満足度★★
もっとドラマとしての魅力と深みを
THEちょんまげ軍団SUPERなど時代劇中心に活動してきた幸村宏行が主宰する劇団「武士道」の旗揚げ公演。忍びの者服部半蔵をめぐる愛と死闘の物語。先に麻布十番のライブハウスで上演したダイジェストパフォーマンスの際よりはパワーアップし、総勢約30人がスピード感あふれる殺陣を披露する。
初日マチネーはほぼ満席の盛況だった。ただ、ほとんどが劇団関係者の知り合いで埋められた様子で、若者が客層の中心である小劇場演劇の世界において今後どれだけ新しい観客層を開拓していけるかが大きな課題となるだろう。用意されたアンケートの設問も「時代劇が好き」という前提で書かれているため、このような公演を初めて観に来た客は戸惑ったかもしれない。THEちょんまげ軍団系の芝居とほぼ似たようなストーリーで既視感があり、新味には乏しい。