マイハマ・バイス 公演情報 マイハマ・バイス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★★

    完成度はかなり高い
    タイトルは某人気海外ドラマのもじりだが、決してパロディ系のコメディではなく、かなりシッカリしたサスペンスものかつ人間ドラマ。
    しかも某有名テーマパークのトリビアもふんだんにまぶしてあり、その完成度はかなり高い。
    「夢を与えること」「夢を信じること」を通奏低音のように流しつつ、深夜に起きた爆破事件の真相にジワジワと迫り、思いもよらないドンデン返しを経てちょっぴり泣かせた後に微笑ましく締める構成が巧いし、本筋の流れを邪魔せず、高まった緊張感をフッと和らげるユーモラスな部分の配し方も絶妙。
    また、荒天による繰り上げ閉園を詫びるスタッフ…じゃなくてキャストとか、真剣に客に夢を与えようと努力するキャストの心を踏みにじる経営陣への警鐘など、テーマパークのキャストの姿勢がクローズアップされており、考えてみると客に夢を与えて喜んでもらうキャストは、そのまま芝居を創り上げて観客に喜んでもらうという現実の彼らの姿に通ずるワケで、芝居に対するキモチが如実に顕れているバックステージもののバリエーションとも言えるところにツボを突かれる。
    さらに、観客をテーマパークの入場者に見立てての前説アナウンスもセンスがイイし(そもそもこのアナウンスで「ヤるな」と期待値がアップして、本編はその期待を裏切らない…どころかはるかに上回っていたってくらいで)、5人のダンサーを時には場転に、時にはテーマパークのダンサーに、さらにクライマックスで重要なアイテム(?)にも使うというアイデアもイイし、ミツキ(美月?三月?)の殴られたメイクとか(現実の)受付スタッフが「CAST」と入ったバッジを付けているとかの小ワザも利いているし、モロモロで満足度高し。

  • 満足度★★★

    今回はエンターテイメント色
    観劇させて頂きました。この作品はあらすじ通り、事件の重要参考人と取調べを続ける刑事たちの話を中心としながらもダンスシーンを多少多めに交えたエンターテイメン色の強めの作品でした。アテプリを観賞させていただくのは2回目になりますし、脚本を書かれている山縣有斗の作品となるとこれで3作品目になりますが、この方の作品は必ず観る者を楽しませようと、作品のどこかがエンターテイメント色のある作品となりますけれども、今回はそれがいい方向にいった気がします。物語の流れ的には今まで観劇させて頂いた作品の中では一番コンパクトな作品のような気もしましたが、このDuo STAGE BBsの舞台を取り囲むような客席で、小さな非常に密閉感の強い劇場のためかあまり話し自体は最後にくるまで大きな展開らしきものは感じられなくも思えてしまいました。今まで観劇させて頂いたこの方の作品とも共通していますが、作品のどこかで深く調べたと思えてしまう部分個所が必ずありましたが、今回は若干それが物語の表面でサラッと流れていたようなぐらいな気もしました。ただ、その分物語にエンターテイメント性をいつもより強めていたいたような気もしました。小さく、狭い劇場なせいもありますがダンスを演じられると、すぐ手の届きそうにすら思える距離となり、脳裏に焼き付いてしまいました。しかも、この狭くて密閉感すら感じられる舞台で手足を思いっきり表現させたダンス表現を観ていると、「よくこの密閉感でそこまで思いっきり良く踊れるものだなぁ~」と思わずにはいられませんでした。今回の作品の評価はエンターテイメント性を評価するならばもう少し高く星の評価をすることになりますが、自分の場合はこの山縣有斗の脚本に強く関心がありますので、今回は今まで観劇させて頂いた作品の中では一番無難とも思えてしまう物語展開でしたので、その点から星の評価をつけさせていただきました。しかし、この小さな劇場Duo STAGE BBsでは役者さんたちが手の届きそうとも思える距離と、すぐ目の前でのダンスは迫力と魅力がありました!意外と観る方がどの点から評価するかで、評価が分かれそうな気もします。

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