無意味と意味が混在し、おっぱいから始まる運命、さすらい、メドレーの走馬燈、等と人生が詰まっている面があり、このカンパニーの転換期の作品となるかも。前作のDVDは未入荷だった。

  • 満足度★★★★

    全人類ひっくるめて愛してくれる、劇薬のような音楽劇
     純で甘酸っぱい初恋から清濁合わせ持つ大人のアバンチュールまで、全人類ひっくるめて何が何でも愛してくれる妙ージカル。幕開けの場面から感動で涙が出てしまいました。劇団おなじみのあからさまな性描写は全体的にいつもより少なめで、私には見やすかったです。お友達も誘いやすいかも。
     
     「観てきた!」を書くために歌詞カードを読みなおすと、原始的で熱くてロマンティックな小空間へと、心身が一瞬のうちに戻りました。FUKAIPRODUCE羽衣を観る度にいつも思うのですが、糸井幸之介さんにはぜひアイドル歌手のための歌を作詞・作曲してもらいたいです。ジャニーズ事務所の若い男の子とか、AKB48の若い女の子とかに、きっとフィットすると思うんですっ!

    ネタバレBOX

     上手奥のロフトに西田夏奈子さんが登場し、長い髪をブルン!と下から上へと振り上げるのが開幕の合図。それだけで心奪われました。そして下手のベッドの中から次々と成人男子が抜け出てきて、お乳をねだる歌「おはようからおやすみまですみからすみまで」を絶唱。母から生まれ、脈々とおっぱいを欲しがり続ける人類の歴史があらわされて、早くも涙腺決壊。
     幼児から少年になった息子(日髙啓介)はギターを手にしてミュージシャンを気どりますが、楽器入手もマイクのコードの処理も、全部お母さん(西田夏奈子)がお手伝い。子供はいつも母の無償の愛で支えられ、守られていると解釈しました。

     そして中学生になった息子とそのクラスメートたちはいわゆる思春期を迎えます。金子岳憲さんと鯉和鮎美さんの初体験シーンは、甘酸っぱくて照れくさくて、強烈に不格好で愛らしいです。キャラメルをほうばるとその美味しさに夢中になって他のことはすっかり忘れ、女の子に触れると泣きそうになるほどドギマギしちゃう金子君。おしとやかそうな素ぶりを見せておきながら、いざとなると好奇心の塊となってどんどん男の子をリードする鯉和さん。

     いきなりプロデューサーの深井順子さんが登場し、これまでの物語は自分の恋人(日髙啓介)の過去のエピソードだったとわかります。『耳のトンネル』という舞台自体が彼の人生のコンセプト・アルバムだという構成になり、劇中劇として妙ージカルが展開していきます。いわば“お約束”の深井順子ご本人登場シーンですが、今までにない艶っぽさというか、大人の落ちついた色気を感じて、深井さんにすっかり見とれてしまいました。かっこええわ~。

     成長して大学を中退してしまった息子(高橋義和)は、アルバイトで稼いだお金で海外へと一人旅に出かけます。“高橋名人(懐かしのファミコン名人)”の大冒険は青春時代の無鉄砲な情熱、知識と経験がないからこその闇雲な前向きさ、若さゆえの体力、弱さなどをそのままに肯定したパワフルなシーンで、やや内向きの回想から、外向きのファンタジーへと転換するのがダイナミック。

     帰国して成人になると、息子(たち)は異性を性行為の対象とした、恋の駆け引きをするようになります。男性はシルクハット型の大きな帽子にジャケットをはおり、「青年」から「男」になりました。ぱっと見はパジャマのような男性の衣裳ですが、首もとがレースだったりきれいな白い襟になっていたのは、上からジャケットを着た時に紳士に見える仕掛けなんですね。女性のふんわりとしたロングドレスからはお母さんの温かみが伝わり、紳士の隣りにぴったり合う淑女のイメージも兼ね備えています。

     道端で出会った美男美女(澤田慎司&幸田尚子)および他のカップルのラブホでの熱々のアバンチュールを、ノリノリの激しい歌と踊りで見せていく場面では、私も音楽にノって体を動かしたくなりました。あからさまな性描写は相変わらず苦手な私ですが、美男美女がカッコよすぎてしびれた!
     ラブホカップルはすぐに結婚し、次々と生まれる赤ん坊の誕生を喜んだのもつかの間、子育てに忙殺されて、お互いに浮気を繰り広げる新婚夫婦たち。相手を変えていくことで、無数の男女による肉体関係の無限ループの闇が深まっていきました。

     やがて人間たちは記憶の中の旋律を求め、劇団の過去作品で使われた楽曲がメドレー形式で歌われていきます。深井さんの恋人(日髙啓介)の過去の回想でありながら、同時に、劇団員が積み重ねてきた過去公演を振り返ることにもなり、演劇ならではの多重構造が刺激的。そして名曲ぞろいです。俳優が上手奥に置かれた巨大な耳の穴から出入りすることで、脳の中の深層意識への旅、身体の神秘の探究など、奥深い想像をふくらますことができました。

     自分のコンセプト・アルバムを演奏してきた自称ミュージシャン(日髙啓介)は、恋人(深井順子)を置いて一人旅に出ます。大学時代の一人旅と同じく、無邪気な子供みたいに心がはしゃいでいる様子。ところが宿屋の女将さん(伊藤昌子)との熱い一夜を経た翌日、山中で足をすべらせて転落してしまいます。誰にも見つけてもらえないであろう暗闇で一人、「おっぱい好きを卒業し、今はお尻の方が好き」というたわいない歌を作って歌う日髙さん。幼少期から全然成長していないことが露呈し(笑)、彼はそのまま死んでしまった・・・と匂わせて終幕。

     あっけない、みっともない最期でした。人生はほんのひとときの夢で、人間は誰でも死ぬまで子供のままなのでしょう。それを自分にも他人にも認めて、赦した時に、人間は大人になっているのではないかしら。糸井さんは立派な大人の男性だと思いました。
  • 満足度★★★

    カネゴンに爆笑
    とてもカワイイ作品です。
    当パンにがっつり系と書いてあるけど、脳みそを揺さぶられる妙な感じがなくて残念。
    意味不明な面白さが影を潜め分かりやすい面白さになっていました。
    笑いも多く、初羽衣でも楽しめると思います。

    遅めに会場に入ったら通されたのが桟敷席でお尻が痛くて参りました。
    数センチ目の前で妙ージカルが行われるため足も伸ばせず痛みとの戦い。
    これがなければもっと集中して見られたのにな。
    通路の補助席にしてもらえばよかった。

    前作が☆4、今作は☆3。
    「甘え子ちゃん太郎」は衝撃的で理解できないまま終わり、何度も何度も思い返し、今でも思い出すくらい。
    半年経ち☆2.5から☆4まで成長しました。
    この作品も伸びしろがあると感じました。

    ネタバレBOX

    男子中学生の思春期がメイン?
    金子さんの初体験のソワソワ感が面白すぎて大爆笑!美声も最高!

    高橋名人の冒険は声が聞き取りにくかった。汗っかきのくだりは笑った。
    澤田くんとクロムの幸田さん素敵でした。あの歌、歌詞カードにないんですね。
    ラブホチャペルの場面は長かったなー。すべてのカップルやるまで終わらないと知っていても長かった。その後の浮気のシーンも長かった。あのあたりで見ているほうも疲れが出てきました。

    昌子!昌子良かったよ!おかみ!昌子!次回も期待してます。
    深井さんはキュートだなー。頬を撫でてくれてありがとうございます!

    耳かきのシーンで地震が。会場から緊急地震速報が何台か。
    電源切っていても鳴るもの?電源オートオンになるの?鳴っても出て行かないんだし電源から切って欲しいです。
  • 満足度★★★★★

    きゅん!とくるにとどまらず
    シーンたちから
    瞬時のおもしろさと、
    胸に染み入広がる感覚が
    溢れるようにやってくる
    踏み込みと下世話さと洗練をもった印象が重なりあって
    時間を忘れて取り込まれる。

    初日を観て、
    その引き込み力に抗しきれず4日目を再見。
    2度目でも飽きることなどまったくなく
    むしろ、さらに浸りたいような魅力を感じました。

    ネタバレBOX

    冒頭のシーンの役者達の登場から
    いきなり舞台に引き込まれる。
    誕生の表現、
    包み込むような歌声に負けない
    動きやフォーメーションの広がり。
    さらには、
    女性たちの母性の密度にしっかりと閉じ込められて・・・。

    そこからの展開にも、
    ぐいぐいと引き寄せられていきます。
    ギターとの出会いや、
    少年のころの、
    夏休みの自由研究の素敵なうすっぺらさも、
    初めての体験のビビッドさも、
    幾重にも色をもって、
    切っ先を束ねられたり、表現のベクトルを一様に梳かれたりせず、
    観る側の内側にあるさまざまな感覚を揺らしてくれる。
    しばしば下世話であけすけな表現たちなのに、
    そのうぶさや、とても自然な想いの交わりが
    観る側に瑞々しい感覚を与えてくれて・・・。
    気恥ずかしくなったり、苦笑もするのですが、
    一方でまっすぐに胸がきゅんとなる。

    中盤から後半の、
    大人の男女の表現には
    前半とまた違った色合いでの、
    圧倒的な洗練があって。
    一組の男女が出会い夫婦として歩みはじめる姿が
    幾重にも重ねられる他の男女たちの刹那とともに
    編みあがっていくのですが、
    場のスピード感や、
    運命的な刹那の昂揚や、
    ほんの少し滑稽さをブレンドした昂揚のルーティンに
    単にシチュエーションを語るにとどまらず
    その感覚を、繰り返しのなかで研ぎ上げ、
    普遍と個のバリエーションの広がりに昇華させていく力があって。
    役者それぞれの表現の切れとノリ、
    編み上げる密度、
    それらが、出会い、歩み始める男女の運命感やときめきを
    しなやかに観る側に流し込んでいくのです。

    で、その刹那が秀逸だからこそ、
    さらに先に描かれる、
    夫と妻の浮気心のときめきや夫婦生活の懈怠の
    洒脱さやウィットにも
    がっちり掴まれて・・・。
    後ろめたい楽しさのようなものに
    場の空気が染まり、
    なにか、人生のちょっとインモラルな踏み外しの
    豊かさが際立って映える。

    ラスト近くの
    したたかにデフォルメされた一人旅の宿での
    一夜の風情も、なんともいえず可笑しいのですが、
    でも、そのシーンから満たされる
    観る側の心のパーツがあって
    淡いペーソスに浸されてしまうのです。

    エンディングの訪れ方はどこか淡白なのですが、
    だからこそ、一呼吸おいて
    作品全体とともに、
    人が生まれ、いろいろに感じ暮らし去っていく
    その質感を感じることができて。
    観終わって、拍手をしながら、
    シーンたちのニュアンスの重なりからやってくる
    生きることの、どこかルーズで、ふくよかて、
    でもちょっぴりビターな質感に
    浸りこんでおりました。

    作品を観始めたときには
    どこかヘタウマ的なテイストを感じたりもするのだけれど、
    観る側の感覚が
    舞台を描く作り手の筆先になじんでくるにしたがって、
    個々のシーンや刹那が、
    細かく深く描きこまれていることに思い当たる。
    具象であっても、デフォルメされたものであっても
    表層的な表現のそろえ方や整合だけに囚われない
    コアのニュアンスをそのままに舞台におくような画法には、
    絵面のピースだけではなく、
    1作品全体として包み込むように観る側を
    作り手の世界に取り込む力があって。
    さらには、舞台美術や振り付けにも
    描くもの膨らませるためのぞくっとくるようなセンスを感じる。
    人によって、多少好みは分かれるかもしれませんが、
    私的には超はまりもの。

    何度でもその世界にはまり込みたくなるような
    作品の魅力にがっつりとつかまってしまいました。
  • 満足度★★★★

    水蒸気むんむん
    二日続けて音楽劇、一つはミュージカル、もう一つは妙ージカル。別に妙とは思いませんでしたが。

    ネタバレBOX

    中学生の時から、恋愛、結婚、浮気もあったよ、そして一区切りの作曲の旅に出掛けて崖から落ちて死ぬまでの、音楽好きでおっぱい好きの男の恋愛的な出来事を中心とした一生の話。

    明るい楽曲が主で、全体を楽しくしていました。6組の男女が恋してラブホに行って親しくなって結婚の挨拶をするようなときに使われたラップ風の曲も良かったです。

    歌と踊りで熱気に溢れ、舞台は水蒸気が充満しているように感じられました。

    主宰者の客いじりみたいなのもあって、最前列は少ーし要注意かも。それにしても女性陣が濃いのが印象的でした。
  • 満足度★★★

    魅力的な暑苦しさ
    12人がこまばアゴラ劇場を所狭しと歌って踊るミュージカル作品で、熱量の高いパフォーマンスに圧倒されました。

    意外な場所から赤ちゃんに扮した役者達が現れて始まり、それほど特別でもない人の半生が下ネタ多目でコミカルに描かれていました。ただ馬鹿馬鹿しいだけではなく、所々にノスタルジックな趣きが感じられました。

    一般的にイメージされる演劇の「ダサさ」を洗練化によって消そうとするのではなく、それを過度に強調することによって飽和状態にし、逆にダサさを感じさせなくする演出が興味深かったです。
    ただし、このような作風で120分の上演時間は少し長く感じられ、100分程度が適切だと思いました。

    デフォルメが強調された演技に最初は違和感があったのですが、楽しそうに演じているのを観ていると次第に引き込まれて、どの役者も魅力的に感じられました。
    特に西田夏奈子さんと金子岳憲さんのふっ切れた演技と上手な歌のギャップが良かったです。

    フォークやテクノ、昭和歌謡曲など、様々なスタイルの音楽がキャッチーで良かったです。歌とカラオケの音量のバランスが絶妙で、迫力がありながらも歌詞が聞き取り易かったです。
    ソロかユニゾンの部分が多く、もっとハモりや掛け合いも聴かせて欲しかったです。

  • 満足度★★★

    若干の肩すかし・・・?
    面白くはあったんだけど、いつもの「羽衣」を期待していくと失敗、かなあ・・・。

    糸井幸之介さんの紡ぐ言葉の美しさというかうまみのようなものは、今回は相当薄味。
    歌や踊りの分量も抑え目で、(自分が羽衣作品の魅力だと思うところの)役者さんの身体を酷使することによる「きしみ」によって、言葉が「刺さってくる」ような感覚も少なかったのは残念。

    今回多かった役者さんのラフ気味な芝居は、一長一短。
    笑えたところは笑えたんだけど、締めるところはもっと多くてもよかったのではないかと。
    クロムの幸田さんも、あまり持ち味を発揮できていなかったような印象。
    金子さんの歌、日高さんのギターは面白かった。

    全体的に本作は糸井さんの私小説(+愚痴?)である、と自分は受け取りました。
    今回(敢えて?)こういう作品を作ったことに意味を感じられるような、そんな次回作を期待。

    ネタバレBOX

    過去の楽曲をああいう感じに使われると、この先、羽衣の作品をどう受け取っていいのか、よくわからなくなってきちゃうような・・・

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