さよなら また逢う日まで 公演情報 さよなら また逢う日まで」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
21-25件 / 25件中
  • 満足度★★★★★

    かっこいい
    天井の高い、廃墟(工場?)のようなセット。
    スーツ姿の男女。
    音楽も、すべてがかっこよかった。

    青木の胡散臭さ、佐々木の気持ち悪さ、大久保のウザさとか、みんな上手い。
    最後までドキドキしながら観ました。

    ネタバレBOX

    犯罪を犯すグループにしては詰めが甘い、とういうか楽観的過ぎる気が。
    あれだけ死体が転がっていたら…。
  • 満足度★★★★★

    人間くさくて魅力的
    当日券、もしくは当日引き換えの長い行列のためだろうか、なかなか始まらなかったのだが、開演した途端に世界観に引き込まれる。セット、音楽、ストーリー、演出・・・どれも決して斬新という訳ではないが、非常に小洒落ていて小気味よく、人間味あふれる魅力的な悪者を演じる俳優・女優陣の好演とともに素晴らしい相乗効果を生んでいて秀逸な舞台でした。3日間、計4回公演だけとはもったいなさすぎる。

    ネタバレBOX

    ブラジルらしい緩さのバランスも含め、緻密に作り上げられていただけに、ラストシーンの小さなアクシデントは少々痛恨。
  • 満足度★★★★

    バランス良い娯楽作
    服役終えた男、かつての仲間達に裏切り者は誰か、終盤の千葉と佐々木のやり取りはカッコ良かった。大久保の会話はほんとイラッとしてうざいw!この作品は苦笑系というより、娯楽作だと思う。面白かった。

    ネタバレBOX

    刺の無い小さい悪といった感じの伊藤や長谷川。疑われたままの森。結構かわいそうなんじゃないかの矢野。最後になんかやってくれるんじゃ無いかと予想したけどウザイだけで終った大久保。
    宮下はカワイイ感じで頭の切れる女っていうイメージは湧かなかった。

    オールディズの音楽がいいアクセントになってた。

    あと、汚物系の件で笑わせるのは少し疑問に感じた。そこらへん手短にしても充分だと思う。
  • 満足度★★★★★

    初ブラジル
    苦笑系とあるが、堂々ハードボイルドであり一級の娯楽作だった。
    不良性感度の高い中川智明と櫻井智也が抜群。
    久しぶりにいいカーテンコールの拍手を聞いた。

    ネタバレBOX

    奥田ワレタは大ファンだけど、今回のファムファタール役にはちょっと弱い。
    ラストは女を撃つ方が好みだな。
    アルトマンのロンググッドバイになっちゃうけど。
  • 満足度★★★★★

    なれの果て
    当日券が売れまくり、結局薬局、紀伊国屋ホールを満席とさせてしまうブラジルはあっぱれ!
    指をパチンッ!と鳴らしての始まりがカッコイイ。全員が黒いスーツを身に纏い、これから始る物語がヨーロッパのどこかで紳士が犯罪を犯すさまを想像させる。また導入音楽もいい。さらに彼らのアジトが廃校跡のような風景も、一枚の絵画を観ているような雰囲気で美しい。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    物語は、強盗に失敗し、ひとりで罪を被った男が、4年の服役を終え、出所してきた。男は服役中もかつての仲間を庇い決して仲間の名前を吐かなかったのだった。男は、昔の仲間と新しいメンバーを集め、新たに現金強奪計画を実行しようとする。メンバーは全部で9人。現金は7億だ。

    劇中、一人分の分け前は7000万という行があったが、ワタクシはどう考えても7億を9人で割ると7000万なはずがなく、何となく解せなかったが、数字に関する何か重要なセリフを聞き逃したのだろうか?

    この9人のメンバーの中に、女2人が加わっていた。4年前に銃で撃たれて大怪我をした宮下と、オトコマエのカッコイイ女・矢野だった。完全犯罪を行う場合、女は不必要なのだが、ここでも宮下に特別な感情を抱く男たちが宮下の犠牲になってしまうのだから、なんともやりきれないのだ。

    前半はナンセンスコメディをちらほら魅せながらも登場人物の絶妙な会話で観客を引っ張る。後半にかけて、7億の大枚を無事、アジトに運んだ場面で、長谷川が何者かに銃で頭を撃たれ殺されてから、アジトでの人間関係が崩れ、全員が誰かの裏切り行為に過剰に敏感になり始め、疑心暗鬼に陥ってしまう。千葉の「仲間を信じろ」という説得も耳に入らず、やがて仲間を信じることが出来ずに、争いの中、一人ずつ殺されてしまうのだ。

    しかし、終盤で宮下が男たちの裏で糸を操り、7億の現金を我が物にしようと企んでいたことがバレてしまうのだった。何の躊躇いもなく伊藤と佐々木を殺す宮下。最後の生き残りの千葉は「仲間なのになぜ殺した!」と叫び宮下を殺そうとするも、「仲間なんていない。金としがらみと憎しみで繋がっていただけ」と吐く。これを聞いた千葉は自分の頭に一発の弾丸を見舞う。

    「これが永遠の別れだとしても、さよならは言わない。また逢う日まで」は8人の死んだ輩への賛美歌だろう。男たちは金じゃないという理想を掲げ、一人生き残った宮下は現実的に7億の現金をせしめる。

    劇中、ブリックパックのキャッチボールがあったがこの演出が実にセンスいい。一人で罪を被った男とそれによって負い目を背負った仲間と、一人で怪我を負った女の生きざまを描写したような舞台だった。

    心から素晴らしい舞台だったと賞賛したい。


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