満足度★★★
能「班女」を題材に
今回の「玉響に・・・」は有名すぎるお能の「班女」を題材として描いた作品だったからひじょうに興味はあった。「班女」は源氏物語の夕顔の恋と同じような純粋さがあって元々好きなネタだ。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★
ポッキー
香瑠鼓(かおるこ)というダンス振付家によるプロデュース公演。彼女のことを知ったのは、テレビで見た江崎グリコのお菓子ポッキーのCMで、忽那汐里(くつなしおり)というタレントの踊りがすごく気に入って、ネットのホームページをチェックしたのがきっかけ。
CMや映画など商業ベースで活躍しているという。コンテンポラリーダンスに比べると、この手の振付家の作品をステージで見ることは少ない。過去に思い浮かぶのは、劇団☆新感線で振付を担当している川崎悦子の公演くらい。たしか「LOVE CHAIN」というタイトルだった。
で、今回はポッキーのCMみたいなダンスを期待して見に行ったのだが、内容はそれとは相当かけはなれていた。多面性を感じさせる盛りだくさんな3部構成。
第一部は能の「班女」をベースにした、香瑠鼓の主演による、あくまでも和風テイストの舞踊劇。後半のトークでの解説によると、即興の部分もけっこうあったとのこと。
第二部は日本舞踊と現代舞踊のコラボレーションと題して、TheStylez(すたいるず)というデュオが出演した。花柳輔蔵は日舞、古賀崚暉はHIPHOP。日舞の振りはそれぞれが意味を帯びているし、ヒップホップにもマイムの要素があるので、意外とシンクロしやすいのかもしれない。初めて見たけど、これはかなり可笑しかった。
第三部は日替わりゲストを交えての即興ライブ。振付のほか、香瑠鼓は障害者を積極的に受け入れるバリアフリーワークショップというものにも力を入れていて、その独特のメソッドの一端がうかがえた。
商業ベースで活躍している賜物なのか、客席には小堺一機とウド鈴木の姿があり、第一部の終了後、二人は香瑠鼓に感想を求められ、苦しげに答えていた(笑)。