トンマッコルへようこそ 公演情報 トンマッコルへようこそ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★★

    泣かされました!
    ツイッターなどで大号泣!

    などと賞されていたので、泣かんぞと心に決め挑むも負ける。

    ・・・・泣かされてしまった。




    しかし、

    振り切ったものではなかった。




    最近、僕はおかしい。

    以前なら、良かった!という一言で終わってしまいそうな作品に、

    まだ何だかんだと付け加えている。

    そうだ。

    泣いてしまっていた。

    しかし、僕はそれならもっともっと号泣したかった。

    その力があった。

    なのに、

    何かのセーフティがかかっていた。




    それは明らかな意図なのか、それは分からないのだが、

    僕はその気持ちに囚われている。










    頭の弱い娘を持つ村長。

    そこに逃げ込んでくる、人民軍、韓国軍、連合軍の三つ巴から村人とのやり取り。

    その流れがとても上質な映画を観ているように感じた。




    主演はあの仮面ライダー響鬼でも抜群の人気を誇る、斬鬼(ザンキ)さん、松田賢二さんである!

    普通のシーンでも目で追ってしまうほど僕はファンだ。

  • 満足度★★★★

    戦争って?
    日韓演劇フェスティバルの一作品。戦争を知らない村の話。演出は東賢司、出演のほとんどが劇団桟敷童子。でもまた客演の方々も良かった。ラストにも感激。涙がつーっとこぼれてしまいました。戦争は良くないですよね。

    ネタバレBOX

    個人的に写真をとるときの掛け声「キムチ!」が気に入らない。地名だけ韓国で日本の話みたいに見えるとこが、桟敷らしさでもありなんか物足りなかった。舞台装置は圧巻でした。
  • 満足度★★★★★

    いつもの劇団桟敷童子とは少々趣は異なるが、人の「陰」に、何かを見せてきた桟敷童子ならではの、「善なる物語」
    太陽の下の「善なる命」に笑い、泣けた。
    韓国の戯曲(映画にもなった)『トンマッコルへようこそ』を上演。
    演出を、 劇団桟敷童子の東憲司さんがやることは、チラシ等で知っていたので、一応マークしておいたのだが、後々、劇団桟敷童子の面々が大挙出演するだけでなく、「劇団桟敷童子」という劇団名まで出てきたので、慌ててチケットを入手しした。

    ネタバレBOX

    物語は、ある男のモノローグから始まる。
    それは自分の父が持っていた不可解な写真の謎を解き明かそうというものだ。
    その写真には、当時朝鮮戦争(台詞では「韓国戦争」と言っていたと思う。韓国のシナリオだから)の真っ最中なはずなのに、子どもの頃の父親と村人たちに、戦っているはずの、北の兵士、南の兵士、そしてアメリカ人までが楽しげに写っていたのだ。

    男の父の話をもとに物語が進んでいく。

    劇団桟敷童子の舞台なのだが、いつものアングラ度は低い。
    いつもは、濃すぎるキャラクターで満載なのだが、それもない。

    いつもの劇団桟敷童子に比べれば、淡々とした台詞劇。
    ーもちろん、それでも盛り上がるところは、過剰なほどの情緒を携えて、観客をグッとつかんでくる。

    そこが劇団桟敷童子なのだ。

    いつもならば、「陰」が舞台の上を支配しているのだが、ここにば「太陽」のイメージしかない。貧しいながらも食は満ち足りているし、人情だってある。人に施すことは当然であり、見返りを求めない。
    「善」の塊があり、それが燦然と輝き、そうでない者たちの心は洗われ、帰依していく、という感じ。

    無垢な村人に心を通わせていく兵士たち、という構造は、確かに甘々かもしれないのだが、「生身の人間たち」が、「顔を見合って話をする」ことの大切さを、改めて見せるということなのだ。
    人の持つ背中が、垣間見えるような、役者たちが演じることで、あり得ないファンタジーの世界が立ち上がってくる。
    人の「陰」に、何かを見せてきた桟敷童子ならではの、「善なる物語」であった。
    だからこそ、太陽の下の「善なる命」に笑い、泣けたのだ。

    途中で、劇中の登場人物が、物語を語る男に話し掛けてくるというような、メタで不思議なシーンもあったりする。

    また、セットも劇団桟敷童子風のスペクタクルはないものの、手際といい、よくできてるなぁ、と思う。
    できれば、桟敷童子なのだから、(シナリオになくても)ラストにひと花、何か欲しかったというのは、本音である。例えば、写真の背景とか。爆撃のシーンとか。

    ラストはオープニングの写真に集約されていき、涙、涙となった。
    正直、オープニングの写真のシーンから、すでに泣きそうになっていたのだが。
    どうもほかの観客は、一部の方を除きそうでもなかったようだ。

    「独立軍」や「徴用」という、第2次世界大戦での日本との関係をちらりと顔を出す。「徴用」で初めて船に乗ったので、この村ではないよその国に行ってみたかった、という台詞は、明るいだけに、とても重い。

    役者はさすがにみんなうまい。桟敷童子的な「画」になる舞台がいつもそこにある。

    「村人」という設定なのだから、村人は、桟敷童子お得意の九州の方言でもよかったのかな、とも思ったり。

    そういえば、受付で外山博美さんがやけに大きなマスクをしていたので、やっぱり乾燥は喉の大敵だな、と思っていたら、舞台の上に現れた姿を見て納得。あのままじゃ受付無理だなと(笑)。

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