親友 公演情報 親友」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    揺るぎの無い脚本
    この劇団の素晴らしいところは、決して観客を裏切らない本だと思う。
    内容は解りやすく、ベタな内容だ。斬新でもなく、時空を飛び越えて空間を楽しむような夢見事でもない。
    だからこそ、リアルでありそうな出来事なのだ。
    だから、引き込まれて真剣に観てしまう。ついつい・・。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    シリーズ「東京」第一弾

    都会の隣同士になった孤独な女2人がひょんな事から仲良しになる。
    美帆はずっと孤独で親友と呼べる友達が居ない。
    麦は、恋人と親友に裏切られ、両方を一度になくしたのだった。

    やがて美帆は麦の行動が異常に気になりだす。それは一種のコレクターのように麦を監視してストーカーのような様になっていく。一方で麦はいつも一緒に居なければ友人でない、というような美帆の容赦ない執拗さが重荷になっていく。

    一方が逃げ腰になると、もう一方は離れまいとするのが世の常で、美帆は麦の留守中に麦の部屋を物色するようになり、そのうち麦に近づく人を避けようと画策するようになる。こうなったら、麦は美帆の中で一人の友人ではなく自分の思い通りに出来る人形と化し、孤立させない固体は美帆の幻想の中で一人遊びさせて、また美帆自身も幻想の中で麦と言う名の人形で一人遊びしている常態となる・・。しかし、やがて、その関係にも終わりは来る。

    親友という名の下に、引いた一線を越えてしまった美帆の物語。

    殆どが美帆と麦とのもがくシーンの数々。長い事孤独だった美帆が初めて親友と呼べる麦に出会って、彼女に執着する気持ちは痛いほど解る。一方で見えない糸でがんじがらめにされてしまう麦の気持ちも解る。

    異性でも同性でもその人を好きになるあまり、執着する。という感情も理解できるだけにズシーン!と胸が打たれるような衝撃がありました。

    劇中、親友が何人も居るのはオカシイ。ってセリフがあったけれど、ホントそう思う。大体、本当に気の合う友人がそんなに居るはずはないし、むしろ、「親友は2人。友人も少ないけれど、長い事友人で居ます。」って人のほうが誠実な気がする。

    第一弾ということはシリーズ化して続く、ということよね。したら、観なきゃ。次回も。

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