あなたの部品 リライト 公演情報 あなたの部品 リライト」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
21-33件 / 33件中
  • 満足度★★★★

    木村キリコはいいですね
    役者さんの出はけからおもしろい、おもしろいというのは変だけど、この作品ではいいなぁ、と思った

  • 満足度★★★

    前作は観ていませんでした
    心のいびつさは、いくら身体を綺麗に出来ても治らないものなのか?
    テーマはメッセージ性が強く惹きつけられました。
    役者さん達の容姿なども充分に考慮し、独特な舞台セットで。
    演出も巧みに感じましたが、いろいろ懲りすぎてしまった感があり。
    雑みを感じた所がありました。

    ネタバレBOX

    もっーと観客にヒント与えて欲しかった。
    ちょっと科白がおぼろげでハッキリしなかったんだが。
    主人公の男を切ったのか、女を切ったのか?
    いちおう元は身体が女性で男性脳で、
    性転換して男性的な力などに憧れて、
    ハイパワーの新型義手とかに積極的になってる。
    ってことで良いのでしょうか?

    ちなみに手が取れました、つけましょうって・・。
    接合面のみの接着でハイパワー化は無理でしょう!
    X-MANのウルヴァリンみたく生体骨強化とかしないと。
    神経接合だって複雑だろうし、
    近未来レベルでは無いような気がするので、
    まったくの別世界の設定話とかに、それとなくするとかしなければ!
    とか思いましたが、細か過ぎますかねSFマニアは・・。

    いびつな人間しか愛せないと断言する科白は重くて響いたし。
    やっと自分で歩ける様になっての嬉しさが、
    目立つ赤いパンプスだったり、
    歌手さんの衣装が黒と原色のマフラーでカッコよかったり。
    狭い空間を上手に使った演出など、
    良いトコ多い分、先のSF設定などの雑みが気になってしまいました。

    うーむ600万ドルの男とか好きだった分、
    期待感がデカ過ぎたかしら?
    (バイオニックジェミーとかでも、
    ホント先の接合面話、気になってしょうがなかったんですよー
    まぁ、お話ですからウソとはわかるけど。なんですけど・・・・)
  • 満足度★★★★

    初北京蝶々でした。
    しかしながら黒澤さんらしい演出で、最初のうちは時間堂を観ているかのようでした。しかし噴出する「素」の人間・・・つまり、身体を欠損した障害者とその人に関わる健常者の生々しい感情と欲望に、これが北京蝶々なのか?とワクワク。次も外部劇団の演出家さんだそうですが、できれば100%北京蝶々の感性でお芝居を観てみたい。自分の心の欠損を埋めるかのように他人の義肢を作り続ける装具士役の酒巻さんの繊細さが素敵な余韻となりました。

  • 満足度★★★★

    おもしろい
    開場から既に義肢装具士役の方は舞台に。
    開演からほぼずっと役者さん全てが舞台上に・・・
    しかも話が進むに連れて・・・。

    「少し先の時間」のせいか、お話自体はどことなく現実感が薄い感じもしたけど、役者さんたちの存在感!
    タイトルコールが素敵でドキドキしました。
    歪みと、それゆえにできるかたち・・・。
    どれが正解なのかは分かりません。グルグルしてます。。。

    ネタバレBOX

    後方に控えている役者さんたち。はじめはそれぞれマネキンみたいなのに、終盤は絡み合っているような支えあっているような・・・。
    いろんな人たちの歪みの入り混じったお話でした。。。

    今回の「リライト」、終わり方が台本とだいぶ変わっているとの事でチラッと立ち読み→面白そうなので初演とリライト両方購入。。。
    週末はこれ読んで過ごそう。
    ・・・なんて事を書きながらご飯食べてたら、歯の詰め物がとれた!!
    詰め物もわたしの部品なのかしら?とりあえず歯医者さん行かなきゃ・・・。
  • 取り扱い注意!
    的なデリケートな部分を含むテーマを、気を使いながら丁寧に、かつ当たり障りのないものにはせず、しかもエンターテイメント性のあるモノに仕上げているという印象。障害者と呼ばれる人の体の補完の問題は、心の問題でもあること、そしてそれは障害のあるなしではなく、障害者ではない人にも実は同様に存在する共通の問題であるのだと考えさせられる。主人公である義肢装具士の真摯な姿勢が、全体を嫌味のない世界にしていた。

    ネタバレBOX

    劇中で使われたケータイ女性器(!?)のデキが、とても良かった……らしい(いや、私はそんなにじっくり見ていないので知りませんてば!)。
  • 満足度★★★

    なるほど
    スペースが無いのを逆手にとった出はけの演出手法は面白い。

  • 観劇
    20101216

  • 満足度★★★★

    コンプレックスの果てにあるものは…、
    男って何だろう? 女って何だろう?

    ネタバレBOX

    自由に動く義肢義足、皮膚までも補える近未来の話でした。予想していたよりももっと技術は進歩していました。

    ですから、手足を失っても、歩いたり物を持ったり普段の生活は支障なくできるし、望めば健常者よりもパワーアップした手足を装備することができるという何でもありの前提でした。

    戦えない自衛隊が戦場に行くという法的矛盾が背景にあり、砲火から逃げたことによって一人だけ生き残ったという事情もあり、両手両足を失った自衛官は戦場に戻ることを希望しています。

    技師の施術によって最新式の義肢義足を使って強烈な腕力と脚力を得ることができました。と言う訳で、この前提の近未来では、さして困難なことではありませんでした。皮肉なことは、義肢義足が発達しているのは戦争をする国であり、彼の義肢義足は彼の手足を奪った国の製品だったということです。

    性転換したり、他人の顔になりたいときにも、外見上全く支障ありません。技師は女性から男性に性転換した人であり、顔を人造皮膚で覆った歌手は偽物でした。

    非力な技師が自衛官に強力な義肢義足を付けたように、自分に無い物に対するコンプレックスがより過激さを求めてしまうという指摘は当たっています。

    私も顔を陥没させるくらいのパワーがあればと思うことがあるくらいですから。その一方で、パラリンピックに出場する選手は自分の体力に自信があって旧式の義足にこだわっているという具合です。

    不自由な足を切り取って義肢に変え自由に歩きたいと思う人もいれば、さらには、足が不自由でも自分の足のままでいたいという人もいます。

    身障者を見る側の思いも様々です。昔の纏足のようなことが好きな人もいたりして、フェチにも色々あるなと改めて驚きました。

    そして、登場する役者そのものがこのお芝居の部品のように扱われ、後方で固定されたように、時には団子状態のように配置されていたのが印象的でした。
  • 満足度★★★★

    書き換えること
    義肢製作者のアトリエを舞台に、障害者、戦争、性、アイデンティティなどのテーマを描いた作品でした。体の一部を人工物と交換する行為を通じてそれらのテーマをまとめ、物語としても予想外の展開で驚かさせてくれる脚本が素晴らしかったです。

    身体障害者を扱っていますが、安易に感動に持って行かず、ブラックジョーク的な台詞も沢山出てくるバランス感覚が良かったです。

    舞台袖もないルデコの狭い空間を逆手に取った、役者の出捌けの空間的な処理も、作品のモチーフや主人公の心情の表現に関係させていて効果的でした。

    BGMなし、照明も舞台全体の明暗の変化程度の簡素な設えでしたが、それが逆に作品にリアリティを与えていたと思います。

    はっきりと結論を提示せず、観客に倫理や差別について考えさせる作品でしたが、堅い感じではなくユーモアもあって楽しめました。

  • 満足度★★★★★

    脚本と演出のシナジー効果抜群!
    うまい構成の物語を、独特のリズム感ある演出で見せる。
    その2つのシナジー効果の中で、役者も活き活きしていた。

    ネタバレBOX

    リライトというタイトルは、単に前の脚本を書き換えたというだけでなく、リライトしたい、人の気持ちをも表していた。

    自分の身体に対する違和感や、障害、そして障害者を取り巻く人々の想い、さらにイデオロギーまでちょっと浸食しつつ、実は、やはり自分自身のことが中心にあるという感覚。

    自分=身体=心というバランスが、どこかが歪になっていることへの不安。
    その不安を技術で解決しようとするということも、また歪であったというようなスーリー展開。その中に美しい夫婦のエピソードを交えるあたりが憎いのだ。
    実に見事としか言いようがない。

    物語の構成が見事というのもあるが、演出の秀逸さもそこにはある。
    登場人物たちを、舞台の後ろに常に配し、まるで見本品のような佇まいだったり、融合したりというように、ストーリーに、より意味と幅を持たせる、まるで動く装置のように使う。
    さらに、独特のリズム感と、観客のはやる心をクールダウンさせ、さらに次への期待を持たせるような手拍子などや歌。

    ラスト前の畳み掛けのうまさは、とくに凄い。
    ル・デコという場所であり、登場人物たちが、常に舞台の後ろにいるという設定もうまく効いて、ぐいぐい来る。
    その走り出し方が見事。

    そして、ラストは歪みが大きくなり出して終わりではないところ、すべてを破壊し、混沌に落とし込むことも可能であったのにそうしなかったというところが、実にスマートで、物語の厚みを増していた。

    そして、役者がとても活き活きしていたのが印象的である。
    特に、ちょっと歪んできてからの、酒巻誉洋さん、金子久美さん、森田祐吏さん、木村キリコさんが印象に残った。
  • 満足度★★★★

    手作り感の圧倒
    初日を拝見。

    初演も観ているのですが
    「リライト」は看板でも誇張でもなく
    良い意味で
    似て非なる作品。
    でも、方向転換とかそういう感じではなく
    作品のコアにあるものが大きく間口を広げて
    豊かに表現されていくような感覚がありました。

    ネタバレBOX

    自分が持ち合わせているものや
    自分が求めるもの、
    あるいは捨て去りたいもの・・・・。
    そして、どこまでを自分と認識するかの、
    線引きの感覚。

    初演時は、それらが社会的な線引きや国家の概念に
    重ね合わされていた記憶があるのですが、
    今回はキャラクターたちそのものの感覚を
    紡ぎ合わせることによって
    それぞれののボーダーに対しての感覚が
    しなやかに表現されていました。

    その中に
    初演時に戯曲が内包していた作品のコアの部分が
    失なわれることなく「リライト」されていて・・・。

    それを成り立たせるための
    皮膚感覚に近い空気、
    細かい粒子に昇華したような感覚が
    役者たちによって醸し出され
    観る側に浸透していきます。

    どこか手造り感をもった質感が
    観客を包み込むように舞台に引き入れてくれる。
    役者たちの表情や台詞が
    そのまま入り込み
    キャラクターの
    感覚や温度として観る側に重なっていく。

    初演時にはひりひりとした物語の展開の中で浮かび上がっていた
    個々のキャラクターの感覚や既存のフレームへの喪失感が、
    ベクトルを翻して・・・。
    役者たちの身体から伝わってくるものが
    観る側に感覚として置かれ、
    それらはやがて組みあがり
    物語として観る側の内に形成されていくのです

    そこにはいままでの北京蝶々には
    ないテイストが残りました。
    でも、彼らがこれまでのものを捨てたという感じはまったくなく
    表現の間口がぞくっとくるほど大きく広がったように思えた。

    これまで内側に隠されていた
    彼らの力たちのいくつかが
    今回の演出家によって解放されたような感じ。
    作家にしても役者にしても
    鎖が一本はずれて、
    解放された力からやってくる広がりと豊かさが
    舞台上からしっかりと感じられました。

    単に舞台の前面にとどまらない、
    全体で作られていく空気に息を呑む。
    背景側のお芝居にも心を染められて・・・。
    物語が満ちたあとの、
    エンディングにつながるところに
    若干の空気の段差を感じたものの
    帰り道、置かれた感覚が消失することはありませんでした。

    間違いなく新しい力を得たであろう北京蝶々、
    次にはまた異なった演出家による舞台が予定されているとのこと、
    本当に楽しみになりました。







  • 満足度★★★

    全体と個々
    改訂再演、でも改訂前とは全く異なる作品との説明を受けましたが、改訂前は観ていないので先入観なしで観させていただきました。
    全編ほぼ出ずっぱりの西村役の役者さんによって、1本の芯が通った作品になっています。
    高度な義肢によって障害者の体と心を直すことを一種の美学とする男が、自分自身の歪な精神を映し出したかのような登場人物たちと相対し、やがて疑問を持つようになる。個々の登場人物たちの背景や痛みは描かれており、それが主人公の行動を無理なく引き出すことにはなっています。
    ただ、どの登場人物にしてもそのキャラクターの特異性から、感情移入がしやすいかという点については疑問符がつきます。

    ネタバレBOX

    二人の"上原"の描き方がわかりにくく、全体との絡め方がなんとも中途半端になってしまった感があり、残念です。時折垣間見えるシュールさが、物語全体のわかりやすさと乖離しているためか、その意図を汲み取ることができませんでした。
    あと、さすがに至近距離でお尻を見せられた観客は可哀想かと・・・
  • 満足度★★★★★

    よかった!
    前評判や口コミの良さもあって、期待していた通りでとても満足している。

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