満足度★★★★
ミルク編
テンプレートでコテコテなキャラや設定や台詞の人物にも、僕らが見るその後があって
普段は想像しない終わりもあって
広まっていくその様は2001年宇宙の旅のようで
確かにこっちの水は甘いぞ
ビター編
宇宙の果てとか世界の終わりとか
確実にあるのに存在していないその先のこと
もし在るのに無いそれに言葉を与えられる何かがあったら
逆に絶望という言葉で捕らえた瞬間に無くなってしまうそれ
片方は恐怖で片方は安堵
こっちの水も甘いぞ
満足度★★★★★
鑑賞日2019/08/10 (土) 19:30
価格6,100円
争いごとやトラブルを一掃して退屈な世界になると人は何から手を出すか。「食欲?性欲?」そこにたどり着くまでも何か隙間に挟まっていないか。それを船という名の籠の中で誰かが監視していないか。神か新しい指導者か?そしてネズミは本当にいたのか?
人はどこから来てどこにいくのか。哲学的にこの世の原理原則な台詞を一切笑うことなく浴びたこの心地よさ。メッセージ性は感じなかったがあえて言うならこのスマホで調べれば何でもわかる時代に「少しは自分で考えろ」。
ミルクとビターの両方を拝見しましたが、個人的にはビターが好き。
森さんの哲学を語っているシーンがとても印象的でした。
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/06 (火) 19:30
【ミルク篇】
ビター篇の凸凹のちょうど逆の凸凹があってそれがピッタリ合わさるように一方で描かれた原因の結果がもう一方で描かれるような(例:ネズミとか電話とか)ところを筆頭にあれこれ補完しあう関係。
で、2バージョンだったりダブルキャストだったりするものは先に初日を迎える方が基本形で後の方が応用編というケースが多く、可能な限りその順で観る努力をするところ本作はスケジュールの関係で逆となったが結果オーライみたいな?(フジタさんによればビター篇の方が説明的とのことだし)
ま、ミルク篇を先に観た場合はまた別の見え方になったのかもだけれど。
また、ビター篇の女性陣は微かであっても希望を捨てないのに対してミルク篇の男性陣は諦めが早いというか執着心があまり感じられなかったという対比も面白かった。
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/06 (火) 15:00
【ビター篇】
居住エリアが男女別に隔てられた「船」で長期間の移動をしている人々による会話劇。
とりたてて大きな事件が起きるわけでなく、どちらかと言えば日常的・一般的な会話が交わされるのだが、そこから各人物の個性・人柄・人生(?)が浮かび上がってくるような。
また、中に哲学者がいるためかそれらの会話がどことなく哲学的に思えてくるフシギ……(笑)
で、いつもは「土着的」なのに対して今回は「地に足がついていない」みたいな?(比喩的表現でなくまさしく「文字通り」(笑))
満足度★★★★★
ビター篇を観て、それからミルク篇を観た。素晴らしかった。まさにフジタタイセイの世界観。4次元的に思考がリンクしていると感じた。一つ一つのステージは、完結しているが、2つのステージが絶妙に絡み合っているのだ。11人×2チームプラス1人の23人の人間模様も緻密に絡み合っている。そして、演者ではない人間その人自身がそこにいた。役者さんたちも脚本の世界を完全に体現していた。実に素晴らしかった。見る側の心の奥にある本質の部分を役者さん一人一人の台詞によって少しずつむき出しにしていくようであった。人の・・・自分の本質に目を向けていくそんな90分であった。いや、開演30分前からすでに、物語は始まっていた。開演前の30分のフジタタイセイの姿が、内容にかかわっいていく。そのあたりの構成も実に巧みである。時間がある方は、ぜひ余裕を見て、開演前に入場されることをお勧めする。
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/06 (火)
ミルク篇の6日19時半回(95分)を拝見。
個々のキャラクターに惹かれつつも、頻繁な出ハケに幻惑されてか、我が読解力が追いつかず、話の流れに身を任せていたが…95分の作品の最後の最後、小島明之さんの台詞で漸く腑に落ちた。
なかなかに理解するには歯ごたえがある作品だが、別班のビター篇を観て、合わせて理解が容易になるのだろう類の作品のようだ。
【追記】
8日にビター篇を拝見。ミルク篇への理解も深まったため、☆を3→4に変更する。
あと、個人的感想だが、ストーリーの設定がセリフで紹介されるビター篇の方を先に観た方が良いように思えた。