2024年の2つのオープンコール(異なる舞台の出演者と演出補)
[募集要項]
https://spacenotblank.com/news/17625
2024年8月18日(日)にSCOOLのイベントで上演する予定の『ラブ・ダイアローグ・ナウ』の出演者2名と、11月1日(金)- 10日(日)にシアタートラムで上演する予定の『光の中のアリス』の演出補1名を、それぞれ募集します。
[募集期間]
2024年6月20日(木)17:00 – 30日(日)17:00
[募集内容]
A:2024年8月18日(日)にSCOOLのイベントで上演する予定の『ラブ・ダイアローグ・ナウ』の出演者2名
B:2024年11月1日(金)- 10日(日)にシアタートラムで上演する予定の『光の中のアリス』の演出補1名
[アーティスト・ステートメント]
集団創作である以上、人間と人間が互いにコントロールするような仕方によって完成されてしまうという舞台芸術の矛盾について探究する。演出を二人で行なうことは私たちが私たち同士を平易に否定も肯定もできるようにしたいという考えからきている。そして仕組みそのものを作り出すこと。それら仕組みは、関係性に於けるあらゆる距離を試行する研究開発を継続することで醸成される。俳優と劇作家、ダンサーと振付家、パフォーマーと演出家のように、権力が生じる関係性の距離を改変して状態を作品ごとに発明する。これは、観客との見る、見られる、の関係性にも同様に適用される。観客は上演を見る存在であるが、観客自身が見られることはほとんどない。しかし観客席を含む観客を見えないものとしてしまうのは上演の都合でしかないと考え、観客を見える存在として受容する仕組みを採用する。現代社会に於いて鉤括弧で括られるあらゆる定義がその枠外の価値を保つ可能性があるということを作品と活動全体を通じて表現し、それらを見聞きした観客が一人でも多く既存の価値を超越した新しい何かを創造しようとするための活力になることを願う。
[メッセージ]
2024年の2つのオープンコールをまとめてお知らせします。2023年はレビューに関するオープンコールを2つ行なったのみでした。2022年ぶりの、作品の内部に直接携わっていただく方に向けた2つのオープンコールです。1つ目は、新しい出演者の方と出会い、出会いについての舞台『ラブ・ダイアローグ・ナウ』を2020年ぶりに再構築しようと考えたもの。2つ目は、2020年に京都でプレミアした『光の中のアリス』の東京プレミアのために、演出補の方にご参加いただき、リハーサルと上演をより丁寧にしようと考えたものになります。2つのオープンコールは、私たちにとって相関的に実施され、2024年の新しい出会いが、私たちを新しい舞台へと実に導いてくれるものだと信じています。社会のたくさんの矛盾を内包しながらも、言葉を交わして一緒に他者を諦めないことに尽力していただける方のご応募をお待ちしております。
2024年6月20日(木)小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク
[応募条件・AB共通]
・舞台のクリエーションに興味がある方
・小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクの作品や活動に興味がある方
・「創造環境とハラスメントに関する私たちのコミットメント」に賛同いただける方
[応募条件・A]
・2024年8月1日(木)- 17日(土)の期間に実施する予定のリハーサルに出演者としてご参加いただける方
※現在(2024年6月20日時点)確定している日時は2024年8月1日(木)10:00 – 17:00、12日(月祝)10:00 – 17:00、13日(火)10:00 – 15:00、16日(金)10:00 – 17:00、17日(土)10:00 – 13:00となります。8月5日(月)- 9日(金)の間で2日間程度追加予定です。応相談。リハーサル場所は東京都内を予定しております。
・2024年8月18日(日)に実施する予定の上演に出演者としてご参加いただける方
※会場は東京都三鷹市にあるSCOOL。上演する作品は『ラブ・ダイアローグ・ナウ』を予定しております。
・リハーサルと上演を実施するためにスケジュールを調整いただける方
※調整のための連絡はメールを使用予定です。
・舞台のリハーサルと上演を通して、ご自身の言葉と身体を用いて表現することに興味がある方
※私たち独自のテキストを生成する仕組み「聞き取り」を用いた創作を実施する予定です。
・出演料をお支払いいたします
※金額については、SCOOLのイベントの出演料として団体が受け取る額(最低保証額:30,000円・イベント全体の集客により増額見込み)からリハーサル場所の使用料を差し引いた金額(最大5,000円程度を想定)を小野彩加と中澤陽と出演者2名の合計4名で折半いたします。
[応募条件・B]
・2024年9月9日(月)- 10月31日(木)の期間に実施する予定のリハーサルに演出補としてご参加いただける方
※応相談。リハーサル場所は東京都内を予定しております。
・2024年11月1日(金)- 10日(日)の期間に実施する予定の上演に演出補としてご参加いただける方
※会場は東京都世田谷区にあるシアタートラム。上演する作品は『光の中のアリス』を予定しております。
・リハーサルと上演を実施するためにスケジュールを調整いただける方
※調整のための連絡はメールを使用予定です。
・舞台のリハーサルと上演を通して、ご自身の言葉と身体を用いて演出のサポートをすることに興味がある方
※劇作家の松原俊太郎さんの戯曲『光の中のアリス』を用いた創作を実施する予定です。演出者と出演者を兼務する小野彩加と中澤陽の演出を実際的に補うかたちで協業いただく予定です。
・アーティストフィーをお支払いいたします
※金額については、選考後直接ご相談をし、両者合意の上で決定いたします。
[書類選考・AB共通]
応募者数に関わらず、小野彩加と中澤陽による書類選考を行ないます。
2024年7月7日(日)までに、ご応募いただいた方全員にメールにて結果を通知いたします。
[オンライン面談・A]
小野彩加と中澤陽によるオンライン面談を行ないます。
具体的な日時は書類選考を通過いただいた皆様と相談の上、調整して決定いたします。
2024年7月中の内いずれか1日、最大40分程度を予定しております。
[オンライン面談・B]
『光の中のアリス』でリハーサル・ディレクターを務める山口静によるオンライン面談を行ないます。
具体的な日時は書類選考を通過いただいた皆様と相談の上、調整して決定いたします。
2024年7月中の内いずれか1日、最大40分程度を予定しております。
[メッセージ・山口静]
アイデアを積極的に試せる場だと思います。おおらかで遊びのある方、過集中せず上手に体の力を抜ける方、お会いしたいです。ご応募をお待ちしております。
2024年6月20日(木)山口静
[応募方法]
以下のGoogleフォームに必要事項を記載の上、ご応募ください。
2024年の2つのオープンコール(異なる舞台の出演者と演出補)のための応募フォーム
https://forms.gle/8c6N1sHx1iXzh7qCA
必要事項は以下の通りです。
・基本情報(メールアドレス、応募を希望する内容、氏名、氏名(英語表記)、自身の代名詞(任意)、生年月日、年齢、居住地(市区町村まで)、姿のわかる写真(1枚))
・テキスト(自己紹介文(200文字以上)、応募動機(200文字以上)、[AB共通]出会いを主題としたテキスト(1200文字以上)、[Bのみ]舞台の演出を主題としたテキスト(1200文字以上)、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクの過去の作品や活動について気になったこと、備考)
【ハラスメント防止のための取り組み】
[創造環境とハラスメントに関する私たちのコミットメント]
私たちは、クリエイターと関わり合い、オープンで透明性のある、包括的な方法を創造することを目指しています。その価値観に従い、それを体現するために、公正な敬意を持ち活動を行ないます。また、短期的、長期的に関わらず、クリエイターの労働条件を改善することにベストを尽くします。私たちはいかなる差別にも反対し、私たちと協業するクリエイターにもこの価値観を共有します。すべてのクリエイターが歓迎され、尊重され、代表され、温かく親切に全面的に参加できるようサポートされていると感じられるような創造環境を整えます。私たちは、クリエイターが評価され、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクのチームの一員であると感じ、共通の目標を達成するために協力します。私たちは、私たちの生きた経験や、私たちが異なるすべての方法を認め、それを祝福します。私たちは前向きな創造環境を構築し、精神的、社会的、身体的健康を促進します。私たちは、すべてのハラスメントを認めません。私たちが2018年以降継続して関わっている「(有)アゴラ企画、こまばアゴラ劇場、劇団青年団、江原河畔劇場」が作成する「ハラスメント防止新ガイドライン(2023年3月1日策定)」および、2023年度以降レジデンスアーティストとして関わっている「Dance Base Yokohama」が掲げる「DaBYフェアクリエイション宣言」を参考に、ハラスメントのない良好な創造環境づくりに取り組みます。
参考
(有)アゴラ企画、こまばアゴラ劇場、劇団青年団、江原河畔劇場「ハラスメント防止新ガイドライン(2023年3月1日策定)」より、一部抜粋
・劇場と劇団に関わるすべての人の人権が守られ、自分の意思で活動することができる。
・劇場と劇団に関わるすべての人が、属性や言動によって差別されることなく、互いに尊重し合い、人として対等に、意見交換や対話を行なうことができる。
・劇場と劇団に関わるすべての人が、身体的、精神的に安全で安心な環境で過ごすことができる。
Dance Base Yokohama「DaBYフェアクリエイション宣言」
Dance Base Yokohama(DaBY)は、健全な創作環境を構築するため、
・創作に関わるすべての人がキャリアや立場を超えて尊重し合うこと
・観客を含めた第三者が参加するオープンな空間を創出すること
を宣言し、その取組みをフェアクリエイションと名付けました。
フェアクリエイションとは、「フェアトレード」の考え方を応用したDaBY独自の概念です。
DaBYは、観客が創作過程から作品を見守り、フラットな環境でつくられた作品を選択・鑑賞することを通じ、共に持続可能なダンス環境を生み出していくことを目指します。