実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/10/04 (金)
おぉこの不条理の世界感!!そして誰も…
恐ろしくも可笑しく。
今の政治家たちを見ているようで哀しくもある。
でも人間って…を考えさせる。
さすが別役実作品。演出も良かった。
安藤瞳さんのナース姿に釘付けになってました。
実演鑑賞
満足度★★★★
別役作品の中でも骨の太い戯曲、との10年前テアトル・エコー公演での印象は変わらず、やはり名作。
演じる俳優によって、とりわけ二人の騎士役の風情で、舞台風景が変わる、役者本位の作品であるのは別役実戯曲の特徴でもあり、氏のかねて主張する「演劇的」演劇とは、10年前の舞台と二つを見比べて実感する所だ。
とある村を二人の騎士が(申し合わせた訳でなく)訪れた事の「意味」(理由、ではなく)が分かるのは劇の終盤である。別役一流の「会話がもたらす転倒」が事態を動かす動力としてでなく、結語となっている点で特異な作品でもある。それだけに結末には震撼とさせられる。
満場の拍手は自分も頷ける所で☆五つやって良い出来だったが、自分にとって別役作品は「衝撃的」がスタンダードであるので、点は渋くなる。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/09/28 (土) 14:00
座席1階
別役実の著名な作品。いかにも別役作品という簡素な舞台美術と演出がスタンダードのような気もしていたが、青年座は違った。吉祥寺シアターの天井までの高さを有効活用し、2階部分を舞台の袖に設けてドラムなど効果音奏者を配置した。これがいかにも効果的。臨場感を盛り上げ、別役劇に新たな彩りを添えた。
二人の騎士を演じたベテランの山路和弘と山本龍二はさすがの安定感。新劇の各劇団女性俳優がユニットを組んだオンナナのメンバーである安藤瞳の看護師役は光っていた。この人、こんなに大きく目を丸くすることができるんだと驚いてしまった。
別役作品はなかなか縁遠い側面もあるかもしれないが、この舞台はとても分かりやすい作りで、作品のメッセージもよく伝わっていたと思う。近年ではPカンパニーがこの戯曲を扱っていたが、客席を面白がらせるマインドがあふれているという点では、青年座に軍配かな。
食わず嫌いで別役を見ない人に、是非お勧め。