満足度★★★★★
期待以上!才能を感じた。
秀作である。まさか学生劇団の芝居でこんなに涙を流すとは思わなかった。参ったという感じである。
ストーリーは共同で漫画を作成する3人の仲間が昔の友達のアパートに転がりこむところからスタートする。長期連載のいよいよ最終回、締め切りを明日に控え、広げすぎた物語のエンディングをどうまとめ上げようかという産みの苦しみと、時間との戦いがベースの物語である。
あら、いいじゃない。
同人誌の締め切りが迫り、描く場所と食料を求めて友人宅に転がり込んだ三人。彼らにも家主にもそこに訪れる人々にも悩みや抱え込んだ何かがあって・・・。
正直あんまり期待してませんでした。始まってしばらくはそういう心持ちで観ていたし。しかしながら30分くらい経過したら芝居の色が変わり出した。ドタバタ劇から心情を見せる方向へとシフト。このまま続くと静かになった為に客が寝るんじゃないかと思ったものの、変化が同化に移っていった。序盤で単なるドタバタ劇だと思っていたからこそ響いた、それ以降の人間模様。上手い見せ方だったと思います。
この値段だから気軽にオススメ出来るし、特に学生演劇をやっている人に観て欲しいです。