異邦人~エトランジェ~ 公演情報 異邦人~エトランジェ~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-6件 / 6件中
  • 満足度

    はてな?
    役者の演技が空回りしていた気がする。
    演出が効果的ではなかった。
    色々言えると思うけど、正直、僕には分からなかったです。

  • 満足度★★★★

    出来ればロングランで
    出来ればロングランで、もう一度観たかった。残念。
    前半の斬新なゾクゾクする演出に比べ終盤は極めてオーソドックス。
    陰陽つけたような印象

  • 満足度★★★★

    象徴的な絵が印象に残った
    原作通りであり、視覚的にも天幕など印象的に用いており。
    主人公の生き方さながらに、一歩引いて舞台を感じることができた。
    白色で統一された舞台が、場面変化にうまく溶け込んでいる感を受けた。

    ネタバレBOX

    主人公の自室からの窓辺にたたずむBGM(効果音)を、
    肉声で行うとは・・。 見事でした。
    ミュージカル風な作りなところも、違和感無く受け入れられました。
    あと演出家の仕事でしょうか?
    主人公の服の交換、変化の仕方。
    すっごく上手でした! それを役上サラリとこなす役者さんもすごい!!
    小説として完成されているものを、
    他人の頭を通して、舞台という視覚で見れるのは。
    すごく感動があります。 素敵な時間ありがとうございました。
  • 満足度★★★★

    素敵でした!
    ■2009/09/16 19:30開演 2時間5分
    ■ザ・ポケット(中野)
    ■全席自由

    ほぼ定時の開始でした。
    原作は有名なアルベール・カミュの「異邦人」。
    古典の部類だと思うのですが、どうアレンジされるのか楽しみにして観て来ました。

    素敵でしたよ。
    一言で言うと、「スタイリッシュな不条理劇」ですかね。
    「笑い」は無いんですけど、『今の新劇』って感じでしょうか。

    初日1ステ目でしたが、大きなミスもなく、カンパニーの一体感を感じました。
    キャストで目を惹かれたのは、看護婦/モニカ役の松本早紀さん。
    主役じゃないのですが、素敵でしたね。
    看護婦役は顔を隠しているのですが、雰囲気があって、綺麗なだけじゃなくて「伸び代」を感じました。

    異邦人の原作や舞台を読んだり観たりしている方には、お勧めです。

    あと作品とは関係ないのですが、全席自由なのに会場係りの方に座席を強要されたのは、ちょっと頂けませんでしたね。

    続きはネタバレBOXにて…。

    ネタバレBOX

    シンプルなセットを上手に使いまわして、緻密なライティングと相まって良かったです。
    それと、「音」。
    あんな演出だとは、想像していませんでした。
    メインテーマが多用ぎみでしたけど、一つ一つの楽曲は素敵です。
    面白いSEでしたし(観てのお楽しみ!)、難しそうな旋律を綺麗なコーラスで纏めていました。
    「矛盾」や「不条理」を体現するような、コーラスでした。
    色々な「仮面」に象徴される事柄も、よく伝わってきました。
  • 満足度★★★★★

    高度な異質さ
    ひじょうに素敵な作品でした。演出・照明・音楽、どれをとってもセンスがいい。舞台は無機質な、どちらかというと淡白なセットなのに照明で更に幾何学的なラインを作り出し、更に音楽で盛り上げるという視覚も聴覚も満たされた芝居。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    いきなり白いマスクを被った妖しい輩が登場。彼らは口々になんやら他の惑星かr来たような濁音を発する。クチャクチャ・・・カツカツ・・・みたいな・・。異様な雰囲気で始まったその舞台に直に呑まれる。
    やがてそれは後半の展開から陪審員だったことが解る。

    ムルソーのママン死んだ。しかし彼は涙も見せず淡々と埋葬を済ませ、翌日には海へ行き彼女と遊び喜劇映画をみて、SEXをした。いつものように勤めに出て何も変わることはなかった。そして知人が付き合う情婦に手紙を代筆したことが原因で諍いになり情婦の兄をピストルで撃ち殺した。ムルソーが死刑判決を言い渡されるまでの物語。

    ムルソーの持つ独特の倦怠感、相手のことを必要以上に詮索しないし、自分のことも必要以上に話すこともしない。そういうことに意味はない。と思っている無関心さの表現が実に上手い!彼女との情事でも単に一緒に居て息をしている関係のようなものだ。何も求めないし何も与えない。世の中というものに何も期待していないようだ。それでも精神を破綻させることもなく、淡々と日々を過ごすムルソー。いつもひどく怜悧な目をして落ち着きはらったその視線の先は何が見えてたのか・・・。
    およそ何の感情も浮かべていない。その本質までは理解できないが、「生きることは死ぬことと同じだ。いつ死んでもいい。」と彼の叫びが聞こえてきそうだ。その暗さとクールさにぞっとしながらも、独特の世界観に惹かれた。

    裁判中でもその姿勢は変わることなく、尋問にも今の気持ちを正直に話してしまう。それらに関心を抱く事もなく、いっさい無意味だと悟ってしまう。だから検事の尋問に「悔いるというよりもうんざりしている。」と言い放つ。
    そして、それらの言動や証言から彼への評価は悪い方向へと水は流れ死刑判決がおりる。後半部分での司祭とムルソーの掛け合いが絶妙!

    「ゆっくり行くと日射病になってしまう。けれど急ぎすぎると汗をかいて教会で寒気がしてしまう。」ママンがムルソーに教えた言葉がジンと沁みた。

    ポップな音楽に乗せて美しく哀しいカミュの代表作をセンスのいい舞台に仕上げてた。雨の音もいい。みんな、いい仕事するなぁ・・・。






  • 満足度★★★★

    「異邦人」はどっち?
    「太陽が眩しかったから」という台詞で有名なアルベール・カミュの「異邦人」を比較的忠実に台本化した本作。
    何事にも受身で、自分自身のことにさえ、あまり関心を持たないがゆえに、死刑台へと送られることになる主人公を丹念に描く。
    自分に常に正直に、偽りを一切認めない、神を否定する主人公と、神を信奉し、道徳的な主人公以外の人々のどちらが、「異邦人」=「部外者」=「非常識人」なのかを見るものに問いかける。
    道徳観が薄れるとともに、他者に対する関心が低い現在の日本においては、「異邦人」はもちろん主人公以外の人々であろう。
    原作がどの時代にも通用する名作であることを再確認するとともに、そのことを理解させてくれた緻密な演出に感謝したい。

    ※欧米の作品を原典におく作品を読む、また、見るにつけ、毎回思うことであるが、一般に宗教観が薄い日本人の受け止めは欧米人のそれとは異なるのではないか。それをどう脚本家・演出家は考えているのだろうか。という疑問を今回も抱いた。

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