『群集と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌』 公演情報 『群集と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    芸術と群像劇
    初見の劇団。当たり前だけれど・・(苦笑)
    蒲田を愛する少年少女たちの群像劇。

    以下はネタバレBOXにて。

    ネタバレBOX

    舞台には2~30本ほどの白くて長いテープが下がっているだけ。役者は全員が黒い衣装で登場する。白いテープと黒い衣装は色的に美しい。

    この劇団の特徴は独特のタップダンスのような機械的な動きで体で表現しながら何度も同じセリフを繰り返して観客にイメージを刷り込む。

    物語はダイヤ公園にあるゴジラみたいな形をしたタイヤの怪獣が舞台だ。そこでかつての高校生達が集まっててっぺんまで登って酒なんか飲んでみる。そのうち、女子高校生がてっぺんから落ちてしまい、死んでしまう。残った高校生達は彼女を埋めてしまう。

    一方でそのダイヤ公園の地下にはネジ工場がある。なぜか彼らは地上に出られない。彼らは地上の人達が想像で作ったイメージの人物だからだ。

    高校生達は蒲田行進曲を口ずさみながら蒲田の街の昔の思い出や、ダイヤ公園での思い出、少年少女の悲しくて切ない思い出を織り交ぜながら、表現する。

    冒頭のセリフと最後のセリフで物語りは繋がり、上手く収まるが、この表現方法は観客にとってはっきりと、好き嫌いに分かれると思う。最初、物語に溶け込むのに分かりづらいからだ。

    だけど、こんな感覚の芝居は決して嫌いではない。ただ、哀愁を帯びた妄想劇と捕らえる事もできてしまう。次回はこの手のファンタジーなど観てみたいものだ。

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