満足度★★
食傷気味
角角ストロガのフの「食皮俗」はシュールな設定にライトなグロと暴力を組み合わせて初見であった『人間園』と通ずるテイスト。ほわ~んとした天然っぽい人物(失礼!)がこういうものを書くんだぁ、なミスマッチ感が独特。
犬と串(初見)の「ロマンス」もシュール系。「組んだ脚に似た大根」などから想を得たようで「んなワケあるか~い!」的な可笑しさと一抹のブキミさアリ。
elePHANTMoon の「アイノユクエ」は当日パンフにもあるように劇団員が出演していないにもかかわらず、まぎれもなくelePHANTMoon 作品。やはりこれに一番共感したかな。
かくて、テーマが共通ということで全体に統一感はあったものの、どれも味が濃厚と言おうか脂っこいと言おうか、暑いさなかに観るにはちょっとヘヴィー。いわば量は少なめ(3本+転換で100分)ながら味の似たメーンディッシュを3つ続けて出されたようで食傷気味。コース料理の如くオードブルやサラダみたいなものも挟む余裕はなかったのか?
そういえば、デザートもなかったような…
満足度★★★★★
30分だからこそ、出来る芝居。
30分のドラマというのは、見本市のようなもので、将来本公演を観る前にどんな劇団かということを知るための場かと誤解をしていた。3作品とも立派にひとつの作品として完結をしていたし、30分だからこそ出来る新しい芝居のありようだと思った。
まず、角角ストロガのフ。とりあげられたテーマ、そして、シーンとシーンが交錯していくめまぐるしい演出、その全てが前衛的であり刺激的だった。続いて犬と串。今まで早大劇研アトリエという学生劇団の中でもっとも恵まれた環境の中で、照明や装置に懲りに凝った芝居を繰り広げていた。その劇団が、そういったスタッフワークを捨てて、純粋に役者の演技で見せた芝居。従来の犬と串とは全く違う方向で十分楽しめた。最後にelePHANTMoon、真打ちとしてトリを務め、真打ちとして王道の芝居を見せてくれた。あのミルクの缶(?)が確かに赤ちゃんに見えた。その演技力に脱帽だ。
このような楽しい公演を企画してくれた角角ストロガのフの角田さんに感謝だ。
満足度★★★★
elePHANTMoon「アイノユクエ」
ここ最近、すっかりelePHANTMoonがお気に入りなのですが
わずか3名のショートストーリーでも魅せてくれました。
elePHANTMoon色の強い部分を切り取って見せられた感じ。
劇中で殴られた芝さん、すごい鼻血を出されて、その様を
一部始終観察してしまったものだから、通常の演出以上に
生々しいリアリティを感じてしまいました。# 演出じゃないよね?
秋の本公演も楽しみだなあ。
満足度★★★
犬と串「ロマンス」
まあ、よく大根だけでこれだけ話を拡げたな、と感心。
基本的にはどうでもいい話で、込められたメッセージもよくある類。
# それが狙いなのかな?
個人的には、中盤あたりからの展開がややあやしく、後半からは
話の収拾がつかなくなってきた感が気になっておりました。
どこまで劇団のカラーを出せてたのかが判らないのですが、
角角ストロガのフの次の演目だったため、ややインパクトに
欠けたような印象になったのが残念。
満足度★★★
角角ストロガのフ「食皮俗」
3劇団の共同公演、ちょっと評価が割れるので面倒だけど別々に。
すごい勢いで駆け抜けてゆくジェットコースターストーリー。
「なぜそのような行動を?」などと考えてる暇はありません。
たたみかけるような展開、嫌いではありませんし、飽きることなく
観劇できましたが、それだけにちょっと印象も薄くなった気が。
狭い舞台なのにあらゆる工夫で、何層にも重ねる演出は上手。
ちょっと長編も観たくなりました。
満足度★★★★
強烈!
最初の角角ストロガのフの芝居が強烈過ぎて食あたりしそうになりましたが^^;,犬と串の芝居で持ち直し,elePHANTMoonの芝居でほどよい食後感となりました。チラシにもあったとおり elePHANTMoon は劇団員は出ていなくても elePHANTMoon の芝居になっていましたね。見事です。それぞれの劇団の特徴が出ていて,今後の観劇の参考にすることが出来ます。また,アフタートークではマキタカズオミさんの芝居に対する真摯な意見が聴けてとても良かったと思います。
満足度★★★★
狂気の面白さ
角角ストロガのフ「食皮俗」はテンポがよくて楽しめた。どちらかというとホラー。elePHANTMoon「アイノユクエ」は狂気を装った正気の世界。犬と串「ロマンス」は30分という制限の中、カシスと比較するとどうしても物足りなかったが、相変わらずの楽しい世界。
以下はねたばれBOXにて。。
満足度★★★
3劇団顔見世興行
3劇団による30分三本勝負の顔見世興行という趣向。
今までのこれらの3劇団を見たことのない人には、一度で、その劇団の特徴を理解できるので、お得なのでは!?
満足度★★★★
長さの制約が良い方に
各劇団30分という制約が
良い方に機能していたように思います。
それぞれの劇団の個性が
がっつり抽出されていて・・・。
時間によって何かがそぎ落とされるのではなく
30分にこめられた密度から
常ならぬ突き抜け感が醸成されているのを感じました。
満足度★★★
食テーマでも個性的な3作品。
字面だけで言えば「骨・皮・大根」と質素な食材を食べる3作品。
角角さんは嶋村さんを迎え、不思議な近未来?を詰め込みすぎてバタバタしてしまいましたがブラックな可笑しさの舞台。犬と串さんは、マンガ的でもあり仏教的な?のか卒業→転生→コメディ→アクション→哀愁。間延びした所もあったけど元気に楽しませてくれました。elePANTさんは、3人しかいないのにゆっくりと長い針を刺されるように、谷底へ突き落す悲劇(喜劇かも)。1時間なんだけど、ダーク系ですがカラフルなので長く色々みた気分になれるお得感がありました。(ネタバレはTBした方で)お時間があって、ブラックユーモアOKならお勧めです。(2・3番目は入れ替えした方がいいと思う。)