息子 公演情報 息子」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-7件 / 7件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    幻想的な舞台でした。途中から「息子」だと解る仕掛けになっており、そのタイムラグが深い親子の情を表現していました。演奏舞台さんは、古典ものの方が演技力に鋭さが出るような気がします。

  • 実演鑑賞

    良かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    前回まで拝見していたオリジナル作品とは少し違い、既にある名作を本団体さんのテイストで見せてくれて良かったです。お話の内容はわかっていても、演出演技、そして演奏が加わって違う楽しみがありました。ラストの歌もよかったです。1時間弱の時間なのにそれなりに長く、でも長すぎず、不思議な時間感覚でもありました。生演奏とお芝居良いですね。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    真冬の番小屋、雪が降っているような照明だからか外はうだるような暑い日だったのに寒いくらいに感じた。
    50分ほどなのにもっと長く感じる位充実した内容で良かったです。
    いつもですが、受付の方がとても丁寧な対応をしてくれるので気持ちよく帰宅できました。

    ネタバレBOX

    息子の顔がわからないのは苦労したから人相が変わってしまったのか。
    本当に息子なのか・・・はっきりとさせないのがまた良かったです。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     名作戯曲上演シリーズと銘打った公演のうち、今回は小山内 薫作の「息子」を上演。演出は池田 純美さん。登場人物は火の番をしている老人に鈴木浩二さん、捕吏にシンセサイザーの演奏も手掛ける浅井星太郎さん、若い男・金次郎に森田隆義さんの3名。時は江戸、季節は冬。雪の降る寒い夜。華4つ☆

    ネタバレBOX


     板上やや下手には半畳程の畳が腰掛けの位置に据えられている。その畳の前に炭を埋けた火鉢。場面によって火の番と書かれた障子が火鉢の下手に置かれたり、上手に置かれたりする。上演開始前及び終演後舞台の上には降り注ぐ雪模様が映像及び雪籠を同時に用いて表現され背景に生演奏が入るので情感たっぷりだ。
     ところで今作上演は可成り難易度が高い。というのも時代背景や幕府の無宿者対策は可成り酷いものであったから、その事情を知らずに観ても金次郎の運・不運に関する言い訳の意味する処を大方の観客は理解することができないであろうからである。まあ、本質を見抜く目を持っている者であればこの傾向は現在でも変わることが無かったようであることが明々白々ではあり、所謂お上は下々を支配するのが大好きと見え訳も分からぬエリート意識をかさに着て庶民に対して実に冷淡な態度を取り続けている事実を観れば自ずと知れる処ではあるが。
     例えば渡世人の一宿一飯の恩義という言葉も戦国時代が終わり太平の世が来て尚人口の大部分を占めた農民の土地所有は長子相続に限られ他は渡世人になるか、職人になるかの選択が殆ど総てであった。而も無宿人に対する取り締まりは苛酷を極めたから季節や地方によっては一宿一飯はそれこそ大袈裟で無く命の存続に直接関わる大事で在り得たという状況が想像できる訳だ。今作の歴史的背景は一切語られていないから、小山内 薫が、私の想像する通りに状況を設定していたか否かは不明であるが、また金次郎は商人を目指して西へ行ったのであるから事情は異なるのかも知れないが、浪速商人と堺商人の質的差なども今作の背景に大きく関わっているかも知れない。何れにせよ、当時の世相、社会構造や制度を良く調べなければ、まともに今作を上演する為の準備すら難しい作品だとは感じる。而も良い役者というのは、先ず己をきちんと生きている者をいう。即ち自らを弁えている者であるということだ。これが中々難しいことなのだ。ソクラテス流に言えば汝自身を知る、という酷く難しい哲理である。これができて初めて役を演じても自然に見え、最も芝居で難しい間の取り方もまさしく自然な間として採ることができる。今回、火の番をしている老人と岡っ引き役のベテランお二人は流石にこれが出来ているが金次郎役はご本人の実年齢は兎も角、役の上では19の歳に江戸を発ち9年後に戻っている訳だから現在の満年齢で謂えば27歳。この年齢で己を知ることは至難の業である。この点間の取り方がやや不自然であったように思う。無論、沢山の嘘を吐いてもいる訳だから心理的な揺れも微妙に出さねばならず難しい役ではあるが、この点を克服できたなら更に良い作品になったと思われる。
     以上自分の感じたことを述べたが、この劇団の凄さはこんなに難しい作品に果敢にチャレンジし僅かな瑕疵は在るにせよ作品の奥深さや小山内 薫が描きたかったことは、キチンと観客に伝えるだけの作品にしている点にある。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い、珠玉作。
    「歌舞伎・近代劇の双方の性格をもつ戯曲」らしいが、それだけに表現が難しいと思う。公演は 戯曲の魅力を引き出すため、演出(池田純美サン)は勿論 照明や音楽といった技術、確かな演技、その相乗効果を最大限に活かしている。

    物語は幕末の江戸、冬の夜中という設定。盛夏、汗を拭きふき会場に入ると、そこは一瞬にして真冬の風景/情景、雪が深々と降りしきる。上演前から抒情的な雰囲気に包まれる。
    (上演時間50分)

    ネタバレBOX

    舞台美術は、角材を柱に見立て 火の番小屋(障子戸に「火の番」の文字)の外観を作り、土間に火鉢、奥は板敷きで 上手に行李や道具入れ、下手に薪 小枝や行燈が置かれている。上演前から映像照明を用いて降りしきる雪景色、そして物語が始まると紙雪が舞う。薄暗い番小屋内、奥の行燈の灯りと火鉢の種火が実に美しい。

    物語は、火の番小屋に老爺(鈴木浩二サン)、そこへ捕吏(浅井星太郎サン)がやって来て、老爺を揶揄って また探索に出る。捕吏と入れ替わりに金次郎(森田隆義サン)が来る。寒さに難渋している様子を見て老爺は火(鉢)にあたるように言う。老爺には9年前に上方へ出て行った息子(当時19歳)がおり、金次郎の年格好は息子と似ているが、素性は良くなさそう。火をはさんで、世間話など他愛のない会話を交わすが、そのうち金次郎が、老爺やその連れ合い(老婆)、近所の娘のことを聞く。一方 老爺は上方で住んでいた場所や仕事を聞く。

    終盤 また捕吏が番小屋へ入ってくるが、その時 金次郎は手拭いで頬っ被りし顔を隠す。2人は顔見知りなのでは…そして捕吏が金次郎を追う。遠く近く呼子が聞こえる。捕吏を振り切って逃げる金次郎。実の親であれば逃げ切ってほしいと願うが…。 言わずもがな、親子の切ない気持ちが通じ合うようだ。
    台詞には一言もないが、父親と息子という情が自然と絡み合う。勿論 観客の気持ちの中に そう思わせる演技力ー感情表現が見事。本当に父親と息子か、その真偽をはっきりさせないところが妙。そして何故、老爺の息子が上方へ行くことになったのかが謎。親子の真偽と出奔のような謎、更に捕縛されたかどうか、その事実を明らかにせず観客の想像力に委ねているところが古典らしい(奥ゆかしい?)。

    少し気になるのは、メインテーマが親子の情ならば、今では成人に当たる19歳の息子、たとえ9年経っていても見間違える、または声を忘れるだろうか。例え 落ちぶれて顔付きが違ってもだ。
    江戸時代 深夜という暗がり、行燈の明かりに背を向けており 顔は影になっていたのか。雪景色、その雪明りである程度 判別出来るのでは。始めから2人が親子と知っていて、明かせない事情があったのか、本当に分からなかったのか。公演では後者のような描き方(戯曲も同様か)。金次郎は、極寒の闇夜に乗じて父(老爺)に会いに、しかし傍に寄って 火鉢の火や行燈に照らされるのは避けたい。そんな もどかしく 切ない気持ちがあったのでは、と想像してしまう。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    生演奏BGM付きの芝居
    音楽と芝居と舞台美術が合っていて良かった。アトリエ公演のような狭い空間だが、芝居や音楽を大切にされているのが良くわかった。私の好みの芝居ではなかったが、いろんな可能性が見えて面白かったです

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