満足度★★★★
マイルドで小綺麗な桟敷童子(笑)
一言で言えば「マイルドで小綺麗な(あるいはアク抜きをした?(笑))桟敷童子」、客席の横の壁まで装飾されているようなことはなく舞台上だけにとどまっている装置からも予見できたように、一般的な芝居を装いながらも根底に流れるのは東憲司の得意とする「庶民の強さ」。
井上ひさし(の昭和庶民伝)とはまた違ったアプローチながら悲喜こもごもの庶民生活を描き、心の底に秘めた強さやバイタリティを見せてしめくくるのはこの人の真骨頂。(オープニングで主題歌を全員が歌うのも得意なパターン?)
※ 小奇麗に感じたのは桟敷童子の芝居よりも現代に近い60年代を思わせる頃が背景ということもあるか
また、ラストシーンの青空の美しさにはホロリ。
それにしても、中心となる2人の少年役がともに女子大生だったとはオドロキ。小柄だしヘアスタイルやメイクのためもあって、てっきり「子役を使うとは珍しい、でも演技巧いな~」などと思っていたのに…(笑)
特に学役の方はその表情なども桟敷っぽくて、いずれ桟敷童子の舞台でも観ることになるかも?などと思う。
満足度★★★★
堪能しました
桟敷童子的な叙情性を堪能しました。でも、桟敷童子でよく見る滅んでゆく者の寂しさではなく、青空はやがて戻ってくるという希望があるラストで、後味はちょっと異なりますね。
少年役の二人がすばらしい(お二人とも女子大生さんなのね、びっくり)。
満足度★★★★
優しい物語。
東氏の直近の作品「黄金の猿」とは正反対の作風でした。(書いている先が違うのもあるのでしょうが)
しかし相変わらずの生きる節、涙が出るほどの青い空。
とっても素敵なお話でした。
満足度★★★★
劇団桟敷童子とは
やっぱり劇団桟敷童子を彷彿とさせる演出だった。
役者は真っ直ぐで、他人よりもまずは自分がどうありたいかみたいなものが見えた。
これは地方性なのか東憲司の演出なのかはわかんないけど。
いろんなものが織り交ざりすぎて、なんだか邪魔なような気もしたけど、別段気にすることでもないのかもしれない。
桟敷童子がわりと好きだから、最初のシーンとか無駄にゾクゾクして、ワクワクした。
満足度★★★★★
生命(いのち)のきらめきが溢れる舞台
当然と言えば当然なのだが、話にも演出にも桟敷童子の印象が強い。
ただ、「まったく同じか?」と問われれば、もちろん同じではない(桟敷童子で同じものをやったのなら、もっと重くなったような気がする)。その違いが今回の舞台の味となったと思う。
幕開けから、一気にその世界に引き込まれ、スピーディな演出で物語にのめり込んだ。
そしてけなげさや一生懸命さに涙した。
いろいろなエピソードが実にうまい具合に重なり合い、物語に厚みを増していた。
そして、すべての出演者が素晴らしく、終演後は、全員に大きな拍手を送ったのだ。
誠実で丁寧、一生懸命さの溢れるいい舞台だった。