5秒ぐらい死んでもいいかなって思った事がある
劇団水中ランナー
小劇場 楽園(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
バクで、あらんことを
くによし組
王子小劇場(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
夜会行
鵺的(ぬえてき)
サンモールスタジオ(東京都)
2021/07/01 (木) ~ 2021/07/07 (水)公演終了
花のもとにて春死なん
ピープルシアター
シアターX(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
『老いと哀しみのボレロ』みたいな感じ。『カッコーの巣の上で』の呆け老人ホーム・バージョンか。お漏らし、異常性欲、記憶障害、フラッシュ・バック・・・、兎に角リアルで気が滅入る。老いの醜さを面前に突き付けられていくような感じ。唐突に挿入される現代舞踊家仲野恵子さんの舞踏は子供が観たらかなりのトラウマになろう。ワンツーワークスの『死に顔ピース』の印象が強いみとべ千希己さん、タンゴ好きの元女優役を好演。セクシー担当の看護婦役、伊集院友美さんの見せ場も多い。二枚目蓉崇氏がひたすらギャグ担当で驚いた。
バクで、あらんことを
くによし組
王子小劇場(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
レイジーミッドナイト
水木英昭プロデュース
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/07/02 (金) 14:00
ホンキートンクやSAMURAI挽歌のイメージが強い状態で見に行ったので、前半は漫才みたいなノリで、しかも、テレビ局という設定なので、いつもとは違う新機軸のように感じましたが、いつものアクションや殺陣もしっかり登場し、十分に堪能できるステージでした。
花のもとにて春死なん
ピープルシアター
シアターX(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
とある老人ホームに入居した老人たち。齢を重ねれば誰しもが避けられぬ老いた体を抱え家族と離れざるを得ぬ様々な状況を殆どの者が負って、ここで暮らす。
別役実短篇集 わたしはあなたを待っていました
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2021/06/25 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
「この道はいつか来た道」
今回上演された4作品の中では最も遅い時期に原作者が書いた作品である。(華5つ☆)
一応、誤解の無いように申し上げておくが、公演は2作品で1公演が基本形である。作品評を1作ずつ評価する為に、評者の判断でこのような形にしている、
HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
途中、10分の休憩を挟み170分程の尺である。殺陣は可成りスマートで、照明・音響とのコラボもグーだが、余りに整合的な分浅く感じる点もあった。役者の中には極めて優れた身体パフォーマンスを見せる者が何名か居て、旋風脚や回転回し蹴り等も見事である。
夜会行
鵺的(ぬえてき)
サンモールスタジオ(東京都)
2021/07/01 (木) ~ 2021/07/07 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
本当に才能に溢れた人間はこの世にいるんだなあと思い知らされる舞台。これを観る事が出来ただけで当面自分の幸運に感謝。色んな若手女優に今作を観て貰いたい。アンテナがビリビリする筈。
サンモールスタジオの小さなステージで演ること、立地条件、全てが計算され尽くしている75分。
「神は細部に宿る」と云うが、音に徹底的に拘り抜いている。ベランダの掃き出し窓が開いていて風が静かに吹き込んでくる。レースのカーテンが優しく揺らめき、外の道路から街の音がずっと微かに聴こえている。客席からは見えない洗面所の音、携帯電話の声の音量、絶対にこうでなくてはならないであろう設計。
オープニング、福永マリカさんがベランダ越しに外をぼんやりと眺めている。笠島智さんはキッチンで料理の準備。
福永の誕生会に集まる友人達。コロナ禍のホーム・パーティーと云うことで、全員マスク姿のまま。五人の会話劇を表情はほぼ目だけという荒業で成立。実際にワインやビールを飲み、おつまみを食べ、とにかく部屋の美術から小物からリアリティーを徹底。彼女の部屋、今その場にいる感覚に陥る。
ほぼすっぴんの福永マリカさんの目の表情が猫の目の様にくるくる変わり釘付けになる。笠島智さんの凛とした立ち姿。奥野亮子さんとハマカワフミエさんの口論の見事さ。青山祥子(さちこ)さんの引きがあるキャラ。
複数の女性客の啜り泣く声や堪えきれない嗚咽、客席は段々と作品世界に取り込まれて行く。
ラスト・シーンの切なさ。ウォン・カーウァイの『ブエノスアイレス』を観賞した後の何とも言えない気分を久し振りに思い出した。
夜会行
鵺的(ぬえてき)
サンモールスタジオ(東京都)
2021/07/01 (木) ~ 2021/07/07 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/07/01 (木) 19:00
スゴイものを観た気がする。観るべし(前売券完売だが当日券で是非)!
レズビアンの新田(笠島智)が恋人の笑里(福永マリカ)と住む部屋が舞台。笑里の誕生日を祝うためレズビアン仲間が集まる。遼子(奥野亮子)と廣川(ハマカワフミエ)が来るが、話題の中心は廣川の新しい恋人の理子(青山祥子)。集まった5人は取り留めのない話を続けるが、30分ほど経って新参者の理子の問題が話題になると…、という展開。スケールの大きな作劇が続いた鵺的だが、今回は小劇場ならではの会話劇を展開し、70分強の舞台は基本的にリアルタイムで進む。5人のキャラクターが際立っているし、力量ある魅力的な女優陣が演じることでそれはよりハッキリする。誰が言うことももっともで、誰が正しいと言うわけでもなく、それぞれの生き方は認められるべきだと思える。レズビアンの話と思っていると、もっと普遍的な人間の生き方の話になっているあたりが見事である。珠玉の台詞が並ぶ。
こういう芝居が観たい。☆15くらい付けたい気になる。
花のもとにて春死なん
ピープルシアター
シアターX(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
現代社会の断面を切り取った問題作にして衝撃作。老人問題は、“人生100年時代”どころか「生きろ」ではなく「遺棄老」といった扱いである。
戦後のベビーブームに生をうけ、増えた人口のままに数々の流行と需要を作り、高度成長期、バブルとその崩壊を経て良し悪しはあっても日本経済を支えてきた。一方で「一億総中流」といった意識、過当競争、過剰設備を残したこの世代が年老いた今、日本人の戦慄の未来、いや現在を描く。初演が1985年、なんという時代の先取りか(脚本の一部書き直し、配役は全員新規メンバー、演出も新たにしていると)。
また、相手の気持や立場を考える、人間はひとりで生きているわけではないーこんなもっともらしい、そして きれいごとを言う典型的な日本人への自業自得(自立しない、他人任せ)ではないのかといった逆説的な問題意識も突き付けているようだ。
日本の今、そして狂気の老後問題を感じたければ、この作品を観たまえ!と言いたくなる(年齢がそう言わせる)。
物語のラストは、観客の受け止め方が異なるかもしれない。何もあそこまで描き切らずとも、観客に委ねてもと言った感想があるかも…。事実、自分も観劇直後はそんな思いもあったが、帰宅する頃にはあそこまで描くことで、より老人問題が鮮明に出来る。敢えて踏み込んだ領域とも言える。観応え十分。
(上演時間2時間 途中休憩なし)
DOORS
森崎事務所M&Oplays
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/05/16 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★
倉持裕舞台はPPPPの晩年(?)の一作のみ、他は随分前になる新国立での「イロアセル」、今回と同じM&Oプロデュースの「磁場」、他にあっても一つ位か。「DOORS」配信有難く拝見した。
パラレルワールドの話。「イロアセル」もSF要素のある話だった気がするが、SFには思考実験の側面があり哲学的な作品が多いのは頷ける。透明人間やタイムマシンと来れば人の直接的な欲求や願望に直結するが、「同じだが微妙に違う」あちらの世界の話は必ずしもそうならない(設定も難しいがうまく整理されていた..元の世界の人物の関係性が微妙にずれながら成立している形が上手く描けている)。もっとも母の願望には直結していたが。。「惑星ソラリス」を幽かに連想させたのは、脳が勝手に感じ・思うことに人間は抗えない「中毒性」を匂わせている点。母はあちらの世界で生き直そうとした。不仲であった一人娘を置いて、であるが予想に反して・・娘は「向こうからやってきた」姿かたちの同じ母を「別の人間」と一発で見破り、当然の事として「本当の母」を探すこととなる。母(早霧せいな)への複雑な感情と欲求を滲みだす娘役・奈緒の演技はこの舞台に一本貫く軸を与えた。学校で異端児キャラの彼女を「いじめ」ている、付かず離れずの仲の女子(伊藤万理香)も憎さ余ってな心情を意地悪く愛らしく好演。彼女らの担任教師(田村たがめ)、その元夫で警察官(菅原永二)、近所の変な人(天文物理学にはまった引き籠り)(今野浩喜)が脇筋を盛り上げる。それぞれがパラレル(あちら側)でも登場し、たどった道が少しズレているが、そのズレが人格や関係まで変えており、「母」は荒んだ人生に見切りを付け「DOOR」を潜った先に平和を見る。
演劇的面白さはパラレルワールドでの少し(いや大分)異なる人格を演じる点。ただ、一つ難点は奈緒演じる娘が(衣裳で見分けが付かないというのもあるが)演じ分けが甘く「どっち?」と判りづらい所があり、脳ミソを駆使するが追いつけなかった。
(その主な原因は、優しい母の下でわがままに育ち、オーディションに受かって芸能界に入ろうとしている「向こうの娘」がその高慢さを発揮した後、奈緒は同じ目つきで「元の」娘を演じてしまっていた。切り替えが難しかったのだろうと想像したが、そのあとドアを焼くくだりも「どっち」かが判らず脳内は迷走した。)
新型コロナについて一切触れていないのが潔い。SFでも硬派。
HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
チラシには「幕末の半蔵見参‼ 日本史オマージュストーリー!」という文字が並ぶ。この六行会ホールは品川区の財団設立。品川区立図書館が隣接しているが、その書架に「幕末♢明治の偉人たち」というパンフが置かれ、偶然にもこの公演に登場する人物が紹介されていた。そんな所縁の地で上演された公演の見所は、キャストの身体能力を駆使した演技(特に殺陣)、それを観(魅)せる舞台技術であろう。
キャストの熱と力の入った演技、スタッフの手際よい対応、そのサービス精神が公演全体を好印象にしている。
(上演時間2時間40分 途中休憩10分含む)
HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。人物関係が複雑で混乱した部分はありましたが、独自の世界観に溢れていて、見応えありました。主従関係、国への思い、資する人への思い、色々な事が詰め込まれていました。衣裳や殺陣も良く、皆、身体能力が高いと感じました。切なさの残るストーリーも素敵でした。満足でした!
HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
花のもとにて春死なん
ピープルシアター
シアターX(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
期待以上の素晴らしい舞台でした。舞台が広く、ひとりひとりの役者さんの表情、仕草など、語っていない役者さんを観ても、工夫を凝らした演技をしていた。
題名から、踊るだけの、暗くて、狂ったような芝居を想像していたが、びっくりするくらい本格的な芝居だった。
森井睦さんて何者? ぐらいに考えていた初心者の私は、ひどく驚いた。
お芝居の神様みたいなかたなんですね。経歴を読んで、ウワーっとびっくり。
作品を観たら、もう感動で震えました。
叫びそうになるのをこらえるのに必死でした。
観ながら、老人たちの本音に耳を傾けると胸が苦しくて苦しくてたまらない...
笑えるところもあり、お腹を抱えて笑った。
社交ダンスを踊るのが大好きな私は、踊りたくてウズウズした。私はタンゴが特に大好きです。シャキとしたところがいい。
ラストは、ひどく残酷で、老人たちがかわいそうでたまらなかった。
すごい盛り上がり。最高でした。
森井睦さんの作品素晴らしいです。虜になりました。
こんな、本当に本格的で感動する舞台初めて観た。
これから又、出会えるだろうか?
又、この劇団の舞台、絶対観たい。
別役実短篇集 わたしはあなたを待っていました
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2021/06/25 (金) ~ 2021/07/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
別日に両方を観劇。4作品全てが「別役戯曲的合格ライン」(個人的な基準だが)クリアでハッピー、とは行かなかったが..収穫はあった。2015年前後にあった別役フェスでは二、三の優れた舞台によってフェスの価値は否が応にも刻印されたが、一公演としての評価は難しい。なんて小賢しさを嫌うのも別役流に思われ、個々の舞台の見たままを書きゃいいんじゃね。とも思うが。
いずれ詳述してみたい。
HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
今回も殺陣ありダンスありプロジェクションマッピングありで、ずいぶん進化したなと思いました。最初の頃の手作り感も好きですが。
いよいよ幕末を迎えてしまったHATTORI半蔵。今回で終わってしまうのでしょうか?
次回はいっそ近未来で忍術使って戦ってください。
HATTORI半蔵Ⅳ
SPIRAL CHARIOTS
六行会ホール(東京都)
2021/06/30 (水) ~ 2021/07/04 (日)公演終了
実演鑑賞
幕末の日本をモデルにした架空世界の話。
殺陣、アクション、ダンス、プロジェクションマッピング等を駆使したステージはひたすら派手で楽しい。特に殺陣は今まで見た舞台劇で一番かも。
ただ冗長な観は否めないかな。私が見た回は終了が9時半でした。
あと30~40分位短い方がテンポ良くなると思うのですが。