「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」 公演情報 「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    やっぱり!
    さすが!ベテランの吸引力に、すっかり、惹きこまれました。お二人の違う魅力を堪能できました。

    7月30日(土)座・高円寺にて、坂本長利さんの『土佐源治』公演されるそうです。

    ネタバレBOX

    《四畳半襖の下張り》・・・(外波山文明さん)
    主人公は足腰にガタがきている初老の男(外波山文明さん)取材できた記者に語る形での、一人芝居でした。
    遊び人だった主人公が、数えきれない女遊びの中で、忘れられない女(おそで)との、出合いと情を結んだ様を語る。
    酒を飲みながらの打ち明け話は、どんどんエスカレートして、かなり具体的な言葉、技、姿が出てくるので、発禁本になったという訳もわかる。
    だが舞台で外波山さん演じる主人公は、愛しい女おそでを想い、やんちゃな笑顔をみせたと思えば、元遊び人ならではの見解がみえたり、しかも元気になってしまう?のも笑?
    おそでと馴染みを重ね(って言葉も素敵と思いました)仕事も家も落ちぶれたが、愛しい妻と一緒!

    単なる下ネタに成り下がらないのは、流石!外波山さんならではと思いました。本で読んだら、途中で止めてるか?・・・あまり魅力は感じないと思う。


    《土佐源氏》・・・(坂本長利さん)
    土佐の橋の下に生きる、盲目の老人、元馬喰(牛馬売買人)の一代記。
    遊び、狂い、愛し生きる力、刹那さ、哀、人が持つ力を感じた作品でした。ろうそく、鈴の音、風音が活きていました。

    坂本長利さんは、3月に手術入院されてとは、思えませんでした。力強さと繊細さで、役者魂を感じました。



  • 満足度★★★★★

    一人芝居のイメージ一新!
    もう何というか、すごいもの観ました・・・・・。一人芝居って今まで役者さんのテンションの高さと情熱に終始押されっぱなし、という印象が強かったのですが、この二人のは公演回数が半端じゃないせいか、うまく力が抜け、非常に楽しめました。「四畳半襖の下張り」は手ぬぐいなんて巧く使って、落語の名人芸を見ているようだったなぁ。これ、猥褻裁判で有名になった本ですが、見事な一人芝居に仕上げてましたね。いかにも酒好きそうなおじさんが、どうやって芸者さんを感じさせたか、というお話なんですが、これがただの酒好き親父のエロ話じゃないところが(いや、エロ話なんですが)長く愛される所以ですね。「土佐源氏」は本物の「源氏物語」よりもはるかに「ものの哀れ」を感じました。たった一本のろうそくと牛の鈴の音で、これだけの世界を構築するなんて、すごすぎです・・・・・。以下はネタばれで。

    ネタバレBOX

    「四畳半襖の下張り」は、何というか、愛しい女との情交の話。もっというと、お惚気ですね。近所へ青物を貰いに行くという古女房を「気をつけるんだよ・・・」とやけに優しい目をして見送ると思ったら、やっぱり~。外波山氏、ばれてましたよ、この時点で。男性陣はその後の展開が気になったでしょうが、女はそうじゃない。ああ、この話はロマンスなんだな、とすぐ気がつきました。だから、どんなにエロティックなことを語っても愛嬌があり、喜びがあり、照れがある。これをどう捉えたら猥褻と言えるんだ?と思うほどです。いやあ、楽しかったなぁ。
    「土佐源氏」は人が一生に一度出会えるかどうか、というぐらいの恋の物語。元馬喰の乞食の昔語りの中で、真っ当な正業についている百姓衆への憧れや、馬喰という身分ゆえに恋の成就を望むべくもない男の悲哀が、台詞とともに震えるように鳴る牛の鈴の音で美しく表現され、限りなく悲しかったです。まるで、鈴の音が乞食の純な心根を表しているようだった。女は男のこういうところを敏感にキャッチしたんでしょうね。いやもう、すさまじい演技力でした。
    この二つのお芝居、いい組み合わせですね。同じ一人芝居でも演技のスタイルが全く違い、お芝居の楽しさを堪能できます。ぜひまたやって欲しいです。☆は七つ~!
  • 満足度★★★★★

    これを猥褻というなら、
    私の頭の中で考えていることが見えるのかと言いたい!(実際やらしいことを想像はしてるけどさ。)四畳半襖の下張り。初めて見、聞きました。見て聞くとなると書いてあること以上に想像が膨らむ。(ふ、ふ)土佐源氏も草食系とは無縁な時代の話。見ごたえのある2時間ちょっと2本立て。

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