満足度★★★★
出来ればロングランで
出来ればロングランで、もう一度観たかった。残念。
前半の斬新なゾクゾクする演出に比べ終盤は極めてオーソドックス。
陰陽つけたような印象
満足度★★★★
象徴的な絵が印象に残った
原作通りであり、視覚的にも天幕など印象的に用いており。
主人公の生き方さながらに、一歩引いて舞台を感じることができた。
白色で統一された舞台が、場面変化にうまく溶け込んでいる感を受けた。
満足度★★★★
素敵でした!
■2009/09/16 19:30開演 2時間5分
■ザ・ポケット(中野)
■全席自由
ほぼ定時の開始でした。
原作は有名なアルベール・カミュの「異邦人」。
古典の部類だと思うのですが、どうアレンジされるのか楽しみにして観て来ました。
素敵でしたよ。
一言で言うと、「スタイリッシュな不条理劇」ですかね。
「笑い」は無いんですけど、『今の新劇』って感じでしょうか。
初日1ステ目でしたが、大きなミスもなく、カンパニーの一体感を感じました。
キャストで目を惹かれたのは、看護婦/モニカ役の松本早紀さん。
主役じゃないのですが、素敵でしたね。
看護婦役は顔を隠しているのですが、雰囲気があって、綺麗なだけじゃなくて「伸び代」を感じました。
異邦人の原作や舞台を読んだり観たりしている方には、お勧めです。
あと作品とは関係ないのですが、全席自由なのに会場係りの方に座席を強要されたのは、ちょっと頂けませんでしたね。
続きはネタバレBOXにて…。
満足度★★★★★
高度な異質さ
ひじょうに素敵な作品でした。演出・照明・音楽、どれをとってもセンスがいい。舞台は無機質な、どちらかというと淡白なセットなのに照明で更に幾何学的なラインを作り出し、更に音楽で盛り上げるという視覚も聴覚も満たされた芝居。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
「異邦人」はどっち?
「太陽が眩しかったから」という台詞で有名なアルベール・カミュの「異邦人」を比較的忠実に台本化した本作。
何事にも受身で、自分自身のことにさえ、あまり関心を持たないがゆえに、死刑台へと送られることになる主人公を丹念に描く。
自分に常に正直に、偽りを一切認めない、神を否定する主人公と、神を信奉し、道徳的な主人公以外の人々のどちらが、「異邦人」=「部外者」=「非常識人」なのかを見るものに問いかける。
道徳観が薄れるとともに、他者に対する関心が低い現在の日本においては、「異邦人」はもちろん主人公以外の人々であろう。
原作がどの時代にも通用する名作であることを再確認するとともに、そのことを理解させてくれた緻密な演出に感謝したい。
※欧米の作品を原典におく作品を読む、また、見るにつけ、毎回思うことであるが、一般に宗教観が薄い日本人の受け止めは欧米人のそれとは異なるのではないか。それをどう脚本家・演出家は考えているのだろうか。という疑問を今回も抱いた。