映像鑑賞
満足度★★★★
見逃した気になる公演を配信で観る事ができた。2チームとも観たくなったがここは我慢。(セット割などあれば観たに違いないが・・)
先日のあやめ十八番からの、これ。散々観た「楽屋」だが久々の観劇になった。
最近できた小屋なのか、狭い独特な空間が一つの(借景に近い)趣向になるのが「楽屋」。今回のは主宰の本田由乃本人も出演し、演出をやる。あやめの意想外の作りと比べて、でなくても作りとしてはオーソドックス。ただ音楽のチョイスや各場面の処理は演出者の創意発想のありかを感じさせる。のであるが、ラストを最高潮で締め、幽霊が人間的であろうとする程悲哀というか惨めさが増す結果というのは正解なのだろうか・・。
あやめ十八番が「捨てた」ラストの感慨(おかしいね、チャンチャン、で終わってるし)を欲するのは人情。自分もそこで人生を感じたい。役をもらえなかった女優という存在に何を仮託するのか、という所だろうか。女優である事を相対化できないまだ現役の(つまり生きてる)存在が、死んで霊になった事である種の俯瞰というか、己の命のみならず他者の生も視野に入れた「人間観」を、たまたま与えられた死後の時間においてどうアウトプットするか・・逆に生者へのオマージュを営みとする彼女らであっても良いのでは・・。どこかで世界と繋がり、彼女らが世界を癒す側である事を彼女らが自覚する事なく為している、そんな光景が「楽屋」の光景なのではないか。
うまく言葉化できないが、、あれこれを考えた。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/26 (金) 14:00
初見のユニット。💋チームを観た。定番の戯曲だが、とても面白い舞台だった。80分。
ユニットとしては初見だが、傳田圭菜は10年くらい観てるし、寺田・本山もProjectNyxやPSYCHOSISで観てる。戯曲も何度も観てるのだが、観る度に印象が違い、演者や演出で変わるものだとは思っていたが、数多く観た中でも1・2を争う面白さだったと思う。多くは女優A(寺田)・B(本山)のやり取りに重点を置くことが多いと思うが、本作ではC(傳田)・D(天宮)のやり取りが力が入る。こんなに攻撃的なDは初めて。事件後のCの独白の迫力も凄い。全体にテンポよく演じられ、早く過ぎる印象が心地好い。初めて来た劇場で、本当にここでいいのか、と思って階段を上っていくとある、そんな劇場だった。近接感が強い。