CoRich舞台芸術アワード!2017

「『青いポスト』/『崩れる』」への投票一覧

1-6件 / 6件中

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投票者 もらったコメント
EicheEiche(2330)

8位に投票

【青いポスト】鑑賞
瞬発力の有る掛合いにおけるキレキレのターンが最高に楽しい。

devil's advocatedevil's advocate(16)

2位に投票

舞台の使い方や躍り、台詞の掛け合いも絶妙で楽しんめました。
やはり広田さんがポストトークで最後に回答してた台本の部分は「そうだったの」感が勿体なく、それを理解できた上でそれ以降を観たかったなと思いました。

ただ一晩明けたら観てる時の面白さが薄まっていて、何故だろうとさっきまで自問してました。
好みの問題かもしれないけれど、人物が基本、善人で、嫌らしさや汚ならしさが世界観にないからかなと思います。
振り幅が狭くリアリティを(敢えて?)失わせてる感じが、浮き世にコウデイする身としては、刺さりきらなかったのかなと思います。

良いところが多いだけに、本質的な部分に欲が出てしまうのでしょうね。

Lost in WonderlandLost in Wonderland(253)

5位に投票

始まりと、終わりにヤヨイが語りかける。没入するタイミングをある種、持たせない独特の入り方はアマヤドリらしいのか。私の住んでる街と違わない(ハズ)のもう一つの(カワッタ)街の物語を、今日、観た。それが「青いポスト」。その街では、国民投票で年一回、悪いヒトが決まる。「選ぶ」側と「選ばれる」側。民主的だ。多数決で「消える」人を選ぶのだから。民主的?本当に??その国のルールだから、OKなの?うまれた時からだとそこに疑問を持たない。ヒトはその集団の中で、点と点同士の関わり合いで異なる集団では違った「自分」がいる事が観て感じた。「家族」の中で、「友人」の中で、「仕事」の中で、どう立ち振る舞う事が正解か答えは様々な気もするが、自分はどうだろうかと思う双子の逃げちゃったお母さん(実際は出てこない)、双子の叔母(一川幸恵さん)が自分的に凄く気持ちが寄る役どころだった。お母さんの言葉が、今の日本の母親たちに凄くかせられてるというか、そういった「目」で見られてるし、その圧に耐えられない人もいるって、物凄く分かる。だからといって、お母さんの行動を肯定する訳では無いけど、あの「国」だったら逃げたくなるのかな。叔母は逃げず、二人を育てたというある種対極なんだけど、でも、彼女の本当の気持ち叔母の気持ちはどーなんだろうかな?と思った。縮図ぽいといったら確かにそうかもしれないけど、意識してないけど、やっぱり、自分も良く思われたいから、そうふるまってしまうし、そうでないヒトを排除しようと思うのかもしれないな。
「悪い」ってそもそも、何だろう?
劇中に殺人以外・・・みたいな台詞もあったが、「悪い」ってそれぞれ個人の捉え方で「善意」が「悪意」ってオセロみたいにひっくり返るものかなと。姉の「善意」は妹にとって「悪意」、「悪」と「善」は紙一重。あっという間に色すら変わる

毎回思うのだが、本当にアマヤドリの衣装、素敵なのです。色のバランス感覚って本当に重要だと。あと、やはり、陰影の美しさ。壁に映る客席からは見えない影での表情みたいなものも感じる。そして、群舞からの頬に受ける、風。好き。



「崩れる」中盤から胃がキリキリというか、自分に過去に湧き上がった「怒り」の感覚が浮かんできて、苦しくなる。「許す」ってなんだろうかとも、思いながら、俯瞰でみるとしたら「許せる」事も同じラインに立った時点で「許せない」ものかと。
昨日観た「青いポスト」、そして本日の「崩れる」広田さんの新作はある種「アマヤドリ」が苦手だと思ってる方も一回是非、観て貰いたいと思った。特に針谷役石本政晶さんが、私が今まで拝見した中でダントツに良かった。そして、あの役、しんどいけど、石本さんがやる事によっての怖さというか、ぞくぞくするなんというか、刺さってくる感情の伝わり方が凄かった。江田役の倉田大輔さんが劇中の台詞をお借りするならば「人格が凄い(ある意味)」。物凄く、倉田さんならではの江田という役があの場所に存在する不快感や、でも、そういった人は現実には必ず存在して、あんな生き方で上手く生きていけるんだろうなと。園田役の宮崎雄真さんが発する台詞にキリキリした私の胃が緩和される。あの宿に集うヒトはもしかするもしかすると、意図しないけど、引き寄せられて糸にくるまれ、逃げ場所としてあそこに来てしまうのかもしれない。雨が降る。吐き出した怒りと、罠と、どうにもできない感情と。最後、雨の中。雨の中・・・。

ぐまぞうぐまぞう(829)

5位に投票

考える事多くてグラグラしている中、ホストパフォーマンストークでもっと難しい話しされて完全にオーバーフローw唯々凄く良かった。「答え」はない事が本質的で、正義とか悪とか、好きとか嫌いとか、僕らはそれを手元にどうしても寄せてしまうのだなと…『崩れる』観れず痛恨

アキラアキラ(1498)

1位に投票

『崩れる』

公演が始まり、明らかに「いつものアマヤドリ」とは違うことに気づく。
シーンの重ね方、物語の進める方法がまったく違うのだ。
いつもよりも、さらに台詞のやり取りに重きが置かれているようだ。
しかし、その台詞のやり取りが凄すぎる。
台詞のやり取り、というよりは「会話」の凄さに圧倒された。

演出がいいのか役者がいいのか、その両方なのか。
一見簡単に見えて、このレベルの作品にはまず出会えない。

この凄さは、こういう感じの、若者の普通の会話劇を目指していて「(自分たちは)そこそこできてるんじゃない?」と思っている演劇関係者が見たら震えるんじゃないか、と思うほど。

新しいアマヤドリ! 大歓迎!

(以下ネタバレあり)
大学の同窓生だった男たちがサイクリングの旅に出て、泊まった先の宿で交わす会話劇。
ハリーこと針谷が知らないうちに、他の3人は中止したはずのキャンプをやっていた。
そこに来た女の子・ミライと猪俣が付き合っている。
ミライはハリーも好きな子だ。仲間はそのことを知っていた。
彼らはハリーには猪俣が付き合っていることも、キャンプをしたことも黙っていたのだが、宿でハリーに打ち明けることになった。そしてハリーは怒り出す。

ハリーがキレていく様が本当に怖い。
まったく着地点が見えないからだ。

そこに従業員のこじらせているヤバイ奴・松本のエピソードが挿入されることで、着地点がまったく見えなくなってくるのだ。
松本は「どうすれば満足なんだ」に対する答えがないからだ。
同様にハリーの怒りも、とても冷静で論理的なので、逆にどうしたいのかが見えてこない。

金沢と江田は、実際は自分たちのの話なのに、なんとなく猪俣の話、猪俣と針谷の話に変化させていく。さらに江田はずるく立ち回る。
自分たちが「悪者になる」とかならないとかという会話は、他人事だから出てくるものだ。

だから針谷の怒りに対して、「まあまあまあ」の感じで接しているから、針谷の論理的な怒りには対応し切れていない。

と思っていたら、ぐらりと状況が回転した。

針谷の真意は、同じ会社の猪俣を人員整理したいということだったので、キャンプのことも付き合っていることも知った上で、怒ってみせていたことを明かす。

針谷は論理的に、つまりどこか冷めた頭で怒っていたので、自分の仕掛けた罠を客観的に見てしまったのだろう。だから、自分に嫌気がさして本心(罠であること)を仲間に告白してしまった。

そこに至り、本当に「自分がどうしたいのか」がわからなくなってしまったのだろう。「怒りの着地点」からの移行されていく様がいい。

彼の気持ちの揺れ動きの表現がかなり良い。
そして観客にそのことをきちんと分からせるために、宿の主人・園田が、彼の気持ちをくみ取りながら、話が納まる方向を占めそうとする。カウンセリングのように。
そもそもこの宿は、「行き場のない奴のたどり着く先」みたいな話だったので、宿の主人・園田はこうした面倒くさい人の対応は心得ている、という設定がきちんと活きているのだ。

蜘蛛の巣のように、張り巡らされた設定がすべて上手く絡み合っている。
本当に上手い戯曲である。
さらに台詞やシーンの緩急、動静のリズムが気持ちよく、さすが広田淳一 さんの作・演出であると思わざるを得ない。

シリアスな会話が交わされるのだが、笑いもある。
真剣な他人の会話は、外から見ると面白いというのもあろう。
「フラットな」「ドローン」「ごめんを返す」なんて台詞の面白さもあった。

そして役者たち。素晴らしい。

針谷役の石本政晶さんが、かなりイヤな感じでねちねちと仲間を責め立てるのが、上手すぎ。冷静な顔で責め立てる。こんな風にされたらどうしようもない。

そして江田役の倉田大輔さんがスゴすぎる!
今までもアマヤドリの作品で見て、「ちゃらいのが上手くて、テンポのいい俳優さんだな」とは思っていたが、今回は驚くほどの上手さだった。
台詞の切り返し、気持ちの切り返しの上手さに驚く。ちゃらくてイヤな奴(笑)が、無意識に自分だけを守ろうとして躍起になっている感じが良すぎるのだ。

アマヤドリには、「化け物だ」と思うぐらい凄い役者・成河さんがいたし、そして中村早香さんという、グイグイ来るわけではないのに、つい引き込まれてしまう上手い役者さんもいる。

アマヤドリには、磨かれるとぐいっと出て来る役者さんが常にいるという印象が、倉田さんの登場でさらに強まった。磨き方も上手いのではないか。
この作品を観ると、さらに次にぐいっと出て来そうな人たちもいるようだ。

すでに次回作が楽しみになっている。

 みなみ みなみ(3217)

10位に投票

「崩れる」アマヤドリさんの舞台は数えるほどしか見ていませんが、まさかの崩れ具合でした。地球とか宇宙とかが崩れる、滅ぶ?くらいの話かと思っていたものですから。でもこれはこれで痛面白かったです。

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