緑子の部屋

緑子の部屋

鳥公園(東京都)

公演に携わっているメンバー:6人

団体紹介
2007年7月結成。作・演出の西尾佳織と俳優・デザインの森すみれによる演劇ユニット。「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。モノの質感をそのままに手渡す言葉と美術、空間の持つ必然性に寄り添い、「存在してしまっていること」にどこまでも付き合う演出が特徴。

二人きりの団体であることもあり、疲弊しないで軽やかに、じっくりとマイペースに、自分たちの創作を重ねられるやり方を模索しながら活動を行ってきました。作品には、必ずそれが生まれるプロセスが流れ込むからです。自分の想像の範疇を飛び出す反応・応答に出会いたいという思いから、滞在制作や、ジャンルを超えた作り手の集まる企画、批評の言葉を得られる機会に、意識的に飛び込んできました。一つの作品を複数工程に分け、色々な場所で観客に立ち会ってもらいながら、時間をかけて成熟させるなど、「消費」からどうやって逃れられるかしらん、とがんばっています。
応募公演への意気込み
昨年、東京芸術劇場と三鷹の星のホールという、大きな劇場主催の公演に呼んでいただき、嬉しさと気負いから真面目になってしまった部分があるので、鳥公園としては初のツアー公演である今回は、いい意味でいい加減に大らかに、思いきりよく楽しんで攻め込む公演にしたいと思っています。大阪公演は芸創セレクション、東京公演は「おどりのば」スカラシップというサポート体制の整った条件で創作できる機会の下、前回公演『カンロ』に続いての気心知れた俳優三人とともに、ミステリー(風味)に挑戦します。伏線がもれなく回収されることに貧乏臭さを感じるので、おそらく、延々とスローテンポで続く宙吊り感・・・というような感じになるのではないでしょうか。
真っ黒で大きな芸術創造館と、真っ白で小さな3331 Arts Chiyodaという対照的な空間で、作品がいかに変化するかも見所にしていきたいと思っています。また大阪公演のみの特別企画として、「鳥公園のジコショウカイ展」も行います。これは、過去の公演の戯曲、舞台写真、創作ノートの展示や映像上映、今公演『緑子の部屋』の創作過程を体感できるワークショップなど、作品を、上演とはまた別のテンポ、角度で味わっていただくためのチャレンジです。観客に作品をより豊かに手渡すために、作り手側からできるコミュニケーションがまだあるはず、という試みの第一歩です。
将来のビジョン
直近の公演から三年以内くらいで行っていきたいのは、「『戯曲』を演出家と俳優が上演する」とはどういうことかを考え、実践すること(今の鳥公園の作品は、「劇作家の書いた戯曲を演出家が上演している」のではなく、どうも「劇作家がほぼ不在で、作・演出家が上演台本をつくっている」ものであるようだと思ってます)、ツアー公演を恒常的に行えるようになること、再演できる作品をつくること、海外公演を行うこと、拠点を持つことに向けて(持たない可能性も含め)人と話し、仲間をつくり、動いていくことです。
長期的なビジョンとしては、経験やそこから得られる知恵が、今は個人個人に蓄積されていると思うので(鳥公園が、というより世の中全体として)、それらが人と人との関係の上に蓄積されていくような「場」を作っていきたいです。鳥公園がまず「場」であるし、色々な集団が集まって、地域も超えてのもう一段階広い「場」、つまりネットワークを作っていきます。一代限りで終わってしまうものではなくて、時間を超えて生き続ける知恵(もしくはそれが生み出され続けるためのシステム)が必要だと考えています。

公演に携わっているメンバー(6)

u35

制作で参加します。楽しみです。
若旦那家康
役者・俳優 舞台監督 制作 当日運営

舞台監督として参加しております。 スタッフをすることも楽しみです。
にしお

作・演出です。鳥公園としては、初のツアー公演になります。よろしくお願いいたします!
もりすみれ

よろしくお願いします。
柿木

制作部です。 この機会に、是非とも鳥公園の世界をご覧下さいませ!
萩谷早枝子
制作

制作です。 大阪・東京の異なる土地、会場での「緑子の部屋」を どうぞご期待ください◎

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